今ふりかえっても、とっても不思議な話です。
東京に住んでいて、シーバスをやるポイントと言えば湾奥の小河川がメインフィールド。
ある夏、仕事を終えて夜釣りをやろうと意気揚々といつものポイントに。
いつもなら1人でもワクワクしながらポイントに入るんですが、この日だけは、何やら雰囲気が違う。
いつものポイントがなんとなく気味悪く感じられるんです。
とはいえ、サラリーマンアングラーということもあり、せっかくの時間なので、なんとか釣りをしたいという気持ちが優先して、ポイントでいくつかルアーを投げはじめました。
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ふと、何やら視線を感じる。
が、後にも先にも珍しくアングラーが居ない状況。
これはチャンスかも、そう思いながらキャストを続けてるみるが、全くカスリもしない。
それにしても、蒸し暑い夏のナイトゲームの筈なのに、上半身は暑いけど膝から下が不思議と寒い。
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とりたてて、霊感が有るというわけではないんですが、明らかにいつもと雰囲気が違うフィールド。
気味が悪くなってきました。
珍しく短時間で切り上げようとラスト1投!とキャスト。
すると、何かにいきなり足首をガバッとつかまれたんです!
感覚では指の細い女性の手。
動きたくても足が重くて重くて動けない状態。
声も出したくても、悲鳴すら出せず、腕にはさぶいぼがビッシリ。
走りたいけど走れない。
なんとか、重い足を一歩、一歩歩く。
不思議なんですが、こんな時って、何故か思い付くのは念仏。
「南無阿弥陀仏」やら、思いつく限りの念仏をブツブツ唱えている。
すると、耳元あたりで、「そんなの効かないよ」。
そう言われた気がし、車に戻り家へすっ飛んで帰りました。
ただの妄想なのか…。
はたまた…。
帰りの車のなかでも、何かにつかまれた足首には、その感覚が残っていて、さぶいぼもポイントを大分離れてからようやく落ち着く始末。
あれ以来、あのポイントには怖くて怖くていけないです。
※投稿いただいた釣り場の怖い話は編集部で編集して紹介しています。写真はイメージです