海釣りでは、ふとした瞬間に命の危険にさらされることがある。
そんなときに、覚えておきたい番号『118番』について紹介する。
『118番』は海の緊急番号
あまり知られていないかもしれないが、2000年5月1日から海上でのSOSの場合の緊急電話番号が『118番』になった。
警察の110番や消防の119番と同様。覚えやすい局番なしの『118番』なので覚えておこう。
『118番』への間違い電話は90%超えている
これもあまりしられていないが、海上の緊急電話『118番』への電話の90%以上が間違い電話だ。
以下の図をみてほしい。
平成12年5月1日から平成30年8月31日まで
平成30年8月1日~平成30年8月31日まで
出典:海上保安庁
なんと、平成30年8月末までの合計通報件数のうち99.1%が間違い電話(間違い、いたずら、無言、着信時即断)だという。
直近の8月1か月でも97.9%が間違い電話という残念な結果が出ている。
保安庁職員もこの電話応対以外にも船舶への指示等様々な仕事をしているわけなので迷惑はかけないようにしたい。
『118番』へかける時はどんなときか?
海上における緊急事態は118番に電話しよう。
具体的には以下の通り。
- 海難人身事故に遭遇、目撃した
- 油の排出等海洋汚染に関する事案を目撃した
- 不審船、不審人物を発見した(密漁・密入国などの疑い)
- 密航・密輸犯等の情報を得た
- 密漁している人を発見した
このなかで、釣り人においては、『海難人身事故に遭遇、目撃した』という事例が多いかと思う。
これは船等でまさに海上での事故でなくとも、堤防や磯から釣り人が落下した、おぼれている人を発見したという場合が当てはまる。
110番同様、落ち着いて、
- いつ
- どこで(具体的な場所=○○漁港の西堤防の突端で等)
- なにがあったか(おぼれている人を発見した)
などを落ち着いて通報しよう。
電話は、携帯電話、PHS、からも繋がる。
『110番』へかけたほうがよいとき
海上でのSOS的な電話番号『118』以外に、堤防等の釣りでトラブルに発展する人がいる。
釣り人にもごくわずかだが、良心のかけらもないゴロツキのような人がいる。
こうした人は人の釣り具を盗んだり、あとからきて先行者に難癖をつけたり、挙句暴力や恫喝にものをいわせて自分の権利を主張する。長く釣りをしていると、一度は遭遇したことがあるかもしれない。
こうしたときに、真っ当な大人は直接対応せず、すぐに『110番』に通報するとよい。
身に振る火の粉を払うのは仕方ないが、結果的に怪我をおってしまうことになる。
喧嘩が発展したとき、しそうになったとき、釣り具のなかにはナイフやハサミなどもある。最悪の自体に遭遇するまえに、相手とは戦わず『110番』をおすすめする。
警察署単位、警察官単位で対応が頼りない場合もあるかもしれないが、自分が危険に陥るよりはましだと思う。多くのトラブルは警察が介在することで鎮静化する。
堤防から海のことは118番。
堤防の上で起きているトラブルは基本的に110番と覚えておこう。
<堤防等でのトラブル例>
- 他の釣り人に殴られた、蹴られた、胸ぐらをつかまれた
- 不当に罵詈雑言を投げかけられ身の危険を感じている
- 釣具を海に投げ捨てられた
- 釣具を意図的に壊された
- 釣具を盗まれた
- 車にいたずらされた
- 車上荒らしにあった
などなど、刑事事件に発展しないまでも、共同体の秩序を守るために存在してる公権力が警察なので、そこは遠慮なく通報しよう。
この場合も、興奮状態ではあると思うが、落ち着いて、オペレータに、
- いつ
- どこで(具体的な場所=○○漁港の西堤防)
- なにがあったか(他の釣り人に釣り具を折られた)
などと、わかりやすく伝えよう。
警察署の位置、パトカーで巡回している警察官の現在位置によってもことなるが、市街地付近であれば、10分以内に警察官は到着する。あなたに非がないのであれば落ち着いて被害を説明して保護してもらおう。
118番をかけなくて済むような準備をしたい
海上の『もしも』のときの118番だが、地磯や沖堤防やその他の危険エリアなどで釣りをするときはそれなりの装備が必要だ。単独釣行をできるだけ避け、しっかり準備をして、釣りを楽しもう。
118番をかけられるような準備
万が一落水等した場合で、まわりに釣り人や漁船等目撃者がいないケースも多い。その場合自分のスマートフォン等で通報することになるが防水のアイテムでない場合は当然機能しない。万が一に備えて防水機能をもったものを利用するか防水カバーを利用することをオススメする。
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