人間は常に問いをもっている生き物。
釣り人も一緒です。
今日も世界では多くの問いが生まれ、答えが見つかっています。
そんな中、インターネットでは確かではない答えがいろいろと流布され、それがまことしやかに拡散されたり。
そんな、ウェブ上に転がっている『釣りのなぜ?どうして?』について、釣りメディアORETSURI編集長の平田が勝手に回答する本シリーズ。
どうやらこのシリーズの反応がネット上でかなりよいので、平田も楽しいらしく、コンテンツを無限量産できるという本音もあいまって、毎日のように発信していきます。
今回は、Yahoo!知恵袋から以下の内容について回答します。
今回の質問
釣りに、行くよりも、魚を買った方が、安くはないですか?
前々から、思ってたのですが・・
出典:Yahoo!知恵袋
<平田の回答>
今回のお悩みは、たぶんとっても合理的な人からなんだと思います。
どれぐらい合理的かというと、「すべての栄養素を安くとるならば、カロリーメイトを食べていればよいんじゃないですか?」というぐらい合理的な方なんだと思います。
この質問をみて、多くの釣り人の頭には「知らねーよ、そんなの人の勝手だろボケ。いてこますぞ」というような反応がもちろんでてくるとは思うのですが、そこは落ち着いて、この問題について考えてみたいと思います。
確かに、魚を手に入れるということを単体で考えると、だいたいの場合はスーパーや魚屋で買ったほうが割安です。
というのも、どんな方法で魚を釣ったとしても、以下のコストがかかっているからなんです。
- 釣りのノウハウを勉強した人生のこれまでの時間
- 釣り具の購入にかかった時間
- 釣り具代、エサ代
- 釣り場までの交通費
- 釣り船やボートであればその費用
- 釣りをしていた時間
これらを計算すると、現代社会では釣りで魚を手に入れるより、スーパーや魚屋でゲットする方がかなり安上がりというのは小学生でもわかるはずなんです。
ただし、それで鬼の首をとったように思ってしまい、ウェブ上で釣り人をディスるのはどうかと思うんですよ。
なぜか。
そもそも、釣りって、魚を安く手に入れるためにやっているもんじゃないはずなんです。
もちろん、広い世の中なので、そういった感覚の方もいるのかもしれません。
が、
がですよ、
釣りって、魚を安く手に入れるためっていうよりも、釣り自体を楽しむことに目的があることが多いと思うんですね。
たしかに、○○という魚を手に入れたいと思うときはあります。
真鯛が食いたい。
ヒラメが食いたい。
などなど。
でもですね、それを釣るまでの過程が面白いんですよ。
じゃなければ、ここまで釣りを趣味にする人は多くないですよ。
お金じゃない。
プライスレス。
世の中いろいろとゲンキンなところもありますが、やっぱり体験が重要だと思うです。
たとえば、
釣りを通してみる景色。
釣りをとおして感じる課題。
釣りを通して繋がる仲間。
そして、魚との出会いと感動。
もうね、値段じゃないんですよね。
たとえば、子供が釣りをしたいという欲求って、魚を純粋にゲットしたいという狩猟本能みたいなものからくるんじゃないかなと思います。
人間も動物。
でも、この現代社会ではそういった狩猟本能を満足させることが少ないわけです。
そうなってくると、ポケモンGOやモンハンですよ。
でもね、それはそれでよいとして、やっぱりリアルに勝るバーチャルはないんです。
どんなに自慰が好きだとしても、リアルにはかなわない。
童貞でなければそういった人生の真理はきっと理解できるはずです。
子供が、「父ちゃん、おいら、鉄腕ダッシュみて、海釣りにいきたいんだ。連れてってよ」
みたいなことをドキドキしながら食卓で口にだしたとき、
あなたは、「ま、あれだな、魚はさ、駅前のスーパーで買ったほうが安いよね」
といった、返しをするんでしょうか。
わたしが、もし子供ちゃんなら、「よーし、吉北産業。次の土曜日に本当の釣りってやつをみせてやるよ!(ORETSURIで得た知識をみせてやる)」というような返し方をする親を頼もしく思います。
結果的に、次の土曜日に、圧倒的な丸坊主で、帰りに波平状態になったとしてもそれはそれでいいんです。
きっと子供も、親のあなたをそれほどディスらずこういうはずです。
「また釣りにいこうね!」
わかりましたか。
ということで、今回の質問への回答は、
釣りは魚の値段を考えてやるもんじゃあねーんだよ。
これです。
ではでは。
※質問がないとエンドレスでYahoo!知恵袋の質問を勝手に回答していく仕様です。