Twitterなどのウェブの世界をのぞいていると
「一級河川なのに○○」という表現がしばしばみられます。たまに釣り人も発言していたり。
そのなかで、『一級河川』を水質がよくて大きな川と勘違いしているものもありそうなのでここで解説します。
目次
まず『○○河川』の前に『○○水系』がある
まず覚えておきたいのが、河川の前に『水系』というものが存在しているという点です。
河川は源流部の小さな一滴が、やがて河川になり、下るにつれて大きくなって海に注いでいるわけですが、これらの一群を『水系』という単位で呼びます。
つまり、『水系』のなかには「○○川」「〇▼川」といった色々な川が含まれるわけです。
一級水系と二級水系について
次に『水系』には一級水系と二級水系という区分があります。
これらは河川法で定められている呼称です。
一級水系
国土保全や国民の生活上特に重要な水系。国土交通大臣が直接管理。
二級水系
一級水系以外で公共の利害に重要な関係を持つ水系。都道府県知事が管理
河川の等級について
河川の等級には主に一級と二級の二種類があります。
他にあまり知られていないのですが、「準用河川」と「普通河川」というものがあります。
準用河川
一級・二級の河川以外で、市町村長が指定したと呼ばれる河川。市町村長が公共性見地から重要と考え指定した河川。
普通河川
一級・二級・準用河川以外の河川。法上の河川とはされないもの。たとえば、街路を流れる用水路など。
(例:多摩川に流れ込む二ヶ領用水)
一級河川と二級河川は同じ水系に存在しない。
一級河川は一級水系に、二級河川は二級水系に含まれているため、同じ水系内に一級河川と二級河川は存在しません。
「一級河川なのに○○だな」は大体間違いと覚えておきたい
ということで、
よく都市河川で釣りをして、
「ちょ、この川、一級河川なのに汚くね!」
といような表現は誤りなので、覚えておきたいですね。
<参考サイト>