ときどき週末に船釣りのレクチャーをしてたりします。
この日はカサゴ釣りにいってました。カサゴ釣りって、岸釣りでは専門に釣ったりするけども、船釣りでは久しぶりです。アジ釣りでたまたま釣れたり、同じくアジ船で根周りを攻めるときにちょっと狙ってみたりと。
いずれにせよ久しぶり。
人に教えて魚を釣って楽しむ喜びを感じてもらうのが主たる目的なわけですが、自分で釣ることを覚えた人にとっては、いちいち指示をしすぎると、釣りの本当の面白さがわからなくなってしまうという側面があります。
なので、慣れたら、逐一教えるのはほどほどに、自分も釣るようにしています。
この日の「カサゴ五目」は片舷10名で合計20名ぐらいで出船
「カサゴ五目」という釣り
船宿によって「カサゴ五目」「根魚五目」など名称はいろいろありますが、要は浅場の釣りでカサゴ主体にいろいろ釣りましょうという話です。
印象としてカサゴを本格的な根で狙うようなポイントは95%がカサゴで、残り5%ぐらいで、イシモチ、アジ、メバル、タコ、アナゴなどが混じったり。
ポイントは岩礁帯や岸壁際の捨て石回りなどがメインで、砂泥エリアにツブ根がひろがるようなポイントが選ばれることもあります。
エサは船宿によってもことなるものの、「アオイソメ」や「サバの切り身」がメイン。ほかに、生きたドジョウだったり、ゴリとよばれる淡水ハゼをつかうところだったりとまーいろいろです。
タックルは7:3か6:4のゲームロッドに小型両軸リール。感度がよい竿にはあえてPEラインの先にナイロン5号程度のリーダーをつけたりする人もいるようです。
カサゴの口は大きいが意外とエサは一気に食べない?
というのも、カサゴはあたりがあってから食い込むまでにやや時間がかかるんですね。だいたいの胴付き仕掛けの針に針先がねむっている「ムツ針」が選ばれているというのもあるんですが、当たってからすばやく合わせるとだいたいすっぽ抜けます。
アタリは、竿先に、
ゴツンゴツン。ときたり、
ブルルルン。ときたり。
けっこう強いアタリではあるんですが、じゃあそれで食い込んでいるとおもったら大間違えで、すっぽ抜ける。
そこから竿の中ほどまでくるようなアタリで聞き合わせすると食い込みます。
なので、カサゴ釣りの玄人曰く6:4の胴調子の竿がいいよーってな話なんですが、ビギナーにとってはそうでもないんです。
何で。
あんまり柔らかい竿だと、根の隙間に入ったときやオモリが根にぶつかったような振動もアタリかもと思ってしまったり。
これって都度、竿先で聞いて確認すればいいんですが、最初からそんなことができる人もいないので、7:3ぐらいがベストかなーと思います。
根とカサゴのアタリの違いがわかりつつ、先調子すぎず、アタリをはじかない。という判断。
カサゴ自体は潮が濁るシーズンが主体で、春にエビメバルと合わせてはじまって、夏ぐらいが盛期。これはエリアによっても変わると思うのですが、あんまり潮が澄んでいるとメバル同様アタリが減るようです。
メバルよりはセンシティブじゃないけども、まー同じような顔してますしね。眼が大きくて。
他に、昼より夜のほうが警戒心も薄れ数釣りができるので「夜カサゴ・メバル」というような釣り物で出船している船宿もあります。これも春から夏がメイン。
「カサゴ畑」がある横浜本牧沖へ
この日は凪。
八景あたりから出るカサゴ船は、本牧・八景沖・猿島回りの根周りがポイントなのですが、今回は船は本牧方面へ。
エサの支給はアオイソメに塩で締めたサバの切り身(かなり細かい)。そこに持参してたスルメイカの肝和え+キビナゴ。
実際はサバ餌で十分釣れるんですが、飽きたときに、違う餌があるとおもしろいかなと。それにしても、サバ餌は以前はもうすこし大きかったような。食い込み重視なんでしょうかね。
潮は適度な濁り。
こちらが南本牧の岸壁。
この外側が複雑な根エリアになっていて、そこにカサゴが数多く生息しています。
最初のエサはスルメイカ。
ちょっと大きめのエサをつけて、視認性を上げて大型のカサゴにアピールするという目論見。
南風で上げ潮。船は右舷トモ側を岸壁に近づける操船。
ちょうど我々は右舷ともから3席だったので、岸壁際も狙えるなと。
最初に入ったところがよかったのか、全体で入れ食い状態に。
落とせばアタリが出るという状況で、小型のカサゴがメインながらも、たまにやや大型がでたり。
潮はゆるやか。
海底にオモリを落とした後は底質を確認して根の硬さを感じたらゼロテンション気味にステイ。
あんまり誘うとアタリが遠のくようで、基本ステイ。
30秒ほどしてアタリがでなかったら錘をあげて、次の根を狙うという攻略法。
▼低めの根をロッドワークでこえているイメージ動画。船が移動しているので、これで根をこえて、次の根が攻められているつもり。動画の最後でちょっと根がかってます。
釣れるが小さい。
一緒にいったカサゴ釣りはじめてのYさんに連続で良型カサゴがヒット。
エサはサバ餌。
イカ餌は小カサゴ。
カサゴ釣りって、デカイ個体からだいたい釣れてくるので落として小型が釣れたら違うところに落としなおすという攻め手が必要なのだよな。
あの手この手で大型カサゴをねらう
その後、キビナゴったり。
ゲソったり。
でも良型カサゴが釣れたのは、船宿のちっさめ塩サバ。
じゃあ、キビナゴやスルメイカじゃ良型カサゴが釣れないというとそんなこともなくて、隣の二人は、それぞれイカとキビナゴで釣っていたり。
しばし場所を移動したり。
同じようなエリアでも、カサゴが濃いところとそうじゃないところがあるようで。
岸壁側が圧倒的に有利かというとそんなこともなく、沖側の釣り座も釣れている状況。
うーむサイズが小さい。
護岸はつづくよどこまでも。
こういう地形をみてると、今盛況なマダコ釣りたくなってきたり。
そんなこんなでカサゴ15尾で終了。小さくて元気なのは全部リリース。
曇り予報だったけども、やっぱり梅雨は降りますね。
こちらはカサゴ釣りはじめてのお二人の釣果。
小型が多かったものの、まったく釣れないというのでなくて、よかったよかった。
帰りは家系ラーメンに。すんごいどうでもいいんですが、こってりめのラーメン屋って開店直後よりも、スープが煮詰まったほうがうまいと思うのはわたしだけでしょうかね。
大型のカサゴを釣るための秘訣ってなんだろう
ということで、小型主体のカサゴ釣りだったんですが、大型のカサゴを釣るための秘訣ってなんでしょうね。
個人的に考えている重要なポイントは以下の通り。
- 潮先の釣り座をとる
- 根を恐れてはいけないが、根がかりの数は最小にできるようにロッドワークでカバー
- アクション自体はあんまり仕掛けを動かさないがベスト
- 同じところで粘ってもあまり釣れないので、手返しをはやくして次の根を誘う
※エサの要素はほぼ関係なさそう
基本的にちゃんと底をとって釣りができてれば、あとは運の要素が大きいと思うんですが、釣りを運任せにしないで成果を最大化するためには、こんな観点が重要だろうなーと思いました。
船釣りレクチャー会では、当然のことながら基本的にレクチャーやオマツリ等々のトラブル対応がメインなんですが、そこになんだかんだで根がかってしまった回数や仕掛け交換タイムなどをいれると釣っている時間が少ないんでしょうね。
いい型が釣れる場所にはいったときに、ちゃんと仕掛けが海底にある状態。これは全釣りに共通するポイントでしょうね。特に船釣りではほんと重要です。
たとえば、手返しを上げるという点では待機系ロッドも重要な気がしてきました。
カサゴ釣りは根がかり&仕掛け全ロストというシチューエ―ションがざらなんですが、これに対しては竿を2本と仕掛けを2本用意しておく。
で、いざ根がかったら、もう1本にエサだけをつけてすぐ勝負ということができれば、ドンピシャないい場所で機会を逃さないのかもしれませんね。
今回も勉強になったなー。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
お世話になった船宿
関連記事
関連アイテム
▼カサゴ釣りはかなり仕掛けの消耗が激しい釣りです。オモリと仕掛けは十分に買っていくとよいです。船上で都度変えるんですが、半日船だと時間は大切に使いたいですしね。一人あたり仕掛けは4セット(8本)+錘は最低一人5個ぐらいあると安心です。また、浅場ということもあって、たまに10号ぐらいのオモリで釣ってる人もいるんですが、根がかりは回避できるものの、けっこう流されて、潮下の人に被害があるので、25号、30号など船宿指定のものを用意したいですねー。スピニングタックルも相当な熟練じゃない限りは糸ふけが出やすくなってオマツリの原因になったりします。