ハイサイ、沖縄のニッシーです!
今回は、沖縄の人気ターゲット「タマン(ハマフエフキ)」を狙うときのルアータックルやポイントを紹介します。
この記事は、ORETSURIへ寄稿した過去記事から経験をもとにブラッシュアップしたものです!
ちなみに前回は、タマン釣りをヘビータックルとライトタックルにわけて解説していました。

僕は主にカヤックからタマンを狙っています。
とはいっても、基本的な考え方はオカッパリやボートからのキャスティングと共通だと思ってください。

タマンとは?ルアーでおすすめの季節は?
和名は「ハマフエフキ」、沖縄方言で「タマン」と呼ばれるこの魚は沖縄県全域に広く分布しています。
九州などにも生息しているのですが、近年は海水温の上昇からか生息域が北に拡大してきています。

タマンは時に「磯のダンプカー」と称される暴力的な引き味をもち、ルアーフィッシングでも人気が高い魚です。

竿を根本からブチ曲げる強烈なファイト!初めてタマンを掛けたときの衝撃と興奮!
「あの瞬間」は一度経験すると忘れることができません。
そんなタマンですが、沖縄では年中狙うことができます。
一方、ルアーで狙う場合のオススメは、6月から10月頃まで。
水温が高くなり、タマンが浅場で積極的にエサを追うシーズンがルアーでは狙いやすいんです。
タマン狙いのポイント選び

タマンを釣るなら、原則として、サンゴや岩場が混じる砂地を狙うのがおすすめです。
タマンは砂地を回遊し、物陰に隠れて獲物を待ち構えていることが多いんですね。
そのため、砂地に点在する岩などの障害物際や潮流の際を通すように、ルアーを泳がせるのがコツです。
水温などの諸条件によって異なりますが、僕がカヤックでタマンを狙う場合、干潮前後で水深が5メートル以内になる浅場を選んで釣行しています。
タマン釣りの最重要事項とは?

タマン狙いで最重要なのは、「ヒットしたら、ラインを出されないようにすること」です。
さきほどタマン狙いのポイントは、サンゴや岩場が点在する場所が多いという話をしましたね!
そんな場所では、ヒット後に油断すると一瞬で根に回り込まれるんです。
それで、張りつかれたり巻かれたりしてラインブレイクしちゃう。
なお、キツくてもポンピングはNGです。
竿を立てて、ドラグはフルロック!
1ミリでもラインを出されたら「負け」のつもりで、タックルと心の準備をしておいてください(笑)
ルアータマン・タックルの個人的最適解
つづいて、僕がカヤックやボートからのキャスティングで使用しているタックルを紹介していきます。
沖縄移住をしてから10年以上、ひたすらタマンを釣り続け考えてきた個人的な最適解です。
ルアータマンでのタックル選択の肝は2つあると考えています。
1つ目は、タマンの走りを止めるバットパワーがあるロッド。
2つ目は、ドラグフルロックで破損しないリールです。
個人的にタマン狙いでは10〜15グラム前後の小型ルアーを使用する場合が多いです。
こうした軽量ルアーですと、強すぎるタックルでは飛距離が出にくくなるんです。
なので、絶妙なバランスを考えてタックルを選ぶ必要があります。
ロッド
ワールドシャウラの商品コンセプトは「世界中のありとあらゆるルアーターゲットに対応するため、機能を磨き上げたワールドワイドなバーサタイルロッド」というものです。
沖縄のオフショア・ルアーフィッシングは、GTなどの超大型魚を除けば、これ1本で完結すると考えています。
これまで70㎝オーバーのタマン、5㎏級カスミアジなど数えきれない大物を釣り上げてきました。
僕がこのロッドを使用している理由は以下の通りです。
①:大ガイド径で「太いPEライン、リーダー」をストレスなく使用可能
沖縄のルアーフィッシングでは「大型魚狙い・根ズレ対策」で特に太いラインやリーダーを使う場合が多いのです。
近年はメリットもありガイド径が小さいロッドが増えていますが、太めのラインを使用するとキャスティングを失敗しやすくなったり、飛距離が低下してしまいます。
飛距離は釣果に繋がる大切な要素ですので、ワールドシャウラのガイド径は重要なポイントです。
②:「ルアーの許容ウェイト」が広い
2702R-2の適合ルアーウェイトは7〜20gですが、実際の許容ウェイトはさらに広いと感じています。
状況によって3gのミノーや30gのジグを使うこともあります。
幅広い重量でルアーのウェイトを乗せて反発を活かしたキャストが出来ます。
※適合ウェイト以上での使用は自己責任でどうぞ
③:強力なロッドパワーで魚を「曲げて獲る」
沖縄のルアーフィッシングでは予期しない大型魚がヒットすることも多々あります。
そんなときも、ロッドのティップ(先端部)からベリー(中間部)がしっかりと曲がり、力強いバット(根本部)が魚の走りに耐えてくれます。
魚がヒットした時に、サイズや引きに関わらずに信じて曲げ込めるロッドなのです。
リール
使用するポイントによってリールを2種類使い分けています。
メインで使用しているのは、「ツインパワー4000XG」です。
また、リーフ周りでカスミアジなどの大型魚が出る可能性があるポイントでは「ツインパワーSW4000XG」を使用しています。
シマノの「ツインパワーシリーズ」は、耐久性に定評があるリールです。
「本州エリアで釣れる魚」と比較して、「沖縄の魚」はパワーが強く、大型魚がかかるとリールにかかる負荷も大きくなります。

特に大型タマン狙いでは、このクラスの剛性がないとドラグが破壊されてしまいます。
PEラインとリーダー
ツインパワーには「PE1.5号+ナイロンリーダー35LB」を、ツインパワーSWには「PE2号+ナイロンリーダー40LB」を巻いています。
僕がルアーフィッシングで使用するリーダーは、ナイロン素材。
「VARIVASオーシャンレコード・ショックリーダー」がオススメです。
オーシャンレコード・ショックリーダーは、他製品と比べて同号数比でワンランク上の引張強度があり、その分ラインが細くできます。
これは、「結びやすく、飛距離が出て、ルアーが綺麗に泳ぐ」ことにつながるわけです。
一般的にショックリーダーは、「フロロカーボン」のラインナップが多く、僕の周囲にも「フロロライン」使用者が多いです。
ナイロンの大きなメリットは、「結束時にちぢれにくい」ことです。
また、ノットを組む際の「締めつけやすさ」がピカイチで、フロロ素材と比較したスナップ等への結束強度の安心感が段違いなのです。
リーダーの長さはポイントによりますが、基本的には2ヒロ(約3m)です。
リーダーは魚とのファイト中に擦れ、傷付く場合が多いので、常にリーダーの状態を細かく確認し、迷ったら即交換することが大切です。
スナップ・スプリットリング・フック
タマンの全力疾走をフルロックで止めるわけですが、そのときは当然スナップやスプリットリング、フックにも強い負荷がかかります。
「魚に近い道具からお金をかける」という教え通り、まずはこうした消耗品に気を使うことが、いつ訪れるか分からない一生モノの魚との勝負を左右します。
タマン狙いの場合、ルアーを買った時のままの初期装備だと破壊されることが多いので、より強靭なものに変更しています。
スナップについては、「鉄腕スナップ0番、1番」を使用するルアーサイズによって使い分けています。
まだこのスナップをタマンに破壊されたことはありません。
スプリットリングは、「ボンバダの3番」をメインに使用しています。
さらにフックですが、基本的には「DECOYのY-W77の4番、6番」を使用します。
特に大型魚が出るポイントでは、「BKKのRaptor-X」を装着しています。
常に針先を研いで鋭さを維持し、曲げられたら即交換することが大事です。
タマン狙いのおすすめルアー5選
タマン狙いで使用するルアーも、好みや状況によって無限の可能性があります。
それぞれが思い思いのルアーを使えばいいとは思いますが、経験上タマンのヒット率が高いルアーには共通点があります。
タマンを釣りやすいルアーの特徴は、シルエットが小さく、明るいカラー(赤金、オレンジ等)もの。

僕もこれまで使用して来たルアーは数えきれませんが、今回は「タマンを初めて狙いたい人」へオススメしているルアーを5種類紹介します。
▪️ミノー編
タマン狙いで「ルアーを1個しか持っていけない」という条件があったら、僕が選ぶルアーがカウントダウンリートです。
ハイピッチなロールアクションが特徴で、多少の潮流であれば暴れ過ぎずキビキビと泳いでくれます。
使い方は、狙いの水深までフォールさせてただ巻きするだけでオーケー。
水深5メートル以内の浅場でのタマン狙いならば、個人的に最強ルアーです。
風が強くて飛距離が出にくく、潮流があってルアーの泳ぎが悪い状況では、カウントダウンアバシをつかいます。
アバシウッド素材はバルウッド素材のカウントダウンエリートよりも比重が重く、よりアピール力が強い泳ぎが特徴です。
サイレントアサシンは、根掛かりが懸念される浅場で使用するミノーです。
これはサスペンドモデルですが、スローシンキングのようにゆっくりと沈んでいく印象(フックやスナップ等でバランスが変わる)です。
やや大きめのシルエットと力強いウォブロールアクションが特徴で、アピール力を重視したいときにも重宝します。
▪️シンキングペンシル編
サウザーS75は、浅場から、やや水深があるポイントでメインに使用しているシンキングペンシルです。
ジャークやトゥイッチで派手にアクションさせ、止めるとヒラヒラとフラッシングアピールしながら沈んでいきます。
上から落ちてくるものにもタマンは、強い関心を示すので、障害物の際など、ここぞというポイントでアピールさせてフォールで喰わせる手段が有効です。
キビキビとしたアクションでタマンを誘いたいときに使用します。
エアーオグルは、7センチで重さが21グラムあり、シルエット大きめのルアーです。
SLM(スラロームモデル)は、ゆったりとしたS字アクションが特徴。
自然なS字アクションとローリングするフォールアクションは、弱った小魚がふわふわ泳いでいる動きを演出出来ます。
サウザーと比較して、ゆっくりアクションでタマンを誘いたいときに使用します。
僕の場合、これら5種類のルアーを軸にタマンを狙っています。
これで釣れない場合は「魚がいない」と判断してポイントを即移動するほど、信用しているルアーたちです。
タマンはもちろん、沖縄のルアー対象魚たちは歯が鋭くてルアーを破壊されることが多々あります。

また、慣れていないと根掛かりやラインブレイクでのロストも想定されます。
いろんな種類のルアー
を持ち込むより、ある程度ルアーを絞って、予備を多めに用意していくのがオススメです。
まとめ
今回はルアーでタマンを狙うときのポイント選びやタックルについて紹介しました。
沖縄で釣れるルアーフィッシングのターゲットはどれもヒキが強くアングラーを夢中にさせてくれる魚ばかりです。
沖縄に来た際は、ぜひ挑戦してみてくださいね。
それでは、また!
寄稿者

ニッシー
- 「沖縄県うるま市の島々」で海のツアーをやっています。(シーカヤック、SUP体験等)
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