今回は、アジ釣りの難しさとムシガレイ料理の話です。
ゴールデンウィーク中に、アジ釣りのガイドにたってみたんです。
金沢八景一之瀬丸の午後アジ便にのり、参加者のみなさんにレクチャーをしつつ、その合間というか後半慣れてきたころに自分でもちょっくら竿を出すという流れだったのですが、まーシブいのなんのって、ツ抜けさえも難しそうな気配。
これはやばい
天候的に風びゅーびゅーだけど、そんなの関係ないぐらいヤバイ。
このように、釣り人という生き物はだいたい魚が釣れないときに、潮が流れてなかったとか、釣り座がとか、仕掛けが云々とか言い訳をいいがちですね。
ポイントは、福浦岸壁の沖合。
このあたりにアジがいるということは、朝夕のまずめに岸壁から遠投かご釣りをしたりアジングにもよいんでしょうね。
真剣に釣るも、アタリが少ない。
最近思うのですが、アジって簡単なようにみえてコンスタントに釣るのが難しい魚だなと。
- ハリスを細仕掛けにする
- コマセを短い距離でしゃくってみる
- ハリスを潮にまかせて長時間ポーズしてみる
などなど。
いろいろやってみても釣れないときはほんと釣れません。
毎日午前午後とコマセを投下されているだけあって、もうお腹いっぱいの群れも多いのかもしれませんね。
魚探に群れはうつっているんだろうけども、まったくあたりナッシングということも最近多いなと。
そんでもって日が落ちていくんですよね。。。
最後の最後にパタパタ釣れ出して、アジは合計2尾でした。
しょ、正味1時間ぐらいしか釣りしてなかったんだからね!
と、また言い訳をしてしまいましたが、写真のとおり、ナイスサイズのムシガレイが2尾釣れました。
こいつが釣れているということは底潮があまりながれていなくて、棚を2メートルとかんがえていたものの、ハリスが海底に垂れてしまっていたのかもしれませんね。
中乗りさんの前で、ムシガレイをあげてきたところ、
「お、カレイだ。ちょっとまって、タモですくうから」
「あー、だいじょうぶそうですよ」
ひょいっと、仕掛けをとって抜き上げたら、こやつが、ムシガレイ。
「あームシガレイか。残念だねー」
「ですねーマコガレイじゃないっすねー」
というやり取りがあったのです。
でも、ちょっとまてよ、ムシガレイって、本当に残念扱いしていい魚なのでしょうか。
早慶上智がマコガレイだとしたら、
日東駒専扱いかよ。みたいな。
でも、その場ではムシガレイの良さを擁護することができなかったんですよね。
おもえば、水分が多いってんで、干物にしたことがあるぐらいだったなーと。
ムシガレイの特徴
こちらがムシガレイ。
背中にクリリンの額みたいに少林寺の烙印みたいなのがあります。
これが虫食いみたいだからムシガレイと呼ばれるようになったようですね。
マコガレイと比較すると口が大きくて、ゴカイ類だけでなくカニやエビあたりも食べそうですね。
昔、城ケ島で釣ったムシガレイは、イカの子供をたくさん食べていましたし。
ガルプでもボトム狙ったら釣れそうな面構えです。
しつこいですが、まな板の上にのせてみると、なかなかきれいな魚ですよね。
顔つきもユーモラス。
虫食い状の紋。
鱗とヌメリを落として、冷蔵庫で1日寝かしておきました。
すると、
この通り。
ピチットシートあたりで、水分をすいとると旨みも凝縮されるのではないかなと。
干物ではないのですが、水分をすこし抜いたほうがよさそうです。
ムシガレイのムニエルを作る
はじめにつくったのはムニエル。
100均の樹脂製バット(これ便利)に、ムシガレイを乗せつつ、クレイジーソルト+白コショウ+小麦粉でカバー。
みるみるうちに粉だらけです。
フライパンにEXVオリーブオイルを入れて、ニンニクスライスから風味を油に落とす。
これは弱火で。
ニンニクをいれたままにすると、すぐに焦げて熊本ラーメンのマー油状態になるので、すきとおったら取り出しておきましょう。
そんでもって、しずかにムシガレイをソテー。
ひっくり返すと、ヒレがぐちゃぐちゃになるパターンだなと思い、スプーンで熱い油をすくってはムシガレイの背中にかけるという作業を繰り返す。
仕上げは、タイム、ディルをいれて、オーケーストア&メルシャンの安白ワインを投入。
じゅんじゅわー。
あ、バターもこのあたりでいれてます(さきにいれると焦げやすいので)
おーし、できあがり。
盛り付ける。
鍋にソースをのこしておき、レモン汁をいれて全体にかけます。
あ、
これ完全にフレンチのメイン料理とかにでてきそうなあれだ。
UPにしてみる。
食べてみる。
・・・
身は淡白。皮目に香ばしさとコク。そこにガーリックとバターの深み。レモンの爽やかさ。
控えめにいって、これは一級品の味ですぞ。
ムシガレイをなめてはいけないと思い知りましたよ。
そんでもってもう1品いきます。
ムシガレイの唐揚げに自家製ポン酢を合わせる
去年の年末にですね、ポン酢をつくってみたんですよ。
で、あれを冷蔵庫に寝かせて酸味のとがりをなじませていたんですね。
それがこちら。
キャップが固着していたので、包丁の背中でなんどか叩いてみたから蓋がボコボコですよ。
この艶。
いいかおり。
ところてんにかけて食べたい。
これに、市販のもみじおろし(自分でつくるときは、だいこんに赤唐辛子をさしてすりすりする)を合わせます。
万能ねぎも入れれば、カレイ用のポン酢ができあがりです。
ムシガレイをフライパンで揚げる
毎回馬鹿の一つ覚えみたいに、しつこくいってますが、かどやのごま油業務用銀印の香りがやばいんですよ。
ほんとこれは買ったほうがいい。膨大な量だけど。
植物油と1:1にして低温で揚げる。じゅわー。
油はスプーンで背中にかけてあげるとよいですよ。
どうせひっくり返すと、ぐちゃぐちゃになるんだろうから
頭部分も、がぶりといきたいので、フライパンを傾けて、揚げます。
ある程度、揚がってきたら裏返しても尾がもげたりはしません。
ようこそ、ここへ。
ということで出来上がりです。
あーこれあれだ。
見た瞬間にうまいってわかるやつだ。
ほらね。
そいじゃこのあたりから。
特製ポン酢をつける。
う・ま・い。
揚げれば魚はなんでもうまいっていうけども、ムシガレイの唐揚げときたら、至宝とよんでもいいんじゃないかなと。
皮目の旨さ。身はうすいけどほくほくしていて、エンガワあたりもバリバリいけるという。
アタマもついでにバリボリですよ。
10点、10点、10点、10点、10点、10点、10点、10点、10点、10点、
なんということでしょう、100点満点がでました。
ムシガレイ選手おめでとうございます。
みたいなうまさです。
ということで、ムシガレイは釣れてがっかりなマコガレイの代替品ではなく、メインディッシュを飾れる旨いやつだということがわかりましたね。
みなさんもムニエルやら唐揚げやら試してみてください。
唐揚げは、ほんと、市販の味ぽん&もみじおろしでもいいから、ポン酢系で食べてほしい。
ではでは。