離島遠征で泳がせ釣りやブッコミ釣りをしていると、本土ではなかなか釣れない巨大魚がドラグ音を鳴らしてくれて、ほんとうにエキサイティングなんですよね。
ぎーーーーーーーーー!
って。
腕だけでなく、身体全体をつかわないと勝負できない相手が気軽に堤防から狙えるってほんと素晴らしいなと。
青物やクエなどがメインの主役で、釣り人はサメやエイが釣れると嫌がるんですが、まー引きが強いし、釣りあげるのも至難のわざ。釣ったあとの興奮も、ものすごいものがあります。
魚の引きっていうよりも、野生の戦闘力みたいなのを感じるんです。
先日の式根島遠征で釣れたのはマダラエイ。
かっこいいなー。
さらに巨大化して全長2m・100キロを超えるらしいんですが、数十キロでも岸壁からはかなり難しい勝負になります。
釣りあげたあとのマダラエイは毒のある尾棘(びきょく)が危険なので、足で尾の先を押さえつつプライヤーなどで除去してから撮影などをするのがセオリーです。
棘自体は骨が変化したものなので、かなり硬いので切りとるというというよりも根元から折り取るイメージです。
ちなみに、折り取った尾棘はリリース後にしだいに復活します。
「太平洋」水槽にいるエイたちをよーく観察すると、同じ種類でも尾棘があるものとないものがいます。これは海遊館にエイを運ぶ際に、狭い輸送水槽内でエイ同士が刺し合わないよう、尾棘を折ってしまうためです。
出典:海遊館
たしかにアカエイでも、尾棘が復活途中の個体を釣ることもあります。
このエイの尾棘なんですが、当然釣りあげてもたんぱく毒が残っているので岸壁の上に捨てるなどは危険。
海に返すか持ち帰るという選択肢があると思います。「ゴミ袋にいれてあとで捨てよー」と気軽におもっていると、忘れたころに袋ごと貫通したりして物凄く危険なので注意ですね。
マダラエイの尾棘の毒を無力化して愛でる
こちら持ち帰ってきたマダラエイの尾棘。
袋などで持ち帰ると危険なので、ジップロックのコンテナなどにいれるとよいかなと。
骨の上に、黒い皮みたいなものがかぶさっていて、干した魚のニオイ。
まず、ぐつぐつ茹でましょう。
15分ぐらい茹でました。
これを棘に気をつけながら、硬めの歯ブラシと爪できれいにしていく。
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こちらがマダラエイの尾棘上側。真ん中に一本筋がある
すると、このようにきれいな白い武器ができあがりました。
攻撃力255。+水属性。
といったところ。
マダラエイの尾棘下側。中央が隆起している仕様
エイ全般がそうですが、この棘はカエシがついていて、一度刺さったら抜けにくいようになってますね。自然の造形たるや神秘的。
エイはこの棘を防衛用に振り回して、相手を先端部分で「刺す」以外に、側面のノコギリ部分で切りつけるという攻撃方法をもっています。
これが「マダラエイ・ダガー」だ。
こうやって釣りあげた魚の部位を愛でると、あの海にはもっとデカイ奴がいるんだろうってな具合に胸が高鳴ってくるわけです。
オス!オラ悟空!あの海にはもっとデッケーヤツがいるんだろうな!オラ、また遠征しちゃうぞ!
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)