【永遠のオマール①】土曜の夜に千葉の内陸で開かれる裏釣技会があるときいて

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パソコンをうつオマールエビ
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※この物語を釣れないときも懲りずまた釣り場に通ってしまう全釣りバカに捧げます。

※この物語はフィクションです。が、千葉のコリュッシュさんでオマール海老を釣るためのコツをどこよりもまとめてありますので参考にしていただければと思います。

目次

1、裏釣技会!?

春一番が矢鱈に吹き、そのあと二番、三番が吹いた。当時の俺はORETSURI という釣りメディアの将来性と日々の生活に失意をおぼえていた。

日本全国を対象にして釣り中級者や初心者、またはこれから釣りをはじめたい人を中心にUU(ユニークユーザー)とPV(ページビュー数)は順調に増えている。が、今一つ爆発的な伸びがない。なぜなんだ。やはり他の釣りメディアのようにSEO(検索エンジン最適化)に配慮したコタツ記事を連発しないといけないのか。いやそんなメディアはつまらん。でももっとたくさんの人に情報を届けたい。もしくは某プロが運営するクソ情報ブログのように意図的に敵を作って情弱向けに正論ぶってアンチヒーローを気取るのか。いや、釣り師以前に、人としてそんなことはやりたくない。

そんなこんなで先の見えないメディア運営への煩悩をかかえながら、釣り人の聖地上州屋渋谷店ちかくにある安居酒屋『天風やまがた』で煮込みを箸でつつきながら熱燗をそそいだ御猪口をじっとみつめていると隣席に座っている釣りが趣味らしい男2名の会話が漏れてきた。

IT系の男:「でね、土曜の夜にきまって千葉の内陸で開かれるチョウギカイがあるんだ」

メガネ:「え、何?チョウギカイって、町役場のイベント?」

IT系の男:「いや、チョウギカイ。釣、技、会、だよ。つまり釣技会」

メガネ:「おまえなんだよそれ!あぶねー臭いがするな!」

IT系の男:「ああ、或る意味で裏釣技会といってもいいかもしれんな。しかも会場はふつーの牛舎の跡地でな、それも畑のそばにあるんだ。ふつーに内陸なのに海水にすむ魚介類が釣れるんだよ」

IT系の男:「え。なんだよソレ。しかもおまえ、魚介類って、あたかも魚以外も釣れるっぽい話し方だな」

IT系の男:「ああ。実は、その釣技会では、オマール海老が釣れるのさ」

メガネ:「え?オマールエビってあれかよ、レッドロブスターとかで高いやつじゃんか!マジかよ!」

IT系の男:「ああ。マジだ。まじりっけなしのマジだ。オマールだ。間違いない」

メガネ:「お、オマール。そんな高級魚介類を賭けた戦いなのかよ。お、おれはそういう危ない橋は渡りたくないんだ。なんたって腐っても上場企業の正社員だし。結婚もしたばっかりだし、マンションのローンもたんまりある。つ、釣りは好きだけど、とにかく俺は無理だから」

IT系の男:「おう。もとから俺も無理だ。オマール海老のために命は捨てられねー。いくらヒルズ族がシャンパン片手に食い漁っているオマール海老が釣れるなんて、そんな誰がくるかわからない危ないところで釣りなんかしたくもないよ」

メガネ:「・・・あ、おねえさんすいませーん。ハムカツチーズ揚げください!あと、コーラ!」

 

2、千葉でオマール海老が釣れる場所を調査して浮かび上がった釣堀

こうして、たまたま安居酒屋で聞いてしまったオマール海老が釣れるという話は、ひさしぶりに乾いた俺のハートをビートさせた。なにしろ甘海老ではない。オマール海老だ。あのオマール海老が釣れる釣技会がある。そう考えながら神奈川の自宅に帰り、あらゆる情報網を屈指したところ、最後の最後でパートナーのGoogleがとあるサイトを指し示した。

なるほど。俺とGoogleにかかればどんな情報もお手の物だ。ふむふむ千葉県富里市に海水魚の釣堀があるのか。コリュッシュという名前か。読みづらいが、きっとこの名前自体も暗号のようなものなのだろう。

コリュッシュ

どうやら渋谷の安居酒屋で釣り人が語っていたオマールエビが釣れる釣技会というのはこのコリュッシュが主催しているようだ。ロゴもレッドロブスターのものを平気でパクっているようだし、たしかに怪しいぞ。

コリュッシュの夜釣り

3、下衆大将を誘ってみる

下衆大将

下衆大将。仕事は出来る人だ(たぶん)

男一匹ど根性。こうなったら単身勝負をかけてみようとも思ったが、現地でどのような罠が潜んでいるかわからない。千葉といえば俺の住んでいる川崎国と同様相当数の常勤DQN兵を抱えていると聞く。非常勤DQN兵を加えると、さらに危険だ。そうおもった俺は、ORETSURI のなかでも武闘派であり下衆であることでも有名な下衆大将こと北條貢一を誘ってみたところ、二つ返事でOKとの返事が来た。やはりできる男は返事が速い。コリュッシュは都内から高速で1時間。錦糸町で下衆大将にピックアップしてもらうとしよう。

 

4、オマール海老を釣る仕掛けを作っておく

どうやらコリュッシュが主催するオマール海老ナイトの参加費は18時30分~21時30分の3時間で6500円。餌の持ち込みはNGでオキアミとアオイソメで200円。ロッドとリールと仕掛けは持ち込み可能なようだ。

アウェイで貸し竿というやつは分が悪すぎる。どんな罠が仕掛けられているかわからない。どうせならロッド&リールは持ち込み、そうだ、しかけも持参しよう。俺は仕事そっちのけで近くの釣具屋にしけこむと、伊勢海老釣りに必要な仕掛けをそろえ始めた。伊勢海老もオマール海老も同じようなものだとおもったからだ。

伊勢海老釣りなら神奈川県の大磯港でベテランの釣り師たちが真昼間から穴釣りで平気で密漁をしているのをよく目にする。その仕掛けを参考にして、閉店間際の釣り具屋で粘り、俺は、フリーシンカー2号、ぎょぎょライト(竿先用)ケミホタル(しかけ用)&管付きチヌ針を手に喫茶店に流れ込んだ。

※追記:大磯港内は2017-03-29の段階で漁業権の対象範囲外のようです。くわしくは、e-かなマップで確認ください。
オマールエビの仕掛け

仕掛けの構想はこうだ。まず竿先にはぎょぎょライトをつける。ライトロッドにはだいたいSサイズがあう。道糸はラピノヴァPE0.6号。そこにケミホタル装着用のチューブを入れ、フリーシンカー2号をつける。そして小型のサルカンをつける。どうやら情報によると、会場内は真っ暗なようなので、ラインを結ぶ手間をさけるために、ハリスはサルカンにつけて6セットほどつくっておく。『備えあれば患いなし』俺の座右の銘だ。

が、この時俺は或る失敗をしてしまった。どうやらこの釣り堀には真鯛がいるようなのだ。オマール海老だけでなく、真鯛を釣るとなるとチヌ針3号ではいささか心もとない。よし、チヌ針は5号にしておこう。規定によるとバーブレス必須なので、返しもすべてつぶしておく。この針の号数選択が俺たちのあとあとの運命をかえるとは知るよしもなかった。

5、オマール海老の単価を知っておく

戦いの前日。近所のスーパーの冷凍食品コーナーをみていると、オマール海老が売られていた。325gで税抜き997円。なかなかの高単価だ。

スーパーで売っている冷凍オマールエビ

情報筋によると、コリュッシュで釣れるオマールエビは1.6キロにせまるものもいるようだ。1.6キロ、つまり325g×約5倍=1625g=4985 円!

よ、4985 円!

1匹釣れば、約5000円ということで、参加費もほぼペイできるではないか。なんということだ!

6、オマール海老になった夜

俺はその日興奮のあまり明け方まで眠れなかった。イエガ―マイスターをあおりようやく眠りにつくと、いつのまにか俺はオマール海老に変化していた。さらに正確にいうと、俺はオマール海老に変化した俺の背中をみているのだった。

オマール海老になった俺はパソコンの前によこたわり、両方の爪を高速で動かしORETSURIの記事を書く。それにしても太い爪でどうやってタイピングするのかわからないが、とにかく文章が人間の姿のときより早くかけて俺は風のように素早くその記事を公開し、「やれやれ、きょうは10記事も公開してしまったぜ」などとスカしたセリフを吐き、ORETSURIのFacebookページでシェアをした。一旦シェアをされた記事は、昨今エンゲージメントが高まっているFacebookページ上で急速にコメントされ25000回シェアをされた。そこに話題の米国大統領トランプがなぜか日本語で「アンビリーバーボー、俺はオマール海老好きだぜ溶かしバターにレモンを絞ってな。いつかシンゾー・アベともいっしょにたべたい」なととコメントし、その影響もあって1日にしてORETSURI のPVは1000万を超えた。ホスティングのエックスサーバーが悲鳴をあげてサイトが世界から消え、オマール海老の姿をした俺は喉が渇いて、ほうじ茶を入れて飲んだ。夢の中だからであろうか、熱いほうじ茶をオマールな俺はうまそうに飲む。人間でもオマール海老でも俺はほうじ茶が好きなことには変わりはないようだ。そうしているうちにあたりが白くなった。パソコンをうつオマールエビ

つづく。

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