そのむかし、この国には「ノーパンしゃぶしゃぶ」というものがあったようですね。
ウィキの古老に聞くところによると、歌舞伎町あたりでノーパンこと下着をはいていない女性従業員がしゃぶしゃぶを提供し、客の男性陣はそのあたりに興奮してしゃぶしゃぶどころではなかったと。
ふざけんなこのやろいいますわ!
ベーシックなものをこんなおちゃらけ状態で出されたらね、論外ですわ。ふざけんなバカヤロウっていいますわ、うちの社員だったら殴ってますわ!
そういうことなんです。
食事と性を一緒にしないでほしい。古代中国の出来事に由来して「酒池肉林」ということばがありますが、人間ってものは権力や財があるとろくなことをしないんだこの野郎。うえーん。
このノーパンしゃぶしゃぶのせいで、「しゃぶしゃぶ」と聞くと、とても美味しい料理なのに、なんとなく卑猥なイメージがこの令和の時代になってもつきまとってくるのはわたしだけなんでしょうかね。
さておき。
今回はヒラメを釣ったら一度は味わいたい「ヒラメしゃぶしゃぶ」を3倍おいしく味わう方法です。
各々方、メモの用意はよろしいか?
ヒラメをさばいてアラを確保。「霜降り」の下処理は必須
まずはヒラメしゃぶしゃぶの出汁に必須のヒラメのアラを確保する。
これがね。
こうなるんだ。
中骨は一本まるのままより、ハサミ等でカットしておくほうが出汁が出やすいので覚えておきましょう。
出刃で切り分けてもよいですが、その場合は間接部分を切りましょう。切り分けやすい。
あと、大き目の個体の骨は硬いので、包丁をよじるようにすると刃が欠けるんで注意。特に硬めの包丁が欠けると研ぎなおすのがほんと大変です。強がらず調理バサミが便利。
そこに熱湯を注ぐ。
熱湯をまんべんなくかけて、頭部の鱗や血合い・ヌメリを取り除きます。
その後、流水で洗い流してフィニッシュ。
ヒラメを炊こう。ともに炊こう
鍋に水、昆布。そこに、安日本酒「筑後盛」をドバドバ投入して炊く。
するとやがてこうなる。
これでヒラメの出汁がしっかり出たはず。
ここで野菜を投入。お好みで。
さて、しゃぶしゃぶ。
と、みせかけて・・・
まずは、刺身をそのまま「旭ポン酢」につけて食べる。
ふふふ。
おいしいものを食べると自然に笑みがこぼれる。笑っていると誰かを憎むとかねたむとかが無くなる。するとあれか、料理は世界を救うんじゃないか。とか。
つづいて、さっくり、しゃぶしゃぶ。
これだよ。
表面だけ加熱されて、甘みが引き立つ。
ヒラメしゃぶしゃぶにはもみじおろしと小葱をたんまりつかいたい。
どんどん食べすすめる。
やがて、ヒラメのほほ肉に到達する。
出汁として頭はつかっているので、うまみはすっかり抜けているんだろうな。
そうおもったら大間違いだ。
これがしこしこして旨みも残ってうまい。
野菜を食べつくして、ヒラメのアラと白湯スープだけが残ったぞ。
さて、どうする。
これが、ヒラメしゃぶしゃぶの第二形態への入り口なのだ。
極太麺でつくる「ヒラメ黄金白湯麺」の実力とは
善人も悪人も、日本人ってやつは鍋のあとにこの問いかけをすると思う。
米か、うどんか、ラーメンか。
この3択。
今回はこれだ!
セブンプレミアムの「極太麺」。
イトーヨーカドーあたりでは一袋でうっていて、たしか80円ぐらい。つけ麺や油そばに向いている質感。
まず中華碗に自家製塩だれを用意しておく。
どうやってつくるか。
いいでしょう。教えましょう。
モンゴル産岩塩に香味野菜の…
とかではなく、簡単です。
ヒマラヤピンクソルト+葱油+裏切りのウェイパー+鍋の白湯汁少々。以上。
ジーク・ウェイパー。
そういうことなんですよ。ほんとは「創味シャンタン」がいいんだけど、売ってないんですよね最寄りのOKストアで。
いずれにせよ、塩を強化して葱油の香味をました中華スープで塩ラーメンなんて余裕のよっちゃんでできます。いい時代だな。
あとは、鍋にのこったヒラメのアラをおたまで崩す。
豚骨ラーメンスープづくりの技法ですよ。ラーメン屋でタオル巻いたスタッフが宮本武蔵っぽく船の櫂みたいなので炊きだした豚骨を砕いて濃厚スープにしているアレです。
その後、網でスープを濾して、お玉で押して絞る。ぎゅーっとね。
するとこれだ!
ヒラメ黄金白湯!
立ちのぼる、魚介とネギ油の香味。
ウェイパーが創味シャンタンを裏切って、大谷刑部討ち死、総崩れ東軍大有利ってところでしょうかね。
こいつは何をいっているんだ。
とりあえず、お伝えしたいのは、筆者は筋金入りの西軍派であるということです。隆慶一郎派でもあります。
そこにドンピシャリでやや麺硬でゆであがった太麺をしっかり湯切りして投入。
ラーメン屋で麺の湯切りが甘すぎてスープに麺湯の臭みが色濃く出ている店は、食べログの評価を4ポイントは落として差し上げたい。忙しさにかまけるなよ。実質3.6が最高なんだから、マイナスになっちゃうけど。
盛りつけはこの通り。
セブンプレミアムのメンマ、小葱、すみれチャーシュー2枚入り。
UPで見せたろか?
こちらです。
「ほほほほほ。御武家様、見事な『黄金白湯』ですな」
誰おま。
そこに惜しげもなく、ヒラメの刺身をもりつける。
して、麺が伸びないうちに、空気ごとすする!
こ、これは!
旨過晋作。
なだれこんできた裏切り武将ウェイパーの援軍によって、ヒラメ由来の魚介の旨みがさらに深みをましている。鼻から抜ける葱油の香気。勝負の世界は非情。だがしかし、天は俺たちのすべてを見ている。不義理武将の言行も見ていると、思いたい。
太麺もこれはこれで旨い。細麺をもしかっていても、わたしは「細麺もこれはこれで旨い」とか言っていたんだろう。旨さのキャパシティが広いっていうことだよ。博愛だよ。
唯一の誤算は旨そうにみえたセブンプレミアムの「すみれ チャーシュー2枚入り」が味気のない豚臭さのあるものだったことかなと。個人的にチャーシューや煮豚はしっかり味付けをし、臭みを抜いてほしいところ。ほんと。デフォルトの家系のチャーシューの味のないヤツなどはほんと苦手です。
それと、ヒラメの刺身をトッピングしてもスープがそれほど塩辛くないので、どうも味が寝ぼけてしまいます。いわば「あんなの飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ」状態でした。
・・・
ラーメンもヒラメの黄金白湯スープだけが残ったぞ。
さて、どうする。
何を?
まだだ、まだ終わらんよ。
これが、ヒラメしゃぶしゃぶの第三形態への入り口なのだ。
翌朝はヒラメ黄金白湯雑炊で
完成した黄金白湯をラーメン鉢にいれて、冷蔵庫に入れておく。
するとこれだ。
煮凝二郎三郎。
しめしめ。
煮だされたヒラメのコラーゲン成分がラーメンスープを固めているわけだ。よきかなよきかな。
これをレンチンする。
さらに、冷凍白メシをレンチンして投入。
電子レンジの便利さよ。
するとこうなる!
海苔は韓国海苔。嫌韓ムードがあるけども、よいものはよいと認められるキャパシティ、相手の良さを理解できるのが大人だと思う。
UPで見せたろか?
ささ、どうぞ。
黄金白湯スープにつかったレンチン白飯が、ふたたび呼吸をはじめ、白湯スープが飯のなかにしみ込む。
その音が聞こえるか?
聞こえるわけないよね。
あとはしみじみすするだけだ。
ああ、うまい。
韓国海苔の風味がとけこんで、重さもなく贅沢な朝ごはんだこと。
以前、OKストアのお客様の声に創味シャンタンをとりあつかわない理由が書いてあったのだけども、そこには「ほぼ同等の商品のため取り扱う予定がありません」とあったんだけども、そこは再考いただきたい。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
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