マゴチを素人が料理するときのコツを紹介する!

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釣ったマゴチをさばく
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釣ったマゴチを料理するということで、前回は丸のまま4日冷蔵庫で熟成させましたが、今回は一度サクにしてから熟成させてみましたのでその工程をお送りします。

目次

マゴチの下処理

今回のマゴチはこちら。51センチ程度です。まずは全体をタワシ等で洗い流しておきましょう。マゴチは海底にいるので、砂泥由来の汚れやぬめりなどがあるからです。

今回の針はかなり飲まれていたので、ハリスごときっておきました。

こんな風に、マゴチに針を飲まれると鋭いやすり状の歯でハリスが摩耗するので、悠長にファイトしているとぷっつんですよ。しっかりしたタックルであれば、速攻でタモ入れてしたほうがよいでしょうね。

とにかく歯のザラザラがすごい。フロロの5号ハリスでしたが、胃への入り口手前上部にある歯でかなりやられていました。

次に、背びれと、頭の両脇の棘を調理バサミでカットしたあとに鱗落としを。

小さい魚の場合は出刃包丁の背で鱗を落とすのもよいですが、大き目のサイズの魚の場合、専門の鱗おとしがあると便利です。

金属製の鱗落としは、それ自体に重量があるので使いやすい気がします。出刃包丁と同じ原理なのかもしれません。

このようにきれいに鱗が落とせました。

頭部のつけねに軽くふれ、骨格を意識しながら胸鰭のカマあたりを切っていきます。このとき、内臓を傷つけず取り出すと、胃袋や卵巣などは煮つけとしても見た目がよくなります。

このように、内臓の手前で包丁をとめ、

裏返して、背骨をサバ折りする。

バキ。

もちろん、出刃包丁であれば頭も切り落とせますが、無用に刃こぼれはつくりたくないので、マゴチ等の骨格がしっかりした魚の場合は骨のつなぎ目を折るほうがよいかと思います。

こうして、内臓もきれいに取り外せます。目視で確認できる寄生虫はフィロメトラ一匹でした。といっても害はないので、動じず、取り除いて先に進めましょう。

頭部とカマと呼ばれる部分。頭部は、エラと胃袋の接合部分を取り除き、カマも内臓片を取り除いて洗っておきましょう。洗ったあとはキッチンペーパーでしっかり水分をふき取っておくとよいですよ。

このようにカット。さきほど同様、出刃包丁で頭もカマも両断できますが、調理ばさみをつかえば楽に調理できるので、変にこだわらずささっとすすめるほうがよいでしょう。

こちらが切断した頭部。

浜にあがる際にナイフと調理ばさみがなかったのでプライヤーを脳天に差し込んで絶命させたのですが、ちょうど脳みそあたりを刺せていたようです。脳のあたりは意外に骨格が薄いようですね。

身は、血合いを流水で流して水気をキッチンペーパーで拭っておきましょう。

ここからは三枚におろすだけです。注意点は腹骨のあたりがかなり硬いので、力むあまり手を滑らせて怪我をしないようにという点かなと。腹骨あたりの硬いところは理ばさみでカットしてしまうのも賢い方法かも。

三枚におろせました。当然、大名おそしでざっくりやるよりは、背側と腹側から徐々におろしたほうがサクの歩留まりはいいです。

腹骨は骨抜きでは獲りにくいのでラジオペンチ等で骨の曲がりを意識しながら抜けば抜けるのですが、マゴチの場合、かなり身と固着しているので、腹骨部分は包丁で好きとってアラとして使用したほうがよいかなと。

サクにする際に、ブレードの薄いナイフ(わたしはオピネルのフィレナイフを使用)か柳葉包丁等で皮をひいてしまいましょう。マゴチの皮はかなり粘り強いので、失敗することはすくないと思いますよ。

コツとしては、まな板の手前側で行い、刃は奥から手前に引きつつ、皮を押さえてずりずりすると皮をひく作業はうまくいきやすいです。

このように皮がひけました。この時点で余分な骨をぬいてもよいですが、熟成をさせてから骨抜きをしたほうが骨は抜けやすいようです。

こちらが今回下処理した全体像です(この写真では皮はひいていません)

そういえば、昔は魚の胃袋を避妊具にしていた時代があったそうです。

マゴチの昆布締め

サクの半身は昆布締めに。昆布の表面を濡れたキッチンペーパーでふきつつ、ゆっくり広げましょう。

そんでもって、サクを昆布で巻く。

リードクッキングペーパーでミイラ状態にしてその後ラップを巻きます。

冷蔵庫のチルドルームにいれておきます。

1日ごとにリードクッキングペーパーは交換したほうがよいでしょう。身の乾燥が気になる方は日本酒をしみこませたキッチンペーパーで拭いてから巻くとよいですよ。

マゴチしゃぶしゃぶ

翌日。

昆布締めでないほうのサクを半分調理します。半分は、カルパッチョにするので、また包んで冷蔵庫へ。釣りをして料理をする方にとっては常識かもしれませんが、魚は適切に処理してサクにしてしまえば結構長くもつものなんですよね。

みてください。奥さん、この艶ですよ。この艶。水分がやや飛びつつ、ハリがあるのが写真からも伝わってくるはずです。

今回は、マゴチしゃぶしゃぶメインなので、やや厚めにカットします。

取り急ぎ、ヒマラヤ岩塩+スダチを絞って食べてみる。これはうまい。上質な白身魚に一番あった食べ方かもしれません。

醤油にわさび。これはこれで実に旨い。が、やはり塩+スダチが上等な気がします。

まごちのアラを野菜と炊き、マゴチしゃぶしゃぶスタートです。頭をわっておき、強火で煮だしていきましょう。

油揚げをたくさんいれると、だしを吸い込んで旨いですよ。

炊きあがりました。大量の油揚げがうまい。

ここの鍋でマゴチをしゃぶしゃぶして、ポン酢で食べる。うーむ至福。

マゴチのカルパッチョスダチ風味

つづいてサクの半分をつかってカルパッチョをつくってみました。

  • オリーブエクストラバージンオイル
  • タイム
  • 黒&塩コショウ
  • マジックソルト
  • スダチ
  • フライドガーリック

これらを混ぜたのがこちら。スダチの香りがさわやかです。

皿にニンニクの断面をこすりつけて風味をつけつつ、切り身をならべて、カルパッチョソースをかける。

スダチの風味があるので、万能ねぎをそえてみました。さわやかでよいですなー。

マゴチごまうどん

残り汁はアラの骨をのぞき、冷凍うどんを投入し、ゴマ油&塩コショウで味を調えます。ほんの少し味の素を入れると全体がうまくまとまります。化学調味料は全批判するのではなくうまく活用するとよいなと。

このうどんに、スダチを絞る。

スダチは、このように果皮を下にしぼったほうが果汁に香りがうつるのでよいですよ。これは、しぼった汁が果皮の香味成分をもった油分に触れるからです。

マゴチの皮スダチ味噌和え

皮は鍋で軽く湯がいて氷水で冷やして、酢味噌を和え、スダチを飾る。

スダチの果皮はこのように利用することもできるので、ただ果汁を絞るだけではなくいろいろつかってみるとよいでしょう。

マゴチのヒレ酒用ヒレ

こちらはFacebookページに投稿していたものの解答ですが、マゴチの尾びれを塩で洗い乾燥させたものです。ヒレ酒用ですね。わかった人、さすがですね!

まとめ

マゴチは白身の魚がとれにくい夏にも、旨い魚の一つだなーと改めて感じました。

まだ釣ったことがない方は、釣行記をあわせてご覧ください。

東京・神奈川あたりですと、東扇島西公園か福浦・八景島あたりの岸壁でハゼかザリガニをエサにしてずる引きして釣るか、三浦半島あたりにボート釣りにいくか、遊漁船にのるという選択肢があります。

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