どうも平田です。海釣りにいったら、釣り上げた魚を刺身で食べたいですよね。
例えば東京近郊の場合、築地から魚を仕入れてスーパーに並ぶまでを考えると水揚げからは最低3日間かかるようで。
最近では『羽田市場』というサービスがうまれ、水揚げされた魚がその日のうちに店頭に並んでいる例もあるようです。
が、我々は釣り人。一般のスーパーで買う薄ぼんやりした眼をした魚と違い、現地で活き締めし血抜きまで完了し、クーラーボックスできんきんに冷やした魚はほんと絶品ですよね。
魚というのは、これほどまでにうまかったものなのか!
そう吠えたくなるのもわかります。
そんなこんなで、居酒屋でくすんでまずい魚をたべて、「魚うまー」とか言っている上司や同僚や後輩のカワイ子ちゃんに対して、釣魚料理を楽しんでいる同志釣り人のみなさんが、けっ、こんなん鮮度めっちゃくちゃ悪いわ、
「ふん。お前たちに、本当の魚の味がわかってたまるか!」
とか、漫画界のコミュ障オリンピック日本代表選手である美味しんぼの海原雄山みたいに吠えたくなるのはよくわかります。
また、同コミュ障オリンピック金メダリストの山岡士郎パイセンみたいに、
「明日の朝、俺につき合ってもらう。
本物のサカナがどんなものか教えてやる。」
とか、後輩の女の子あたりに言った日には、組織内で村八分飯を喰うことになること待ったなしです。
アニサキスに気をつけて・・・
ということで、宴会で登場してくる魚料理に対して、同志釣り人の脳内思考は、もっとうまい魚を食いたい。
そう思っているはずです。わかります。
まずい魚に1000円2000円を嫌々支払った週末、同志釣り人たちは、みな馬鹿の一つ覚えみたいに海にでかけるわけです。
ええ、わたしもそうです。
みてください。ひろーい空。ひろがるパノラマ。
オフィスという閉塞された場所の正反対である究極のオープンワールド。
それが
海です。ざばーん(波の音)
俺たちは海から生まれて海で遊んで海に帰るんだ!
とか、まーよくわかりませんが、そんないきつけの海で釣りをして、まんまと魚やイカなんかをゲットし、ほくほくドヤ顔で自宅にもちかえりつつ、奥さんや子供に、
「ま、こんなもんだよ。みてよこのイシダイ、あそこのスーパーで買ったらまー5000円くらいするんじゃないかな(`・ω・´)まー、あのスーパーにはこんなイシダイなんて売ってないけどね( ・´ー・`)」
みたいに華麗にドヤリングしつつ、
「お、いいよキミはゆっくりしてなよ。今日は俺が料理するから。いいんだよ。いつもいろいろやってくれてるんだから。ね?」
とか、ほんとは日頃のあらゆる悪行、おそらく来月のクレジットカードの明細確認時に妻バレするAmazonの釣り具販売ページでダイワやシマノの高い釣具を5万円ほどポチったあのうしろめたさをリカバリーするために、努めていい夫を気取りつつ、通勤時にかぶりついて観たYouTubeの料理動画で身に着けた調理技術で、お造りなんかをほくほく作ってみる。
で、熱燗なんかをつけてみて、刺身なんかを(゚д゚)ウマーとか食べたその深夜・・・
ぬ、ぐわーっ( ゚Д゚)
猛烈に腹が痛い!
なんじゃこれわー!死ぬ―!!!!救急車はよ!!!
と、明日会社にいけないレベル、いや命にかかわるような痛みに襲われる。
ということが実際あるようです。
そう。
これが釣り人を地獄に突き落とす小さな悪魔こと、アニサキス先輩の御業です。恐れ入りましたか?
アニサキス先輩にやられると猛烈な腹痛み
サバの肝臓に円形に埋まっている寄生虫アニサキス
こんな感じにアニサキスといえば、男のドヤ釣り料理を地獄のどん底に突き落とす、とっても危険な寄生虫として有名です。
まんまと熱燗で流されみなさんの胃に入ったアニサキス先輩は、
ピギャーっ!喰らえ!
俺たちの恨みを!
とか、まーそんなことをいっているのかはよくわかりませんが、とにかく、えっさほいさと釣り人の胃壁を突き破ろうとするわけです。
で、これが猛烈に痛い。
イカの刺身にやられた経験者いわく、キリで、胃をねじられて拷問みたいだったとか。
こわい。ぶるぶるくんです。
アニサキスの被害に対してどうやって対策するの?
サバから取り除いたアニサキス。真水でもしばらく生きている
魚介類の内臓にアニサキス幼虫は寄生しているわけですが、彼らは宿主である魚が死亡すると、どういうわけかそれを察知し、内臓から筋肉組織にお引越しすることが知られています。
宿主デッドをどうやって察知しているのでしょうね。もーよくわかりません。生命の神秘です。
なので、まずやるべき対策としては、
- サバなどは釣ったらすぐ内臓をとりのぞく
- 自宅でさばくときに目視でアニサキスを取り除く
ということなのですが、どうしても取り除けなかったものも登場してきます。
だいたい冒頭にもいったとおり、釣り上げたばかりの魚ってやつは矢鱈にうまいわけで、そうすると、どうしてももぐもぐよく噛まないで飲み込むことも多く、アニサキスがかみ切られないでごっくんされてしまうこともあるわけです。
ということで、厚生労働省のサイトをチェックしたところ以下の通りのようです。
消費者の皆さまへ
◆魚を購入する際は、新鮮な魚を選びましょう。また、丸ごと1匹で購入した際は、速やかに内臓を取り除いてください。
◆内臓を生で食べないでください。
◆目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
※一般的な料理で使う程度の食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません。事業者の皆さまへ
◆加熱してください。(60℃では1分、70℃以上で瞬時に死滅します。)
◆冷凍してください。 (-20℃で24時間以上冷凍すると感染性が失われます。)
◆新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除いてください。
◆魚の内臓を生で提供しないでください。
◆目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
※一般的な料理で使う程度の食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません。
ほーん。なるほー。
加熱と冷凍ですね。安心なのは。
刺身で食べる時は、「ふふふ、だいじょうぶだよ酢でしめたから」とか食通ぶっても、
ピギャーっ!喰らえ!
俺たちの恨みを!
みたいに罠フラグが発動する可能性があるので注意です。
冷凍の場合、一定時間経過しないと死滅しない可能性があるので、しっかりブリザガですね。ほんと。
アニサキスの被害は年々増加している!?
厚労省がまとめているデータでは、過去3年間のアニサキスによる食中毒発生状況は年々増加しているようです。
生半可な山岡士郎気取り野郎というかにわかグルメオタクが増えているのでしょうか。
過去のデータをみてみるとアニサキスによる食中毒報告を厚労省が取りまとめていなかったということもあるようです。
このデータから気づけるのは、アニサキスの被害は年中無休ということですね。
我々が休んでいるときも365日24時間アニサキス先輩はご自身の仕事に勤しんでいるというわけでとても職務熱心な方々のようです。プレミアムフライデーとか関係なしですからね。
アニサキス野郎呼ばわりされないためには
夏場は腐敗系に配慮して釣った魚の保冷や臓器などの下処理等に気を付ける釣り人も、寒くなってくると余裕もでてきて、夏よりはやっつけな管理で魚を食べたりするかもしれません。
そんなことはないよ、という反論もあるかもしれませんが、アニサキス被害で休み、職場で後ろ指さされ、釣り人=駄目な人と思われないように、自分の身は自分で守るようにしたいですね。
もし、しくじった場合、会社の女子会で漏れなく話題にされ、あなたのあだ名は
アニサキス先輩、アニサキス主任、
アニサキス係長、アニサキス課長、
アニサキス次長、アニサキス部長、
アニサキス取締役、アニサキス社長、
アニサキス会長、
とかになってしまうかもしれません。こわい。
非生産日本代表のクソ女子会では矢鱈と噂に尾ひれがつくこともおおく、いつのまにかアニサキスを原因としてあなたと奥さんが不和になり、ライバル社のOLと不倫関係になり、やがて離婚ということになることもあるかもしれません。
アニサキス不和。
アニサキス不倫。
アニサキス離婚。
って、なんだそりゃ。こいつはなにをいっているんだ。
あと、会社に行きたくないからって、アニサキスにやられたとかうそをこくのもだめですよ。
ということで、みなさんアニサキスに気をつけて、たのしい釣りと釣魚料理を!
ではでは。
<追記>
アニサキスの原因となりやすいサバについては、太平洋側と日本海側で寄生するアニサキスがことなるようで、太平洋側のサバにつくアニサキスは内臓から筋肉へ進むちからが強いようです。
だから日本海側でのサバの生食文化があるのでしょうね。
ということで、大事をとって生でたべるのはやめておきましょう。
それにして、いぜん土佐清水市でたべたゴマサバの刺身はうまかったんですけどね。