マゴチというと、熟成させて刺身するのが一般的かなと。
それはそれで旨いのですが、今回は加熱調理をしてみました。
釣り上げたマゴチを眺めて想いをはせる
いつも記事にしているのでやや省略バージョンで。
いつもながら、マゴチの顔つきって好きです。
グロテスクと表現する人もいるけども、こうしてみると、嗤っているに見えたり・・・
ハリスのざらつき具合が、ぱない。
今回はアワセまでそれほど待たなかったものの、がっつり飲み込んでいました。
これも活性によるんでしょうね。
本気の捕食モードのときは、ためらわず食い込むのかも。
こちらは胃袋。なにやらぽっこり内容物がありますね。
・・・
・・・
・・・
エサにしていたサイマキ(クルマエビの幼体)でした。
完全に胃袋まで餌が飲み込まれていて、食道にスズキ針がフッキングしていました。
こうなると、釣り上げるまでに時間がかかったり、アワセによってはハリスが瞬断します。
あぶなかったなー。
マゴチのアラ煮(withタチウオの卵+胃)
身と皮以外の部位は、アラ煮に。
マゴチの場合は味付けを甘辛くしたほうがよいんじゃないかなと。ま、好みなんですけどね。
ステップは、
- 下処理したアラを用意(血合いは洗っておく)
- ボールにアラをいれて熱湯をかける
- 熱湯をすてて、流水でよくすすぐ
- 煮汁をいれて炊く
<煮汁>
- 砂糖
- みりん
- 醤油
- 酒
- 生姜スライス
※水を入れず、酒の量で調整。
というものなんですが、みりんや酒を煮切る、というような工程はもう飛ばしてよいと思います。
全部混ぜて炊く。
豪快にいこうぜ。
アラ炊こうぜ。
で、炊く。
ぐつぐつ。
ぐつぐつ。
はー、ぐつぐつ。
もう一つおまけに、ぐつぐつ。
・・・
・・・
・・・
どん。
ドヤ。オニイチャン、これがワイのアラ煮や。
ま、喰ってみんさい。
みたいな出来上がりですね。実にいいぞ。白飯まったなし。
おい!白飯もってこい!
白飯はよ!
でもって、マゴチが産卵前だったのか卵をもっていたので、タチウオの胃袋と卵を合わせて炊いたまでです。
こちらが、タチウオの胃袋と卵。
クセがなく実にうまい。捨ててはアカン。
そうそう、
タチウオの胃袋を煮る時は、切り開いて、胃粘液をしっかり洗い流すと臭みがなくなります。
湯通ししたものを炊くと、さらにグーです。ぐー。
スズキにクリソツ、マゴチムニエル
次にマゴチのムニエルを。
4日ほど熟成させたものです。
小麦粉をまぶす。ハーブ塩+コショウを少々。
でもって、ガーリックオイルでソテー。
身が崩れないように、両面をこんがり焼きましょう。身はしっかりしているのでそれほど崩れないはず。
仕上げにバターとレモンをソースに入れて、
どん。
レモンやローズマリーあたりを飾ってやればそれらしくなりますぜ。
味は・・・
なんどか食べたことがありますが、毎度思う感想はスズキにそっくりだなと。
眼をつぶってかけらを食べただけではおそらく識別できないはず。
体型的に身が細いのと、身のほぐれ方がややタラに似ていたり。
クセがなくて上品です。
パンにはさんでマゴチでフィレオフィッシュにしてもよいですね。
番外編。サイマキ兵2名は素揚げ
マゴチの釣り餌というと、ハゼ餌以外ではサイマキが一般的です。
で、これを持ち帰るか持ち帰らないかは人それぞれなのですが、わたしは断然持ち帰る派に所属しています。
マゴチに食べられるために海底で延々、エンヤコラ、タナとりをされ、時にはフグにバリバリ食べられ、時にはイカに延髄をかじられる。嗚呼、サイマキ兵の運命の哀しさよ。
せめて、わたしとともに一緒になっていきようず。
とか想いをはせながら、鼻歌混じりで素揚げ事業にいそしみます。
この通り。
尾部分は揚げると曲がってしまいなさるので、もし曲げたくない場合は、櫛をさしておくとよいです。
食べてみると、
バリバリ。
あーうまい。
バリバリ。
うまいやんけ。サイマキ氏。君なかなかやるもんやな。
バリバリ。
一口ごとに、殻と身の旨さが染みわたります。
食べるって、一緒になることなんだ。
これから子供たちにはこう教えていきたいと思います。
サイマキ兵よ、君たちは、今日から俺だ。
ではでは。