【深夜採集】おじいさんは海へワタリガニとりにいきました・・・

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ヤドカリ 調理
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~この記事は約 6 分で読めます~

どうも平田です。

先日立ち食い蕎麦屋で鴨つけそばをすすっていたところ、大学生DQNメンズ2名が誰に自慢したいのかドヤ顔かつ声高に下ネタを披露しあいはじめるという事案に遭遇し、漏れなく殺意をおぼえつつも、そばをずるずるすすってにっこり許せる年齢になってきました。

こっそり本音をいえば、ひなたに8時間放置し変色したアミコマセを6キロほど用意して、彼らの頭から、はーどっこいしょ!とぶっかけて差し上げたいものです。

さて、呪いはこのぐらいにして、気を取り直して本文に入りたいと思います。

梅雨あたりから熱中していたイシガニ・ワタリガニ獲りですが、しばらくポイントに通っていなかったので、3つ把握しているうちのポイントCに行ってみました。

目次

深夜のいきものさがし

バイクで移動してポイントCへ。折りたたみできるとはいえ、カニ捕獲用のたも網がすさまじく邪魔ではあります。

梅雨あたりには、このあたりにちらほらイシガニやらワタリガニ(ガザミ・タイワンガザミ)がいたのですが。

うーむ。

あれ、なんかほよよんとした物体が複数浮いてるな。

と、おもってすくってみたら、アオリイカの子供ちゃんでした。

一瞬、ホタルイカのように食べたらうまいだろうなとおもいつつも、アオリイカ資源はあまり多くはないものですから、でっかくなってからお会いしたいもんですなと、指一本触れずリリース。

それにしてもたくさんアオリイカがいて、なんらかそれを食べている魚がいたのですが、あれはスズキだったのかもしれません。自然は過酷ですね。

次に、丁寧に岩場をチェックしていたところ、ハゼ氏が登場。

むーん、なんの種類だろう。

すくってみたところドロメでした。たまに、マハゼ釣りで釣れてくる新幹線のような頭をした口が裂けてでかいやつです。

これはこれで、唐揚げにすれば旨いのだろうけど、揚げ物メンドクサイしなー。

ということで、リリース。

心なしか、ドロメが「ありがとうドロー」といったような気がしないでもありません。

この日は大潮干潮だったのですが、潮が動き出してから、岸壁沿いに威勢よく水面をぴょんぴょん移動していた魚がいたので、タモ網レベルが35以上ないとつかえない、つばめ返しを発動したところ、見事ゲット。

サッパですね。

これはこれで酢漬けによいかなとおもったものの、このサッパの群れが早々に去って行ってしまったため、持ち帰らないことに。

蟹獲りの話はどうなったのだろうか?

と、ここまで蟹が一切でてこないというまさかの展開。

読者のみなさんからしても、やはり蟹を出せ!俺たちの蟹を出せ!ということだと思うので、わたしも一生懸命蟹とりにいそしんだわけです。

が、中型ぐらいまでのイシガニしかいないという事態。

ワタリガニらしき、シルエットを波間に発見したものの3度ほど逃げられるという体たらく。

別に酔っていたわけではないのですが、こちらの動作を明らかに蟹たちが見切っているような気がしてくるという深夜2時。

どうなっているんだ。

その他、つかまえた良型イシガニを捕獲ケース(ダイワのボートバッグ)に投げ込んでいたところ、3度ボールしてしまい、逃げられるという始末。

やはり蟹とりというものは単純にみえてずっとやっていないと腕が下がるようです。

ということで今回捕獲できたはこの通り。小型は来期に期待して逃がしました。

ここで、む、なんだかサザエっぽい殻があるんじゃないか、まさか密漁かよと思ったあなた。

いいところに気づきましたね。

サザエの正体は次のページで判明しますぞ。

サザエの正体は?

まずは、イシガニ。これら2杯ずつ味噌汁セットしていジップロックにいれて冷凍をしたのですが、砂や汚れをはらんでいるので、冷凍前に流水で洗っておきましょう。ちなみに、解凍後も尻蓋とエラのあたりは処理して洗浄したほうがいいですよ。

つづいて本題のサザエなど。

ん、よくみると、ツメタガイもいるし・・・

えー、サザエの正体はこちらです。

ほうほう、触覚がでてきた

というわけでサザエの殻をかぶったヤドカリ氏でした。

あれです。他人の捨て家に居座り、成長とともに、家を大きくしていくという出世魚ならぬ出世甲殻類です。

このヤドカリというやつは貝同様、敏感すぎる御仁でして、ちょっとの音や空気振動に反応して引きこもってしまう筋金入りの引きこもりです。引きこもりのゆるキャラをつくるとしたら一番相性がいい生物かもしれません。

ヤドカリの殻をうまく外す方法とは?

で、このヤドカリというやつは、いきているうちは敏感すぎて引きこもり住人でありますので、なかなか表へ出ろよコラ!出るとこ出たろうか?といっても素直に出てきません。

さてどうしようかなとおもっていたところ、大学生のころ沖縄のホテル前でとったヤドカリに泡盛を注いだら、だらーんと中身がでてきたなと思い、意味はちがうけれども宿を背負ったヤドカリだから宿酔にして出してやろうと思いました。

んが、泡盛がない。

スーパーで安売りされていた築後盛1升(残り150ml程度)しかありません。

「ま、助さん格さん築後盛でもオッケーでしょう」

というわけで、鋭意降り注いでみます。

それそれそれ。

酒を注ぎこむことで、身の臭みなどもぬけてよい塩梅になるのでは・・・

築後盛が少量だったもので、ヤドカリを裏返して殻のなかに酒が充満するようにします。

動きが緩慢になりはじめたぞ

写真のとおり、ヤドカリが引きこもることをやめ、ぐったりしているところをすかさず指でひっぱるのですが、腹部が切れやすいので、慎重に引き抜くとこのように全体がぬっぽりととれました。

この時点では腹部がうねうね動いている状態です。酒ですぐ死ぬわけではないようですね。

ヤドカリの味噌汁を作ろう

前ページで体よく引きこもりヤドカリ全員の更生が完了したかというとそんなことはなく、人間同様、頑固なヤドカリもいて殻の外に脚を出さない個体もいました。

なので、ツブ貝料理のとき同様、デストロイ策にきりかえ、重めの鱗とりで殻をたたきわることに。

このクソ大学生DQNが!

ソバ屋でクソ話をするんじゃない!

このクソ野郎!ファック!

謙虚になれよ!

というように、全中高年の怒りがわたしの右手に宿りまして、見事全個体デストロイ完了です。物理攻撃の勝利というわけです。

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鍋に水をはり、昆布がなかったので昆布だしと頭部&胸部に包丁で切れ目をいれたヤドカリを投入。生姜スライスも少しだけいれましょう。

熱が入ると、ヤドカリも赤くなるようですね。なんだか食材っぽくなってきた瞬間です。

ここで、みりんをいれて、火を止めて味噌を溶かし込む。

ほほう、なんだかうまそうではないですか。

盛り付けてみたところ、ヤドカリがオニヤドカリのように巨大サイズではないため主張が弱いと判断して、椀の縁にひっかけることに。コップのフチ子みたいだな。コップのヤドカリじゃあ流行らないだろうなー。

肝心の味ですが、ヤドカリの数が7匹とすくなかったのと、腹部を割ってから炊いたほうが味がよくでたんだろうなーという感想です。独特の風味と甲殻類の旨みがありつつも、ややコクが薄い。

ヤドカリを食べると水が甘く感じるの?

ヤドカリを食べるとどうも水が甘く感じられるそうなのですよ。ということで、わたしもやってみました。

腹部の味噌あたりをチューっと吸ってみると、ワタリガニの味噌のクセを2倍にしたような味がして、口がなんとなくコーティングされたような気がします。

腹部を吸い取ったあとのヤドカリ。

そんでもって水道水を飲む。

・・・

・・・

ん。ステビアというか人工甘味料というかペプシネックスの後味というか、そういったうっすらとした甘みが確かに感じられました。

ということで飲料メーカーは、ミネラルウォーターにヤドカリエキスを混入させたヤドカリ水をうったら1瞬話題になるかもしれません。

わたしからは以上です。

ではでは。

ヤドカリの残り汁の行方は以下の通り

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