毎年恒例でアオウオを狙っている。
去年は2か月間、毎週末泊まり込みで狙い続け、4匹のアオウオに出会うことができた。
今年も2か月間挑戦したのでその様子を話したい。
アオウオ釣りについて
アオウオ釣りとは、ドシっと構えてジッと待つ。皆さんのイメージするような大物釣りだ。
頑丈なタックルを複数本用意し、1度投げ込んだらしばらく仕掛けを上げない。まさに男のロマンのようなブッコミ釣りである。
タックルは石鯛竿や鯉竿など、5m以上、50号前後のオモリを扱えるものを使用し、アタリセンサーを使用する。
私の場合は土曜日の朝~日曜日の夕方までの釣行がほとんどで、よっぽどのことがない場合は1度投げ込んだらアタリがあるか帰るまで仕掛けは上げない。
アオウオは動物食に偏った雑食性で特に甲殻類を好むようだ。
魚食性もあるようなので色々な餌を試したいのだが、メインフィールドとなる利根川水系にはアメリカナマズが非常に繁殖しているためほとんどの餌は彼らの餌食になってしまう。
投入後数十秒でアメリカナマズのアタリが出ることも多く、とんでもない数がいるようだ。
こうした事情から、ほとんどの釣り人がタニシを使用する。
タニシは固い殻のせいなのか、アメナマが食ってくることはほとんどない。
その他にはザリガニや淡水の二枚貝などが使われているが、ザリガニはアメナマの餌食になる。
ちなみにアオウオのアタリはほぼない。
基本的に釣れない。
毎週釣りをするベテランの方でも数年間アタリがないこともあるようだ。
その分釣れれば、国内の淡水魚としては他に類を見ない豪快さ、そして巨大さである。
アベレージで130cmを超え、最近では釣れるアオウオのほとんどが140cmを超えている。
日本記録は今年更新されて174cm。
160cmを超えるとトロフィーサイズとされ、利根川水系全体で見ても年間で1本上がるかどうかといったところだろうか。
今年は3人態勢、まずはポイント探しから
去年は私と友人のヌマ氏の2人で通った。
今年からは友人まる氏も参加し3人態勢となった。
釣行2か月前からそれぞれポイントの候補を出し、釣行1週間前に各ポイントを見て回った。
去年は毎回違うポイントに入っていたが、今回は1か所で粘る。10か所ほど考えた候補はそのほとんどが実際に回ると水辺に近づけなかったり、工事中だったり、地形が悪かったりと候補から外れていく。
最終的には3か所に絞り込んだ。
その中でも水深、カケアガリ、アクセスのしやすさを考慮しポイントを決定。
近くには同じアオウオ狙いの方が入られていた為、挨拶し近くに入ることの了承をもらった。この方にはほぼ毎週お会いすることとなり、色々詳しいお話を教えていただけた。
「利根川生活」1週目:真夜中のセンサーON
朝日がとても綺麗
いよいよ始まったアオウオ狙いの週末利根川通い。土日をほぼフルで利根川で過ごすため「利根川生活」とすることにした。
1週目はヌマ氏と2人での釣行。ポイントに到着し竿を出す。
アオウオの釣りは、竿をセットしたら特にやることはない。
川を眺めていると鯉やナマズが跳ねる中、遥か沖の方でアオウオが抜けた。
アオウオが水面に身体の一部を出して沈んでいくことを「抜ける」という。
あの魚が私たちの射程圏内に入ってきてくれることは果たしてあるのだろうか。 1度でいい。チャンスが欲しい。この時はこのシーズンがどんなものになるかなど知る由もなかった。 当たり前のように何事もなく日は沈む。
夕食を済ませ、少し早いが眠りについた。
AM3時。
突然センサーが入る。それと同時に聞いたことがないようなスピードで糸が出ていた。
飛び起きて竿を取ると何やら様子がおかしい。岸辺で何かが暴れている。なんとサギがラインに絡んでしまっていた。
外そうと近づくと何ごともなかったようにラインを跨いで飛んで行くサギ。
なんだよ!最初からそうしてくれ!
これをこの週は最後まで何も起こらなかった。
「利根川生活」2週目:有給使って三連休!
川は朝焼けがキレイ。海は夕焼けが好きだ。
2週目は、まる氏と2人。
金曜日に余っていた有給休暇を使って三連休にした。 木曜日の深夜には到着し竿をセットする。
ところが金曜日は何も起こらず、土曜日にまる氏が到着した。
まる氏も準備が完了ししばし談笑。
外で食べるとレトルトカレーも美味い。
待ち続けるが、アタリはなく時間だけが過ぎていく。
沖では午前中にアオウオの「抜け」があるが、まだかなり沖の方でありとても届く距離ではなかった。
そして週末がまた過ぎ去った。
「利根川生活」3週目:土砂降りの雨、のちアタリ
3週目は1人釣行。
土曜日は天気が悪く雨の予報である。
予報通り、朝から雨が降り出し、やがて土砂降りになった。
竿のセットを完了し待機。
レトルトの親子丼で温まった。
雨も上がった土曜深夜。
センサーが入り目を覚ます。
魚は沖には走らず下流側に10mほど引っ張って止まっていた。
竿を取りアワセると、横にキューンと走り首を振る。
アオウオじゃないな…。
やがて姿を現したのは80cmほどの鯉。
太くて良い魚!
鯉でもこの釣りはアタリがあるだけありがたい。
その後は何も起こらずに撤収。
「利根川生活」4週目:その時は突然訪れた
4週目は3連休。
そしてまた1人釣行である。 水温や気候的にも今週から本番になりそうだ。
金曜日朝方に到着しセットする。
投入ししばし仮眠。
もちろんセンサーは手元に置いておく。
朝9時ごろに目を覚ますと天気がよく気持ちよかった。
しばらく川を眺めていると時折アオの抜けも確認できる。先週までと違い50mほど沖で抜けていて、だいぶ岸に近づいてきている。
どうやらこのポイント周辺には、ずっとアオウオが複数個体居ついているようで毎週姿は確認できた。
昼飯を済ませて時間つぶしにアメリカナマズを狙う。アジの切り身を投入すると1分ほどでアタリがあり。30cmほどのナマズをゲットした。その後もポツリポツリアタリがあり数匹追加した。
金曜日は何事も起こらず就寝。そのまま朝を迎えた。
土曜日は朝から川を眺める。
今日もやはり50mほどでアオウオが抜けている。
ナマズ釣りでもしようかと準備をすると置いていたはずのアジがない。どこにもない。
夜のうちに野生動物に盗られてしまったようだ。返せー! しようがないので練り餌でナマズを狙うが、切り身よりも反応がよくほぼ入れ食いであるが中々掛からない。
そんなことをしていると仕掛けを入れているライン上で、「ドバシャーン!!」とアオウオが抜けた。
おお!これは期待できるはず!
お昼を食べてナマズ釣りを再開する。相変わらず反応がいい。
15時頃、ナマズ釣りをしながらふと目をやるとアオウオ狙いの竿がフワフワと動いている!
ナマズの仕掛けを急いで回収し駆け寄る。
その数秒後、フワフワと上下していた竿がそのままお辞儀をして絞り込まれていく!
竿を取りアワセを思い切り入れると「ドスン!」という重量感が身体を襲った!
アオだ!アオウオだ!
そのまま一気にポンピングし、浮き上がらせるとそのまま無抵抗に浮上…。
あれ??
岸に寄せてくると、ようやく釣られたことにようやく気づいたのか、アオウオは突然反転し猛ダッシュをはじめる。
20mほど走って止まり、そこからは左右に動き回る。
何度か寄せては走られを繰り返すこと10分。
ようやく腹を上にしてギブアップ。
ブルーシートに載せて岸にズリ上げるとデカい!140cmはありそうだ!
用意していた150cmスケールを当ててみる。
あれ、おかしいぞ。全然長さが足りないのだ。
まさかの150オーバーで自己記録確定!今度は、リボンスケールを当ててみるとなんと160cmを超えている!!
ウソ!ありえない!ここからパニックになった。
何度スケールを当てなおしても160を超えている。
勘違いではないことを確信した瞬間、涙が出てきた。
一人川辺でアオウオのぬめりでヌルヌルになって泣き叫ぶ大人。
完全に変態である。
どうしよう。1人じゃ検量できない。160オーバーであればそれこそざっくりの検量で終わらせるわけにはいかない。
とりあえず写真だけ撮ってストリンガーに繋いだ。
ひとまず落ち着てから、今回の利根川釣行を応援してくださった知り合いの方に連絡した。
160cmあるかもしれないと伝えると、鯉釣り中とのことだが翌日に来ていただけることになった。
時間はまだたっぷり残っているのでもちろん再投入。
川を眺めて余韻に浸っているといつの間にか辺りは暗くなっていた。
正式なサイズはまだわからない。
でもそんなことどうでもよかった。心の底から嬉しかった。
今年もまたアオウオに会うことが出来たのだ。
夕飯のレトルトカレーは世界で一番美味かった。味なんかよくわかんなかったけど。
何匹釣ってもアオウオは嬉しい。この1匹の為に頑張れるのだ。
ダメ押しの一発!再びセンサーON!
夕飯を済ませ、収まらない興奮を鎮めるように風に当たりながらYoutubeを眺めていた。
すると20:30、突然のセンサーON!
番号は昼間と同じ竿を指している!
竿に近づくとリールからとてもゆっくり糸が出ていた。時間的に見ても鯉だと思い竿をあおる。
同時に昼間と同じような圧倒的な重量感が腕を襲いアオウオを確信。
マジで!
1度クラッチを切って一旦竿を竿掛けに戻す。ウェーダーを履き再び竿を持つ。
この竿は左右を障害物に挟まれていて、かわすためにはウェーダーを履いて立ちこまなくてはいけない。
崖のようなカケアガリもありこれも立ちこんでかわす。
相手は重々しく左右にゆっくり泳ぎ回る。手
前まで一気に寄せてきて浮かせに掛かると走り出した。
数回の突っ込みに耐えながら寄せてくるとやがて姿が見えた。
デカい!
そこからも何度も突っ込みを見せたがようやく腹を見せて浮いた。
水中でブルーシートに乗せると昼間のアオウオよりも大きく見えた。一応150cmスケールを当ててみるがやっぱり大幅にはみ出している。
頭の中はもう真っ白だ。この魚も一旦キープしよう。
しかし既にキープ用のロープは昼間の魚が使っている。水くみ用のナイロンロープは目が荒く魚へのダメージが大きい。
やむを得ず切られてしまうのを覚悟でPEライン10号を4本に束ねて口に結び、それをナイロンロープに繋いだ。
これがその時の動画だ。
検量。ベテランの技術に感動と感謝
翌日、朝早く目が覚め、まず最初に魚を見に行くと無事繋がっていた。
一晩休ませたため、体力も回復しているようでロープを引くと力強く抵抗した。
しばらく川と魚を眺めていると1人の方に声を掛けられた。
挨拶をすると、昨日応援を呼んだ方が何人かに声を掛けてくれていたのだった。
それから続々と駆けつけてくださり、最終的には4名の方が検量の為に来ていただけた。
アオウオ用の検寸台とライブバッグまで借りさせて頂き本当に有難かった。
ロープを固定から外し、引っ張ると当たり前だがアオウオは大暴れする。
引きずり込まれそうになりながらも空気を吸わせてようやく大人しくなった。
まずは1本目の検量。5人がかりで台に乗せて検量する。移動するだけでも大変なのだ。
結果は160.5cm。160cmをギリギリ超えていた!
続いて2本目。
こちらもまさかの同寸で160.5cm!デカすぎる!
黙って寝そべるしかない。
173cmの私とほぼ同じだ。
それにしても、ベテランのみなさんは検量中も常に魚を気遣い、鱗剥がれや鰭を折らないように細心の注意を払っていた。これにも感動した。
おかげで50kgは超えているであろう巨体も1枚の鱗も剥がすことなくリリースできた。
話によると160オーバーが同日に2本出たことは初めてのことのようだ。
しかもまさかの同寸。
今回、検量に駆けつけて下さった方、検量道具を貸していただいた方に心から感謝したい。
本当にありがとうございました。
・・・
検量を終えて一息つくと、突如、前を向けないほどの暴風が吹き始めた。
まるで利根川から「用が済んだらさっさと帰れ」と言われているようだ。
昼を回ったところで今回は撤収とした。
「利根川生活」5週目:フルメンバー集合。痛恨のバラシと、まる氏のアオウオゲット
5週目はヌマ氏、まる氏も参加でフルメンバーでの釣行。
あいにく天気は雨のようだが、3人でアホ話に花を咲かせた。この3人が集まると基本、会話が成立しない(笑) 。
土曜日は何事も起こらずに日が暮れた。
夕飯を済ませて寝床に潜り込む。
気持ちよーく熟睡していると0:30にセンサーON!
番号は私の竿を表示している。竿まで走ると既に50m以上魚は走って止まっていた。
糸ふけをとってラインが張り、アワセようとした瞬間、魚がテンションにビックリして突然疾走をはじめる。
まずい!まだアワセられていない!
しばらく耐えていたが突然仕掛けがフッと軽くなった。うーむ残念。
早めにアワセを入れるべきだったと後悔。
そこで、まる氏の竿もセンサーが入っていることに気づいた。慌てて呼ぶが時すでに遅し。すでに魚はいなかった。
どうやらセンサーの受信機の電池が弱っていたようで反応しなかったようだ。
翌朝、雨は一段と激しく降っていた。ゆっくり起きて携帯をいじっていると、まる氏のセンサーがON!
駆けつけると投入地点からほとんど動かずウロウロしているようだ。
しっかりとアワセを入れてファイト開始!
しばらくツッコミを耐えていると浮いた!空気を吸わせてブルーシートでランディング成功!
まる氏、まさかの2回目のアオ釣りでゲット!
サイズは130cmくらい!おめでとうございます!
そこからはアタリなく撤収となった。
まる氏の釣行はこれが最後となった。
「利根川生活」6週目:深夜のヒット
6週目からヌマ氏と2人釣行。
相変わらずアオウオは射程圏内で抜けている。土曜日は朝からヌマ氏の仕掛け付近で何度もアオが抜けていた。
これは期待できるはず!
私の竿にもフワフワと動きがあり、魚種は不明だが何かが寄っているようだ。しかし期待も虚しく日は暮れていった。
そして深夜、再びセンサーに起こされる。
寝ぼけ眼だが今回はバラさないようにしっかりと合わせを入れた。
重量感と強い首振りからアオウオ確定!3週連続で釣れるなんてどうなっているんだ。
魚は左右沖に走り回り激しく首を振って暴れまくる。5分ほどで取り込んだのは120cm台のキレイなアオウオ。
写真撮影の為、今回も明るくなるまでロープに繋がせてもらった。
サイズは120cm後半くらい。
背中が盛り上がっててめっちゃカッコイイ!尾ビレの大きさから引きの強さも納得だ。
昼過ぎまで粘るも、その後は反応なく撤収した。
どうやらこのポイントは夜に強いようだ。あまり夜に釣れるイメージがなかったので新しい発見だ。
「利根川生活」7週目:夕方にバラシ、深夜のヒット再び
後3週。
今季の釣果には満足していた。あとは仲間に来てくれれば今年は悔いなく終われる。
この調子が続けばチャンスはまた来るはず。
相変わらずアオウオはいるようで射程圏内で抜ける。しかしやはり昼間はアタリが来ない。
居るけど食わないのか、仕掛け付近を通るのが夜なのか、わからない。
勝負は夜からと考えて拠点でのんびりしていると夕方にセンサーON! 私の竿だ!
同時に一定の速度で糸が沖に向かって引き出されていた。 竿を持つ頃には100mほど出ていた。
ここまで出てしまうとアワセは効きにくいと思いグーっと体重を掛けてアワセた。
が、またしても走った瞬間に外れてしまう。うーん難しい。
オモリを引きずらせて半分は向こうアワセにしているため、掛かりどころが選べない。どうしても皮一枚などに掛かってしまうとキャッチ率が大きく下がってしまう。
やはり覚悟を決めて思い切りアワセを入れた方がいいようだ。 失敗は成功へ近づけるチャンス!
切り替えて再び待つ。
チャンスタイムはまだ先だ!
しっかり準備を整えて就寝。果報は寝て待て!
するとやはり深夜にセンサーON!
また私の竿だ。今度は思いっきりアワセるといいところに掛かった感触。
重さもかなりあるためそんなに小さくはないようだ。何度か強い突っ込みを見せるが、いなしていなして浮かせた。時間にして5分くらいか。
ようやく腹を見せて大人しくなった。写真をしっかり撮りたい為、朝までロープに繋いだ。
太いアオウオだった。
引きも強い。
流石にこのサイズになると、持つのも大変だ。
アオウオは、重量感たっぷりの疲労を残し、元気に帰っていった。
「利根川生活」8週目:嵐が去りアオがくる
8週目は土砂降り。雨が激しく降る予報だ。
釣りが出来るかもわからない。その為、私一人での釣行となった。
天気予報によると土曜日朝8時から降り出すようなので、夜のうちに入って深夜のヒットを狙う作戦とした。
22:30には現地に到着しセッティング。
深夜のヒットタイム前には準備を完了した。しかしアタリはなく朝を迎えた。
再度天気予報を確認するとやはり8時からかなり激しく降るようだ。川の水位も上がるだろう。
夕方には止むようなので一旦道具を片付け、雨が止むまで安全なところで待機することにした。
車をとめて仮眠を取ろうとするが、雨音が激しく、中々寝付けない。10分おきくらいに天気予報をチェックするがやはり雨は中々上がらない。
夕方16時くらいになると予報通り雨も弱くなり、遠くでは晴れ間も出てきた。
夕方以降は雨も大丈夫なようでポイントに戻ることにした。
いざポイントに戻ると水位は70cmほど上昇。
普段歩いているところは完全に水没していた。これからまだ水位が上がる可能性も十分あるため、念のため土手の上に竿をセッティング。
流れは濁流となりかなり早く流れている。
流されてきた木やゴミがラインに引っ掛かり何度もセンサーが入るが根気よく耐えていた。
しかし朝までアタリはなし。
川の水位も変わらず高い。流石にそう簡単にはいかないか。
しかし夕方、撤収を始めるとギーっとリールから糸が出た!
よしきた。
魚は濁流に乗って一気に下っていく。こちらも負けじと耐えつつ魚を浮かせるが強い。
流れの強さも相まって中々コントロールできなかった。木を何本も交わしてなんとかランディングできるところまで誘導。ここまで20分。
岸辺には波が打ち付け、ビニールシートに中々載せられない。なんとか乗せてようやくゲット!
もうヘトヘトだ。でも嬉しい。
アオウオは何匹釣っても、嬉しい。
一匹一匹思い入れもあり、会えることだけで幸せだ。そっと逃がすと濁流の中を静かに帰っていった。
「利根川生活」9週目:静かな利根川
利根川生活もいよいよラストスパート。
ヌマ氏も参戦して2人で待つ。
川は先週の濁流から回復し、流れが僅かに早いながらも水位は元通りに戻っていた。
しかしなんとなく雰囲気が変わっている。
具体的にはわからないが、なにかが違う。
それでもやることは同じである。
セッティングし待つ。ただそれだけだ。
日曜日、ヌマ氏のセンサーが入った!よし来たぞ!
2人とも拠点を飛び出し竿に向かう。
大きくアワセるヌマ氏。魚は乗った!
しかし数秒後、なにやら様子がおかしい。そしてものの数十秒で顔を出したのはとってもキレイな.鯉!
ヌマ氏にとってはタニシで魚のヒットは初。
鯉でも十分嬉しいが、やはり本命が恋しいようだ。
その後、最後まで諦めずに待つもアタリは来なかった。
「利根川生活」10週目:また来年会おうよ
実は10週目は延長戦。
本当は前回で終わりのはずだった。しかし次に会えるのがまた来年になってしまうのは名残惜しい。本当に最後として挑んだ。
結論を言うと、アオウオは釣れなかった。
私には鯉がヒット。水温も上がってきたので元気いっぱいだった。
アオウオ釣りはこれが当たり前。
釣れないことが普通なのだ。
今年は運よくいいポイントに巡り合えたおかげでとても良い釣りが出来た。
こんなことはもう二度とないかもしれない。
本気で1匹を求める釣り。
今まで苦労した分、こんないい年があってもいいよね。
次に会えるのはいつになるかな。
願わくばまた来年、会いたい。1匹でもいいから会いに来て欲しい。
そう願って利根川を後にした。
アングラ―
まつともの釣師(@BigGame_BigOne)