こんにちは、jomo@melondeltです。
お盆が終わり、慌ただしい日々が帰ってきました。夏季休暇は皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか。
私は北陸に赴き、イカメタルでケンサキイカを狙ってきました。
今回のテーマは「カワハギ竿はイカメタルに使えるのか」です。
関東地方では茨城県など限られたエリアで楽しめるイカメタル。こちらはムラサキイカやスジイカメインに、ヤリイカ、スルメイカなども狙っているようで。
遠征でたまに釣りをするターゲットのために専用竿を買うのはちょっと…という方のために、今回の記事を捧げます。
掛け調子の竿で代用竿を考える
イカメタルは、鉛スッテを使いケンサキイカなどのイカを狙う釣りです。
東京湾でツツイカ狙いの主流であるヘビータックルと異なり、ライトな道具立てによる高いゲーム性が特徴だとか。
と言われても、初挑戦の私はなかなか想像もつかず、タックルやスッテの選定にも自信がない。
そこで、関西エリアの釣り仲間、やっさんにアドバイスをもらうとともに、当日も送迎から船上レクチャーまで全てお世話してもらうことにしました。
普段は自らの操船でイカやタイなどを釣りまくってるやっさん
やっさん曰く、イカメタルとは・・・
- 繊細なあたりを取って掛けていく釣り
- 扱う鉛スッテの重さは20~30号
- イカが浮いてくれば15号、10号も
ダブルでデカいケンサキイカが乗れば、そこそこ重そうな気がしますね。
ここら辺を満たせるスペックの手持ち竿は…
そうだ、カワハギ竿の軟調子を使ってみることにしよう。
硬調子はシャくった際にスッテが暴れそうな上、穂先折れが怖いので却下。
そこで持参したのは、メタリアカワハギのM。リールはベイゲーム150DHにPE0.8号を巻いたものに決めました。
アサリ臭漂うスタイル
ラインについては0.6号が理想。
ただ、カウンターがついていないベイゲームを使いつつ、メートル単位でタナを把握したかったので、視認性高めるために0.8号をつかうことに。
実はカワハギ用に0.8号が巻いてあっただけで、それっぽく言ってみただけです。リールは素直にカウンター付きのものを使えばいいと思います。
小浜のイカメタル仕掛けについて
当日の船宿は、福井県小浜市の犬熊(いのくま)漁港を拠点とする第7佐藤丸。
強襲とか得意そうなポイントカード
イカメタルの代表的な仕掛けである「オバマリグ」の名は、同港が位置する「小浜市」から採られたようですね。
まさに紛うことなきイカメタルの本場。
第44代米大統領のオバマ氏は、仕掛けをみてこう呟いた──Yes, we can.
ちなみにオバマリグはこんな感じ。
やっさん作、オバマリグ解説図
シンプル。
釣具屋に行けば市販品があるし、回転ビーズを使えば自作も簡単。
私は老眼の進みが著しくビーズに糸が通せないので、市販品を利用することに。
まずはアタリがよく分かるよう、エダスの短いものをやっさんが用意してくれました。
3cmのビンビンエダスでいざ、出船!
カワハギ竿でのイカメタル釣り
当日は17時前に、港に到着。
右舷のトモ側に席を取り乗船名簿を記入した後、船は17時30分ごろに出港です。
海の背後にそびえ立つ緑
船は緑の山々を望む美しい海を進みます。
遠征ならではの景色で、東京湾の光景に慣れた私はこれだけでもゴマンエツ。
1時間ほど走ってから、アンカーが投入され、水深は90m弱。
仕掛けを落とすも、まー最初は釣れない。
明るいうちはこんなもんだろう。やっさんもそう言っていました。
間もなく日が落ち、船上に灯されるライト。
雰囲気出てきた
イカメタルはジャークやタタキ、フォールなどでイカの捕食スイッチを入れた後、スッテを止めて抱く隙を与えるのが基本とのこと。
カワハギ竿でタタキを入れてイカを狙う──なんだか不思議な気分になっていると、ステイの際にわずかながら穂先にモタレが。
よく分からないながらに、なんとなくアワセてやると、ズシーンという心地良い重量感がある。
拝み巻きで慎重に回収すると…
Yes, I can.
釣れた!本命のケンサキイカ!
どんな釣りでも、トライして最初の1匹が釣れた時の嬉しさといったら。おっさんがこんな初々しい気分になれるのだから、釣りは本当に良い趣味だと思う。
イカを桶に入れ、しばし喜びを反芻する。
アタリはかなり小さく、ほんの数ミリのおさえ込み。
イカメタル経験がない私がアタリを感知し、即掛けることができたのは、カワハギ竿のおかげかもしれない。
出船前にカワハギ竿を触ったやっさんもこういっていた。
「俺の持ってる掛け調子のイカメタル竿と似たような調子やなー、いけるんちゃう」
専用竿には劣るのだろうが、十分釣りにはなりそうだ。
順調に追加
最初のイカがアタったのは、海面から65mほど。
そのタナを中心にして探るものなかなかアタリが出ない。
こういう時は素直に聞く。
やっさんはこの時55mあたりで追加を掛けたとのことなので、その深さまで仕掛けを落とす。
と、落ち切った瞬間、穂先が「フッ」と浮いた。
抱き上げというやつか。
即アワセを入れるもノらず。
すかさず仕掛けを下ろしてタタいてステイ。
まんまカワハギだなー、などと思ってると、穂先がわずかに入って2匹目をゲット。
その後もやっさんにアドバイスをもらいつつ少しずつ追加を重ねる。
スルメに比べるとかわいらしいケンサキイカ
活性が高いとイカがどんどん浮いてくるらしいのだが、この日はそうならない。
50m付近をやや広めに探り、ポツポツと拾い釣りしていった。
ナイスルッキングガイズ
この日のパターン的なものはよく分からず。
私は、50cmのゆっくりソフトなシャクリを2回、つまり仕掛けの全長分行い、その後・・・
→活性に合わせ長めに10秒ステイ
→アタれば即アワセ
→ノらなければ竿を戻してタタキを入れる
これをベースにアレンジしていた。
一方のやっさんは、
ビタ止めがかっこいい
鋭くシャクっていくスタイル。
これでバシバシ釣っていたので、何が正解なのかは不明のまま。
さすがやっさん、お見事
ただ、カワハギ竿でやっさんのシャクリをやろうとすると、頂点でスッテが跳ねてしまいそう。
ここら辺はタックルに応じた選択が必要かな、と。
なお、当日好調だったスッテは次のとおり。借り物なので詳細不明。
ドロッパーは、ヤマシタのイージースリムか。
鉛スッテは15~20号を使用。
スッテたちにこだわり始めると、沼るんだろうなー。
イカメタルに沼れる西日本の釣り人が、心底うらやましい!
イカメタルにカワハギ竿は「十分使える」
その後もイカの重量感を楽しみつつ、最終的な釣果は17匹。
柔らかくて美味しいケンサキイカ
右舷の釣果は皆さん私より多いものの、ずば抜けた人はいないもよう。
一方、左舷の釣果は9~11匹とのこと。
経験値の差を考慮すれば、良い釣りができた気がする。
今回の釣行で確認したかった「カワハギ竿はイカメタルに使えるのか」問題については、個人的には「十分使える」を解としたい。
イカメタルをより楽しみ、技術の上達を狙うなら当然、専用竿が良いはず。
ただ、たまの楽しみ程度ならばカワハギ竿でも全く問題はない。
カワハギ竿の他に良さそうなのは、フグ竿。
カットウフグ竿をメインに、イカが浮いて軽い鉛スッテを使うような場合は、湾フグ竿も。
ただ、カワハギ竿もフグ竿もリアグリップが短い点が、イカメタルでは気になるかもしれない。
脇に挟めないので深場からの巻き上げは少しきついので、気合いで。
また、ひとつテンヤ竿も、乗せ調子のイカメタル竿として使えそう。
2.4mは誘い続けると疲れそうな気もするけど、そこも気合いで。
代用竿でも気軽に楽しめるイカメタル
もし「専用竿がないから」という理由でイカメタルに手を出さないでいるとしたら、とてももったいない。
誘いやすく穂先の感度が良い竿を使えば、とりあえずイカメタルの釣りは成立します。
夏の夜に微細なアタリと重量感を楽しむ大人の夜遊び。
ぜひ手持ちのタックルで挑戦してみてください。
遠征の楽しみがご当地グルメ。京都では冷やしにしんそばを
当日のタックル
- 竿:ダイワ メタリアカワハギM
- リール:シマノ ベイゲーム150DH
- ライン:よつあみ omnium 0.8号+リーダーフロロ4号
お世話になった船宿
福井県小浜市犬熊漁港第七佐藤丸