梅雨をへて夏になると、黄アジも産卵後なのか少しやせていたりすることもあるかもね。と思ったらそうでもなくて、よいプロポーションの個体がいますね。今回はそんな黄アジでも大型のアジを夏場に美味しく食べる方法です。
第二海堡界隈で釣った尺アジ
尺アジの炙りたたき
素材はこちらの黄アジ。
ハリがあっていいアジです。夏場は、釣ってバケツにいれておくと酸欠にならないまでも水温の上昇だったりのショックで悪くなってしまうので、ポイント移動時にでも氷締めしておくとよいと思います。大型は血抜きしちゃってもよいですね。
船宿で頭部と鱗を落とし、内臓をぬいて、血合いを丁寧に落として持ち帰る。
この輝き。
持ち帰った尺アジの棒身を流水で、さっと洗ってリードで水分をぬぐって冷蔵庫で寝かせたもの。それがこちらです。
氷締めした個体ならば、翌日食べるぐらいがベストだと思います。生食で4日ぐらいは食べられますが、次第に血の味わいが雑味に変わってくるのに気付きます。
鮮度がよい状態は血抜きをしていないほうがある程度の風味があってたたきなどにはよいと思うのですが、血抜きが雑味に変わる瞬間というのが確かにあります。
今回は皮を引かないので、ゼイゴをとります。
三枚におろす。
出刃をといでなかったら刃が入らないという状態で、メンテナンスは重要だなとおもったり。
骨は、メリーの骨抜きが最強。
ピンセット型のつまみのでっぱり側を下にして、手首を返すようにつかうとよくとれます。夏場は身がぐずぐずにならないように、冷蔵庫で冷やした棒身を調理するのがよいですよ。
ざっくりまっすぐに切り分ける。
さらに盛り付ける。
&
バーニング。
するとこうなる。
アジは皮目に臭みがあるんですが、炙るとそのあたりが緩和され、ポン酢や薬味によってコーティングされるとよい風味に変化します。
小葱+七味唐辛子+スダチ+ポン酢。
スダチをしぼるときは半分にカットして、断面を上にむけてしぼるとよいです。これいつだったかTVでカボス農家の人が言っていたんです。要は断面を上にしてゆっくりしぼると、果汁が皮目をたどって落ちるんですね。で、皮目から香味がある油分がでているので、果汁の風味が倍化するってやつです。
これは覚えておいたほうが良いです。ほんと。
たたきには分厚い身がよく似合う
味は・・・
もっちりとした身に、脂が強すぎず、さっぱり。酢橘がいい仕事をしているなと。
カツオよりは強くないタタキ。
それが夏の尺アジの炙りタタキです。
これも5月ぐらいだと、平均的にはもっと脂があるので、好みではありますね。
尺アジの酢締め酢橘風味
つづいて、半身をどうするか。
刺身か、いや、今日は食べないから酢締めだな。という風になります。
- 米酢
- きび砂糖少々
- みりん少々
- スダチ汁&皮
- 青唐辛子
こちらが漬け液です。
青唐辛子は農家の直売所を通りかかったら、おばちゃんが「もってきなよー。すきなだけー」っていっていたので、ピーマンを買いつつ、「じゃ、いただきまーす」ってな具合にもってきました。残りは青唐味噌にする予定。
ここに尺アジの半身をいれる。酢がすくないときはリードなどで覆いかぶせるか、ジップロックなどで密閉するとよく漬かります。
翌日。
盛り付け。
薬味は、一緒に漬け込んだスダチの皮と青唐を。
今一度スダチを全体にしぼってから食べるとよいでしょう。
UPで見せたろか?
こちらです。
この艶。
炙るか?
いや、炙らずいってみよう。
しめ鯖?
いや、これは黄アジだ。
という味。
鯖より脂が少なく、身が繊細なような気がする味わい。
刻んだ青唐とスダチの皮と一緒に食べると、爽やかさが口の中で広がって、実にいい。
冷酒だな。冷酒だよ。
そんな夏の一品でした。
小型のアジでも、炙りや酢締めはできなくはないが、ある程度身が厚い方が満足感はある。そういうことです。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
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