【経験談】「まぐれで超高級魚トラフグ釣ったらどうすんだ?」へのアンサー

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トラフグ
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~この記事は約 7 分で読めます~

どうも平田です。

さて、夏タチウオ釣行の最後にまぐれで釣れてた高級魚トラフグ。あのトラフグたんはどうなったのか?

トラフグたん。

とぼけた顔をして、クソぶっといハリスをかみ切ってわたしのタチウオ針に喰いついてきた形跡がある武闘派トラフグたん。

きょうは、釣り上げたトラフグのその後をお送りします。

目次

トラフグを釣ったらどうするか?

世の中には高級魚というものがいて、トラフグはその最上位階層に君臨しているのはみなさんもご存知の通りかと思います。

同時に、このトラフグってやつは釣れたら釣れたでフグ釣り船でない限り、結構困る魚でもあります。

トラフグ=素人が調理して食ったら死ぬ

このイメージがどうしてもあります。

トラフグを釣り上げたときに、鴨下丸のワイルド船長は帰港のための操船があるということもあり、特に話題として触れてくれず、一緒にいったK氏は、「内臓とれば食べられますよ、欲張って内臓とかに手をだすから死んじゃうんですよ。知り合いに料理屋がいればさばいてもらうのもよいと思いますよ」と。

うーむ。どうしよう。

が、やっぱり釣ったものは食べたいなと。しかも高級魚だしな。

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」

かつて後漢の名将班超くんもいっていました。

わかるぜ。俺はわかるよ。

一方、自分で内臓をとって調理をして、それをみてまねをしてあの世にいく方がいては、それはそれで困る。そんなの勝手に死ねってなわけですが、まー一応困るというスタンスを伝えておかなくてはいけない。

ということで、いろいろTwitterやらFacebookやらで投稿したり、料理人の知人に相談してみました。

そうしたら、東京東部でふぐ料理屋を営んでいる方からコンタクトがあり、さばけますよー(ありがたやー)とコメントいただいたのですが、逗子からだとちょっと遠いなーと贅沢にもおもっていたところ、逗子にもフグ料理屋があるではないかということで電話してみました。

わたし「あ、もしもし、こんにちは。どうも平田と申します。あのですね、昨日の昼に釣ったトラフグを持ち込んで調理していただけないでしょうか?」

女将さん「ふぁ、え!?あーちょっとおまちくださいね」

大将「はい。代わりました。なんのフグですか?え、トラフグですか。んーちょっと今日は忙しいからなー・・・どうしよっかなー」

わたし「すみませんねー。仕事の合間でいつでもいいんで・・・」

大将「うーん。わかりました。とりあえず持ってきてください。あいてるときにやっておきますんで」

わたしは「ありがとうございます(ほっ)あとでもってきますね」

というわけで、逗子でフグ料理屋を営む魚勝さんにトラフグを持ち込んだわけです。

トラフグの運搬

トラフグは釣り上げてから氷海水につけていたので翌日の昼だったものの、鮮度抜群。

これをキャプテンスタッグのクーラーバッグで運びます。仕事もあったので、クーラーボックスはさすがに持ち運べず。そんなときに、ソフトクーラーバッグがあると便利ですね。

こーんな感じにしっかり冷やしつつトラフグを輸送。ペットボトル氷だと水ももれなくてよいですね。

ということで、逗子駅徒歩7分ぐらいにある魚勝さんへ。

ちょうど、準備中のころを狙って訪問です。

以下、魚勝の大将との会話です。

わたし「どうもー平田です」
 
大将「はいどうも、ちょっと待ってて、仕込みが終わらなくてね(中略)どれどれトラフグでしたっけ?それでね申し訳ないんだけど、2000円いただきますね。大丈夫ですか?」」
 
わたし「ふはははは。そうなんですよ。トラフグですよ。お金はもちろんですよー。これなんですけど500gぐらいですかねー」
 
大将「あートラフグだねー。まーそんなに大きくないよね。どこで釣ったんですか?」
 
わたし「東京湾ですよ。観音崎沖あたりだったような」
 
大将「東京湾だと養殖したやつだと思うよ」
 
わたし「へーそうなのですね」
 
大将「相模湾にも、もともといるんだけど、東京湾も養殖したのを放流しているの」
 
わたし「へー。そういえば東京湾でトラフグが繁殖しているっていう記事をみたことがありました」
 
大将「そう、養殖した稚魚が育って繁殖しているんですよ。だからあんまり釣ってしまうとねー(苦笑)」
 
若女将「でも、海はみんなのもんだからねー。釣れてよかったじゃないですか(奥さんだろうか。店主の失言を見事カバー。世の中の人間関係はこうして気の利く女性によって補完されているのである)」
  
大将「まー今回はねー」
 
若女将「おほほほほ。ねーいいじゃないねー?」

わたし「ふはははは。それじゃ、あとでとりにきますねー」

・・・

・・・

<数時間経過して取りに行ったときのはなし>

わたし「どうもー、こんばんはー」

大将「おーす、ちょっとまってね。はい、コレ。全部処理しておいたから。刺身にはしないっていってたから丸のままにしてあるけど、皮とか骨もバラバラにしてあるから料理はしやすいとおもうよ。」

わたし「ありがとうございまーす」

大将「この皮の部分は冷蔵庫で冷やしておくと切りやすくなるから。あと、今日たべないようだったら、これ、リード巻いてあるから、これを変えてください」

わたし「おーす。ありがとうございまーす」

若女将「おほほほほ。なーに、きょうこれで一杯やるの?ふふふ」

わたし「あ、そうっすね。ふはははは。」
 
若女将「おほほほほ。それじゃ、あれね、ポン酢と薬味を入れてあげればいいじゃないねー?」

大将「・・・」

若女将「おほほほほ。ちょっとまってね。・・・はい」

ここで、薬味の万能ねぎと文字おろしとポン酢をいただく。

大将「なんかさ、釣りのサイトやってるんだって」

若女将「へー。」

わたし「いやーありがとうございます。お客さんがくるように宣伝しておきますねー」

若女将「おほほほほ。ありがとうございます」

大将「ありがとうねー」

わたし「ちゃんと、今度は食べに来ますねー」

と、いうぐあいに、突然お願いしたわりにはとてもよい対応をしていただきました。

ということで、逗子の魚勝さん、地元の名店なのでみなさんもぜひいってみてください。

フグ料理はトラフグの旬である冬季限定なものの、その他の季節も旬の御膳を食べさせていただけるようです。

トラフグを料理する

もちかえった包みをあけると、トラフグが部位ごとにきれいにとりわけられてリードのクッキングペーパーにくるまれていました。

リードにくるまれている。

プロのお仕事。

こちらは内臓と血合いをのぞいた棒身と、フグのヒレと少し湯引きして冷蔵して凝固させた皮。

こちらはフグの骨とクチバシ周り

ふぐ鍋用としゃぶしゃぶ用の身をとる

まずサクにした身。

実に妖艶なツヤをしておりますね。ふはははは。

半身は鍋用か唐揚げように分厚く切り分ける(唐揚げはやりませんでした)

少しのこっていた血合いは取り除いて鍋に入れてしまいましょう。

薄づくり用の身はいったんサクをさらに半身にして薄くしてから調理していきます。これはマゴチなども一緒ですね。

ふぐ刺し&しゃぶしゃぶ用に、なるべく薄く等間隔で切り分ける。

むー。やはり薄造りはむずかしいですね。

オピネルのナイフより柳刃のほうがよかったか。スダチを添えると雰囲気がでますね。

フグ皮ポン酢をつくる

皮は冷蔵庫から出して冷えている段階で手早く調理しましょう。

今回は大将が事前にかるく湯引いてくれていたので、これをスライスするだけです。

が、室温であたたまりコラーゲンが暴走。

あたたまると切りにくいので注意とかいいながら、切りにくくなっているという。。。

これを、手ごろな器にもりつけて、

いただいた紅葉おろし&万能ねぎ&ポン酢=激うま。

コラーゲンがたまりません。

皮その2(「とうとうみ」というところかな)&ウグイス骨(軟骨が付随した肉)

ウグイス骨(軟骨が付随した肉)を2つにわける。わけなくてもよいですが。

フグ&オニカサゴ鍋を作る

フグ鍋をつくるために、フグのアラで出汁をとりつつ、先日三兄が釣ったオニカサゴもいいダシがでるからぶち込んでしまおうと思い付き、さっそく調理。

オニカサゴは、毒があるので棘を釣り場でしっかりのぞいておきましょう。釣り場に調理ばさみを持ち込んでおくとよいです。

尾びれと胸鰭とエラ付け根あたりの棘を取り除いておけばOKですが、事故をさけるために全部のヒレ&頭部の棘はとってしまってもよいでしょうね。

これをダシが出やすいように、写真のようにカット。

いい仕事してますねー。

根魚のダシをとる際は、頭も真っ二つにわっておきましょう。一番出汁がでるところですからね。

出刃包丁でわってもよいですが、調理ばさみでカットするのが安全です。出刃で割る場合、勢いで手を切らないように注意しましょう。また、頭骨の中央にあるつなぎ目に刃をいれないとなかなか割れません。

鍋に真昆布をいれて水から沸騰時点で取り出す。昆布を煮だしすぎると、くさみやえぐみが汁に溶け込むので注意です。

そこに、鍋にあう野菜とフグのアラを投入。このときは油揚げがなかったですが、豆腐&油揚げは汁をすってうまくなるのでおすすめですよ。

オニカサゴを投入。

フグの身を投入。それほど火を通さなくても食べられます。

こちらはオニカサゴ。冬が旬ですが、これはこれで実に旨みがあって美味。食感はふわりとしています。

そしてトラフグ。しっかりした身ですね。フグ独特の食感。脂っ気がないのに旨みがあって、至福。

フグの身とあわせてタチウオもしゃぶしゃぶにしてやりましたよ。旨旨。

あと、フグのクチバシのまわりの肉というか皮がとろんとしてうまいんですよ。

皮をたべると、クチバシが登場。このクチバシがぶっとい釣り人のハリスを切断するのですね。勉強になります。

或る程度たべたあとに、

水ですすいだ白飯を投入。

あらかじめ水で飯をゆすいでおくことで雑炊がねばりすぎるのをさけます。

よ。丁寧なしごとだねぇ大将。

その後、

溶き卵+九条ネギ+塩コショウ=至福。

これは毎日食べたい系のやさしい旨さですな。

ヒレ酒用のヒレを干しておく

わたしはそれほど飲兵衛ではないのですが、嗜む程度ではあるので、一応友人が家に来た時などようにヒレ酒ように干しておくことに。

ヒレは塩をまぶしてかるく洗って、ひろげてから干物ネットで干しましょう。

ちゃんと干してやると、こんな感じに。あとは炙って熱燗に放り込むだけですね。この秋・冬にでもレビューしてみます。たのしみだこれ。

まとめ

みなさんは、まったく関係ない釣りをしていてトラフグを釣ったらどうしますか?

持ち帰りますか?逃がしますか?

吾輩は自分で調理するよという方もいるのかもしれませんね。

リリースしている方は、本記事でご紹介したように、フグ調理師に調理してもらって、自分で料理してもらうのもなかなか乙ですよ。

トラフグの場合、皮&筋肉&白子であれば毒性はないといわれていますが、ご家族などは心理的に心配するもんです。

一方、こうして専門の料理人に下処理してもらったとあれば、家族も安心して食べられるでしょうね。

無論、フグ釣り船の場合は、沖あがり後に船宿で身欠き(毒の部位をのぞく)をやってくれるのでそうした船にのるのもありですね。

ではでは。

取材協力:逗子 魚勝

スーパーでトラフグのテッサを買うと少量で1980円

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