先月、平塚の庄治郎丸さんのLT五目で石鯛を釣ったんですよ。今回はその料理風景をお送りします。それにしても沖釣り初心者としては想い出に残る引きだったですよ。ハリス3号で完全に針が飲まれていたものの、よく釣れたなと。
まな板の上の石鯛を観察してみる
みてくださいこの石鯛!40センチ1.3キロありましてけっこうなボリュームがあります。勝手なイメージとして石鯛は磯臭そうだったり、身が硬そうな印象をもっていたのですが、ネットを調べると美味な上に高級魚だったんですね。ふむふむ。ほくほく。
くちばしがすごい。磯の石鯛釣り師がワイヤーハリス等をつかうのもよくわかる歯ですね。きれいな面構えですね。釣り人特権で、鮮度もよく眼も澄んでいます。庄治郎丸さんの中乗りさんに氷をわけてもらってよかった。
脂でムチムチなボディはメタリックな色合い。
石鯛をさばいてみたら、びっくり
冬場にある程度の大物をさばくこと自体がはじめてだったのかもしれませんが、はらわたをだしてみると、この通り、すさまじい量の内臓脂肪があらわれました。肝臓や胃腸のまわりにこれらの脂肪がまとわりついているのですが、それ自体が一種の臓器のようなみてくれをしています。
釣り針が胃の入り口あたりにありました。あたりに気づかなかったのか丸のみだったわけで3号のハリスが石鯛のくちばしの中心線にひっかかっていて、まーほんと2号ハリスだったらきれていたかも。
内臓を外してみても、この皮下脂肪。まるで雪原のようです。
しばしば石鯛の内臓脂肪を観察。。。
こんな感じに3枚におろすことができました。アラはアラ汁だな。
さばいていると、手が脂をまとい水をはじきます。アトリックスかよと。冬場の調理にはありがたいのかもしれませんね。
石鯛の刺身with肝醤油
これはうまい。初日に食べると、歯ごたえがあり、2日目以降は旨味が増し絶品です。このうまさはヒラメや鯛に匹敵するなーと。肝も大きいので肝醤油にすると白身が旨味をまとい美味です。くさみはまったくなく、甘みと旨味が渾然一体となって口の中に満ちていきます。なんだこれは!
石鯛の皮酢味噌和え
そして、サクをとる際に取り除いた皮はさっと湯引いて、酢味噌で和えてみると。
う、うますぎる!おやっさん、日本酒お代わり!2合頂戴!
というような味です(`・ω・´)
ヒラメや鯛やアマダイの皮もうまいのですが、石鯛の皮も絶品ですね。釣り人のみなさんはぜひ皮を廃棄しないで湯引いて酢味噌和えにしてみてください。そうそう織田作之助の小説『夫婦善哉』には、鯛の皮の酢味噌和えがうまいんやということが書いてありますが、皮はうまいんですよ。ほんと。
石鯛汁
今回の石鯛ですが、脂のノリからいってもアラ汁偏差値が高いのではないかと思い、石鯛汁にチャレンジです。一旦冷凍してあった石鯛に熱湯をかけ、血合いと鱗等を落とします。アラ汁をうまいものにするためには、このひと工程が本当に大事です。
<石鯛汁の作り方>
- 鍋に水をはり、真昆布をしき、そこにゆすいだ石鯛のアラと大根を入れる。
- 日本酒とみりんを投下し加熱。とくに日本酒は多目にいれる
- 沸騰させずにアクをとりつつ火を通す
- きざんだ油揚げをいれ、火をとめ味噌をしっかりとかし、再度弱火
- 万能ねぎをちらしてできあがり
もうですね、このアラ汁は魚をつかったものとしては究極のメニューとして認定してもよいのではと思うくらいです。冬の朝にすすると、腹の底から元気が湧いてくる。そんな健康的なお味です。白飯とこれだけでいけます。
石鯛の皮を炙って刺身にしてみる
今回秘密兵器が登場です!
炙るときのシュゴーというガスの青い炎がたまりませんよ。皮がこんがり焼けてきます。
で、ご覧の通り。奥側はチダイです。皮と身の間に脂の層があり、これがとけることにより刺身としての旨さも別格になります。どんどん箸がすすみます。
石鯛しゃぶしゃぶ
そして、石鯛しゃぶしゃぶ。昆布をはって、大根、白菜、春菊、長ネギ、しめじぐらいあたりを具にしてみました。
バーナーで炙ったものもしゃぶしゃぶにしてみたのですが、まーうまい。この通り、皮と身の間の脂肪層が透明にとけています。魚のしゃぶしゃぶの場合、薄切りにするよりある程度分厚くきったほうがうまい気がします。
石鯛しゃぶしゃぶの残り汁で石鯛ラーメン
しゃぶしゃぶにより石鯛の旨味が溶け込んだ鍋の残り汁にはマルちゃん正麺を投入しました。
できあがり。石鯛の出汁により、マルちゃん正麺がさらに3ランクぐらいうまくなります。
まとめ
磯から釣るイメージが強い石鯛ですが、相模湾のLT五目では根回りの釣りでも釣れるようです。庄治郎丸さんの釣果情報でも連日LT五目で石鯛があがっているようですね。ぜひみなさんも狙ってみてはいかがでしょうか。
ではでは。