メタリアマゴチ実機インプレ!マゴチX・アナリスターマゴチとの違いを解説

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メタリアマゴチとベイゲーム
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東京湾で熱狂的なファンがいる人気の釣り物のひとつ餌マゴチ。

春から晩秋までサイマキやハゼ餌で狙われ、多くの釣り人に愛されています。

全国のボート釣りでもメゴチやイトヒキハゼなどを餌に狙われています。

今回は2017年に発売されたダイワのメタリアマゴチについて、スペック面の解説や他のマゴチ竿との違いを解説します。

<30秒分でわかるORETSURI的「マゴチ竿」結論>

目次

メタリアマゴチの基本スペックと所感

<メタリアマゴチのスペック>

出典:ダイワ

ダイワの船マゴチ用高位機種メタリアマゴチは、2017年に発売されて以来、モデルチェンジなく販売され続けています。

餌マゴチ釣りでは、マゴチX・アナリスターマゴチに続いて人気の竿で、船内でもベテラン中心に愛用している方がいます。

2023年に最上位機種「極鋭マゴチ」が登場しましたが、それまでは、メタリアマゴチがメーカー横断で船マゴチ竿の最高峰にありました。

2023年現在での実売価格は31,500円前後。

アナリスターマゴチと異なり、215㎝の1モデルのみリリースです。

置き竿想定ではなく、手持ちで如何に微妙な前アタリをとるかに主眼が置かれているのでしょう。

メタリアマゴチのインプレ

ここからはメタリアマゴチの実機インプレです。

まず全体のカラーリングはワインレッド系。

アナリスターシリーズより赤みが濃いですね。

グリップ部。

メタリアシリーズはカーボン入りの「エアセンサーシート」を採用し、軽量高感度です。

こちらはネーム部。

ブランク部、元ガイド手前。

ダイワもシマノも同じですが、高価格帯アイテムは塗装を最小限にし、クリアコートのみでブランク本体が浮き出る仕様になっていることが多いです。

見た目もよくなりますし、全体重量にもかかわるのでしょう。

ツーピースの継ぎ目は金属で補強されていることが多いのがダイワ製品の特長です。

シマノはこのあたり、スレッドとコーティングのみが多いですね。

穂先部に採用されている技術特性は、カーボン素材のAGS(エアガイドシステム)と、チタン合金採用のメタルトップです。

チタンと聞くと触ったことがない人には硬そうに聞こえますが、繊細でしなやかに曲がる仕様。

カーボンガイドにより穂先が軽量化され、チタンティップにより、手感度でも取りやすくなっています。

後述しますが、フグなどの餌とりによる鋭く短いアタリも長く振動が増幅され、グラスソリッドより餌の有無や弱り具合が判断しやすくなります。

こちらは名作シマノベイゲーム150DHを装着してみた様子。

ダイワだとライトゲームICあたりが最適な気がします。

フルドラグでキャスト性能も不要のため、マゴチ釣りに高級リールは不要ですが、55㎝以上の良型マゴチはは或る程度剛性が高い方が巻き取りが楽です。

特に利き腕と反対巻きをする方はハイスペックリールのほうが、快適。

ちなみに餌マゴチ豆知識ですが、スティーレSS150HGのように、あえて「ややパワー負けする」リールを使うのもおすすめです。

餌の回収なしに、海底からの2,3巻きでサイマキやハゼ餌の有無がわかりやすくなります。

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メタリアの感度を活かすには、ロープロリールが最適

こちらはパーミング側からみたグリップ。

いつもあわせるリールがシマノ製だからなのか、同タイプの金属ロックナットはガッチリハマるとリールを取り外しにくくなりがちです。

とれなくなったら、ロッドベルトをつかうと比較的外しやすいですよ。

ロープロ型の小型両軸リールをつかえば、マゴチ釣りに最適な3フィンガーパーミングも楽です。

手持ちでつかうことがメインなので、オシアコンクエストやバサラのような金属丸型筐体リールは持ち重りにつながるので最適ではないと思います。

255㎝のがま船マゴチスペシャルや長竿の代表格幻波コチ・スズキ240/270あたりは、金属丸型筐体リールをつけると持ち重りが軽減します。

 「マゴチX」「アナリスターマゴチ」「がま船マゴチスペシャル」との違い・穂先比較

つづいて、他の船マゴチ専用竿とメタリアマゴチを比較していきます。

具体的には21マゴチX、16アナリスターマゴチ、それと、がまかつのがま船マゴチスペシャルの穂先比較などをします。

まずはダイワの21マゴチX、16アナリスターマゴチと、メタリアマゴチを比較していきましょう。

グリップから。

上からマゴチX、アナリスターマゴチ、メタリアマゴチです。

似たような仕様ですが、メタリアがEVA使用率が一番少なく、スパルタンな見た目ですね。

トリガーもショートトリガー化されています。

 

ちなみに釣りをしない妻に「どの竿がカッコイイ?」と聞いたところ、以下の順でした。

 

  1. マゴチX
  2. メタリアマゴチ
  3. アナリスターマゴチ

 

たしかに。

マゴチXが一番無難な色合いなんですよね。

ダイワは意図的にマイルドヤンキー色を選びがちなのですが、アナリスターとメタリアマゴチはそんな色合い。

特にアナリスターはメタルナットが金なのでやや浮きます。好みが出ますね。

こちらがグリップ上部のリールシート形状。

左からメタリアマゴチ、アナリスターマゴチ、マゴチXです。

どれも持ちやすいのですが、エアセンサーシートを採用しているメタリアマゴチがやや細身です。

リールシートの細さではマゴチXが続きます。

アナリスターマゴチはブランクを直で触れるのもよいですね

こちらトリガー部分。

わかりづらいのですが、ロックナット部とトリガー部が離れている順にメタリアマゴチ、マゴチX、アナリスターマゴチがつづきます。

手の大きさや好みによるのですが、3フィンガーパーミングをしたときに一番持ちやすいのはアナリスターマゴチのポジションだと感じました。

こちらはブランク最外層の様子。

上からマゴチXは、バット部分のみに「ブレーディングX」を採用し、カーボンテープでX状に補強されている見た目です。

真ん中のアナリスターマゴチと一番下のメタリアマゴチは同じく「X45」を採用しています。

一方、仕上げの違いなのでしょう。メタリアマゴチは最外層のカーボン巻きがより筋肉質な印象的です。

続いてバット部。

メタリアマゴチとアナリスターマゴチが全長215㎝、マゴチXが210㎝です。

マゴチXはバット側にガイドが一つ。

メタリアマゴチとアナリスターは5㎝長い点もあってバットセクションに2つガイドが付きます。

その他、ガイド間隔に差があるのと、傾斜ガイドかそうでないかの違いがありますね。

 

次にマゴチ釣りで最重要な穂先の様子を比較していきます。

まず、餌マゴチの盛期である夏~秋シーズンで一般的な15号オモリを吊るした状態がこちら。

穂先の柔らかい順に以下の通り。

  1. アナリスターマゴチ
  2. メタリアマゴチ
  3. がま船 マゴチスペシャル
  4. マゴチX

穂先がよりしなやかという点で、目感度ではアナリスターマゴチが一番わかりやすいかと思います。

また、濁った東京湾では穂先の色も白が一番見やすいです。

こちらは25号オモリをつけた状態。

前アタリの状態からマゴチと駆け引きを続ける。

そこからさらに引き込みがあると、穂持ちにかけて「このように曲がる」と考えておきましょう。

こちらでもメタリアマゴチがアナリスターマゴチに次いでしなやかということがわかりますね!

メタリアマゴチを実釣で使ってみた印象

続いて、実釣でメタリアマゴチをつかってみた印象を紹介します。

12月の冬マゴチ釣行で使用しました。

撮影時はオシアコンクエスト200PGを使用していたが、ロープロ型リールをつかえばさらに軽くなる

まず、メタリアマゴチの自重85gはアナリスターマゴチの100gに対して-15g。

マゴチXの107gに対して-22gです。

実際、マゴチXでも十分軽いのですが、85gはかなり軽く、手持ちでも疲労感が少ないのが特徴です。

ひと昔前のカワハギ竿ぐらいの重さですね。

写真は餌マゴチで前アタリの数を増やす、「クラッチを切らないタナ取り法」です。

全長215㎝のメタリアマゴチは190㎝前後が中心のライトゲームよりは若干タナ取りがやりやすいのですが、それでもライトゲームロッドに毛が生えた程度。

水深が一定以上変わると、頻繁にクラッチを切ってタナをとりなおす必要がでてきます。

また、写真のようにグリップエンド付近をもって手を伸ばして海面に差し込むようなアクションが必要です。

全長は重さ(手感度)とのトレードオフなので仕方がないところですね。

長竿が良い場合は、アナリスターマゴチ235や、がま船マゴチスペシャル255のほうが最小限の動作でタナ取りが完了します。

続いて、前アタリからアワセまでの様子です。

まず前アタリ。

メタルトップはしなやかで追従性も高いため、アタリを弾くことなく、目感度でも見やすく表現してくれます。

一方、視覚的にはアナリスターマゴチの白穂先の方が圧倒的に見やすいとやはり感じます。

 

次に手感度について。

数は多くなかったのですが、当日もシロサバフグの襲来があり、ハリではなくサイマキ餌だけをかじる感触がありました。

フグがハリをさけてサイマキをサクサクかじるとき、PEラインを震わせるような微振動がでます。

この振動に対しての手感度はグラスソリッドティップを採用するアナリスターマゴチやマゴチXより敏感に感じ取れました。

カーボンソリッドティップのライトゲームロッドでもこのフグアタリは感じやすいのですが、前アタリへの追従性ではグラスやチタンティップに劣ります。

ということで、メタリアマゴチを使えば、手感度に自信がない人も「空餌状態」を減らしながら微妙な前アタリにも対応できます。

続いて、本アタリの表現。

マゴチとやりとりして、聞き上げによりプレッシャーを与えます。

すると、メタルトップ手前の穂持ちが自然に入り込み、違和感なく、もたれの変化で本アタリを感知してくれます。

こちらはアワセの瞬間。

73調子のライトゲームロッドよりバットセクションに硬さがあり、しっかりフッキングしてくれます。

他のマゴチ竿もそうですが、バットが残るので、魚のコントロールもしやすいですね。

無事ランディングしました。

よいサイズでした。冬のマゴチはしっかりした身のハリがあり鍋にも最適です!

メタリアマゴチは買いなの?どんな人に向いているの?

メタリアマゴチの美しい曲線

さて、そろそろまとめに入ります。

メタリアマゴチは勿論よい竿なのですが、どんな人に向いている竿なのでしょうか。

  • 目感度:しなやかな穂先です。一方、アナリスターマゴチのほうがより穂先がしなやかで、白穂先の視認性から目感度が高いと考えます
  • 手感度:手感度はメタリアマゴチがアナリスターマゴチやマゴチXをしのぎます。特にフグによる空餌率が減るはずです
  • 長さ:215㎝は頻繁に水深が変わるエリアでクラッチを切る場面が増えます。その点、気になる人は235があるアナリスターマゴチがよいかもしれません
  • デザイン:デザインは好みですが、個人的にはメタリアタチウオのような渋めカラーが好きです
  • 価格帯:31,500円前後ですが、マゴチ釣りを極めたい人には安い金額なのかもしれません

ということで、これまでのマゴチ専用竿の使用感をふまえての結論は・・・

です。

みなさんのよりよい釣具選択につながれば幸いです!

平田 剛士(@tsuyoshi_hirata

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