逗子で魚を仕入れる時は魚佐次で
逗子に引っ越してから魚は、JR駅前の魚佐次さんで買うようにしています。
三浦半島界隈の魚は直送で仕入れられているようで、鮮度は抜群。
丸のままの魚は17時以降はいなくなってしまうことが多く、さばくのが好きな方は早目の購入が必要です。
先日、15時ぐらいに松輪産の地サバが売られていたので、あとで買おうと、駅前のスタバでの打ち合わせにむかったところ、帰りの17時過ぎにはすっかり売り切れていました。
よい魚屋は、魚がはけるのがはやいと言います。逗子という土地柄、魚を食べる方々も多いようで主婦層をはじめとして人が絶えません。アニサキスによる風評被害もここではそれほど影響がないような。
釣り人としてもこの地物がたくさん売られているというのは釣りの参考になるなと、今(2017-06-049、売られているのは、三浦の各漁港産のアジ、イシモチ、ムギイカ(スルメイカ)、アオハタ(実際は黄色い。魚佐次のおっさんは「マハタ」といっていたが間違いだろう)、卵か白子をもった腹パンのイサキ、カツオ、マコガレイ(刺身にすると旨いとのこと)、ダルマイカ、カサゴ、メバル、メジナ、ウミタナゴ、マナガツオなどなど。
鮮度抜群の松輪産地サバが売られていた
また別の日、1本700円の巨サバを筆頭に、600円のサイズ、550円のサイズと売られていて、帰りまでに700円のサバよ残っておれ!と、おもって、帰りに立ち寄ってみたところ、あらざんねん、700円氏はどこかの家庭に買われてしまったようです。サバはデカいほど旨い気がします。
が、この日は次点の600円のサバをゲット。鮮度抜群なので、安いもんですね。
一般に、マサバは秋・冬に脂がのって旨いということで、ブランドサバの松輪サバも秋に値が釣りあがるようです。
とはいえ、新鮮なサバなので、うまかろうと、ほくほく持ち帰り調理に移ります。
松輪産のサバを料理する
松輪サバといえば、三浦半島の松輪漁港の漁船が東京湾を回遊する地サバ(移動するので遠くは木更津までいくようで)を釣って捕獲し、手を触れず冷海水で締めたものをいうようです。さらにブランドサバとして出荷するにはいろいろな違いがあるのでしょう。
今回の魚体も、アミ傷みたいなものが見られなかったので、釣りものだったのでしょうか。よくわかりません。
新聞紙をとってみると、実に美しい。ビューティフル。ちょっと、英語にしてみました。
顔つきもスマートです。目が澄んでいて全体的にハリがありますねー。
胴回り。いい色艶です。
包丁の先で鱗をおとしたあと、頭と内臓を落とします。内臓はできるだけ傷つけないようにしてとります。
あ、アニサキスがいた。
といっても、サバの肝臓にアニサキスがいるのなんてあたりまえですので、おーいたいたぐらいにしかおもいません。肝臓の裏側にも、カプセルホテルがあり、アニサキス氏がとぐろを巻いていました。
アニサキス2名は水に泳がせておきます。真水においておいたら、しばらくして、一匹は動き始めました。
胃袋。パンパンですね。これは、釣る際に、コマセをまいて釣っているからなのか、サバが食べた餌なのか、まーわかりませんが、釣り人という観点でいくと興味深いので、さばいてみると・・・・
魚ペーストが。カタクチイワシのようなものですね。コマセのイワシミンチなのかな。まーわかりません。このまま発酵させてごはんにかけて食べたら旨いのかも… これは廃棄で。
腹には卵がありました。サバコとでもいうのでしょうか。これはうまそうなので煮つけて食べることに。
とりあえず、三枚おろし。サバは簡単に身割れしてしまうんですよね。
アラ汁用に、頭をわって血合いとエラを取り除き、中骨もいくつかに割り、腹骨を取るときにすいたハラスも利用します。
卵と胃袋。
胃袋はよくみると、なんらかの寄生虫が点々としているようなので、熱を通せば食べられるのでしょうが、これは廃棄。細切りにして、船釣りに使えば、耐久力のある餌になり、いろんな魚が釣れそうな気がしました。
下処理を完了して、とりあえず保存
このあと、各部位に振り塩をし、冷蔵庫で1時間ほど寝かせます。
この工程により、魚からドリップがでて、臭みがぬけていくわけです。
松輪サバのしめ鯖を作る
1時間後に振り塩をしたサクを取り出し、水洗いしキッチンペーパーで水分をよくとり、酢(穀物酢・砂糖・みりん・島唐辛子)につけます。米酢と日本酒がきれていたので使いませんでしたが、酢は米酢のほうがまろやかな仕上がりになるかと。
ここから数時間冷蔵庫で寝かせて、カットして万能ねぎを添えて出来上がり。脂ノリだと秋のサバには到底及ばないもののさっぱりして旨味もあるので、いくらでも食べられそうな味でした。しめ鯖はわさび醤油で食べるのが一般的ですが、ポン酢でもうまいのでおすすめです。
松輪サバの塩焼き
こちらも寝かせたサクのドリップを洗い流して再度、ふり塩し、焼きの工程へ。
魚を焼くグリルをつかったところ、皮目がはがれてしまいました。美しくしあげるには、料亭のように串をさして焼けばよいのかもしれませんね。
サバコの煮つけ
サバコを再度水洗いして、醤油、砂糖、みりんの中にいれ煮つけます。最後に強火にして水分を蒸発させると、
つやつやの仕上がりに。照り焼き系ですね。これも実に美味。白いご飯によく似あいます。
松輪サバのアラ汁
冷蔵庫から出したあとのアラを水洗いして、そこに熱湯をかけ、血合いなどを洗い流します。
焚くときには生姜をスライスにしていれると、隠し味になりますよ。
だしは、昆布がきれていたので、昆布だしで。みりんをくわえつつ、具は、サバと大根と人参。大根が素材の臭みをおさえつつ、ニンジンとともに甘みを加えてくれるのでアラ汁の味に奥行きがでてきます。
万能ねぎをちらして、できあがり。実に味わい深い仕上がりです。サバのアラからは、かなり旨味がでるので捨てるのはもったいないですよ。
まとめ
秋のサバとはことなりさっぱりした感のあるサバでしたが、それはそれで美味でした。サバコなどは夏季だからこそ食べられるものだと思うので、この時期サバを釣って卵があったら煮つけてみても楽しみが増えますね。
ではでは。