流通量がすくなく、釣り人だからこそたのしめる魚といっても過言ではないマゴチ。
釣り船であれば、神経締めなどの処理を代行してくれるところもあり、熟成させて刺身にしたりしゃぶしゃぶが旨いかなと思っていたのです。
マゴチの下処理
こちら或る日、釣り上げたマゴチ。
いつ見てもいい姿形だなと。
色が微妙に違いますね。
性別や生息地域、繁殖に絡んでいるいないで色が変動するのかもしれませんね。たまに黄色っぽいのもいますし。
こちらは7日ほど熟成させたもの。
いや、サクにしてからもうすこしチルド室で経過していたかもしれません。
10日以上は余裕でたったような。
わたしの場合、大雑把なので正確に何日たったよ、と、はかっていないのですが、寝かせすぎても味が飛ぶというのもあるので、4、5日でたべたほうがよいとはおもいます。
それと締め方、保存・運び方・冷蔵室の仕様によっては短期間で腐敗にいたる場合もあるとおもうので熟成は自己責任でどうぞ。
たまに、食中毒ガーとか、寄生虫ガー、アニサキスが―、という人がネットでわいて、中途半端な知識でマウンティングして勝利宣言をしてくるのですが、自分の口に入れるものはどんなものでも自分のあたまで判断して食べたほうが後悔しません。
人が○○日でだいじょうぶだったよ。といっても、それは魚の保管状態だったり、その人の体力だったりによります。
サバを生でたべてもだいじょうぶだった。といっても、それは産地の問題だったり。
自信がない人は無茶をしない。
冒険したい人は自分の決定にリスクをもつ。
というのがよいと思います。
マゴチのサクを、オピネルフィレナイフ#10で、すぱすぱぶつ切りにする。
このナイフはブレードが薄いのでマゴチの皮をすくときにもお役立ちです。便利。ただし、ブレードが薄いということは、ハードな使い方をすると刃こぼれしやすいという意味に等しいので、マゴチの背骨とかに刃を当ててはいけませんよ。
唐揚げのサイズ感として小さすぎると魅力が半減すると思うので、大ぶりにカットしてみました。
フライドマゴチをつくる
衣をどうしようか。
最近は、低価格(100円ちょっと)でいろんな揚げ物の粉が販売されているので、竜田揚げとか以外は、いろいろ試してみるとよいでしょう。
オーマイのフライドチキンパウダーは、やや味付けが濃くてスパイシーな風味(11種類のスパイスとのこと。詳細不明)なのですが、鶏肉でなくて、魚にもよく合う味付けです。
このフライドチキンパウダーを濃いめにといて、マゴチを漬け込む。
そういえば、今回は、散々寝かせて水分がぬけたサクを調理したのですが、新しめの魚は、切り身に塩をふって20分ほど冷蔵庫で放置して、ドリップを出してから調理すると臭みがぬけてさらによいです。放置しすぎると旨みもどんどんぬけるので注意。
揚げ油は、揚げ物可能なフライパンに少量用意して、ノーマル植物油に、かどやの銀印(業務用濃口)を20%ほど添加します。
そんでもって揚げる。
経験からいうと、がっつり上げるよりは、さくっときつね色になるぐらいでとどめておいたほうが、身がジューシーに仕上がります。生でも食べられるし、ということを頭に入れておくと、揚げすぎません。
できあがり。
IKEAの皿にもりつけると何となく欧米感が増しますね。
揚げ物はだいたい茶色なわけで、殺風景になりがちなので、レモンの黄色と、パセリあたりの緑をつけあわせておけば、だいたいオッケーでしょう。
今回はちょっと弱ってしまったイタリアンパセリを使いましたが、パセリ類は、ぬらしたキッチンペーパーで切り口を覆って野菜室にいれておけば1週間ぐらい持ちます。
じゃあ、やれよという話なんですが、知っているのとやるのとでは大違いなわけですよ。
ではでは。
あ、味について触れていませんでしたが、
『フライドマゴチの味は鳥唐に似ている?』
とかいうタイトルをつけただけあって、もう鶏肉っぽいなと。
マゴチの肉は加熱すると締まるんですが、タラのように水っぽくないのです。
ほくほく、うまうま。
みなさんもためしてみてください。
今度こそ本当に、
ではでは。
関連アイテム
※オピネルのフィレナイフと、かどやの銀印ごま油はORETSURI釣魚料理マストアイテムです。
マゴチの胴体って、サクにしたあとも湾曲しているので、皮をすきにくいんですよね。刺身包丁でもよいのですが、よく研いだフィレナイフだと、じょりじょりきれいにすけます。
あと、銀印は、香りが違うのでほんといいです。Amazonのレビューをみれてばかる優秀さ。