夢のターゲット「ブルーマーリン」に師匠と挑んだ冒険@沖縄県与那国島

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ブルーマーリン用のトローリングタックル
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ORETSURIをご覧のみなさん、ハイサイ!沖縄のニッシーです!

今年は全国的に暖冬らしいですが、沖縄も異常な暑さです。12月下旬としては、101年ぶりの真夏日(27℃)を観測。1月になっても25℃近い日が続き、半袖を出したり片付けたりです。

最近は暇さえあれば、冬が旬の「幻の鯛」を狙っています。ところが、暑さのせいかさっぱり釣れません(笑)

そこで今回は、以前に「ブルーマーリン(クロカジキ)」に挑んだ冒険の話をします。

目次

僕とブルーマーリンの出会い

僕が初めてブルーマーリンを知ったのは、小学生の頃。マンガ「釣りキチ三平」を読んだときでした。

カジキ釣りの世界大会に挑んだ三平が、キャプテン・エイハブら仲間と共に、怪物級のクロカジキ「デビルソード」に挑むという話があったのです。

ちなみに「デビルソード」の重量は、2000ポンド!キログラム換算すると約907キロ!

当時近所の池でフナを釣って喜んでいた僕は、想像がつかないサイズの大物に度肝を抜かれたのを覚えています。

図鑑で「ブルーマーリン」を調べると、日本でも沖縄で釣れることが分かりました。

「大きくなったら、自分も釣り上げてやるっ‼︎」

憧れのファイトを妄想しながら、何度もマンガを読み返しました。

そして時は流れ、僕は沖縄に移住。

20歳になった冬。

与那国島を舞台に、ついに「ブルーマーリン」に挑むことになったのです!

与那国島でブルーマーリンに挑戦!

沖縄本島から南西へ約509キロ。日本の最西端「与那国島」へは、航空機かフェリーでアクセスが可能です。

今回は石垣島発のフェリーに乗船。与那国釣行には、僕の釣りの師匠にも同行して頂きました!

師匠こと小渕さんは、西表島を拠点に多様な釣りツアーを開催する「島道楽」の船長さん。

僕が西表島に住んでカヤックガイドの武者修行をしていた時に、GTフィッシングをはじめとした沖縄の釣りを習っていました。

「最近は深海ジギングでリュウグウノツカイを狙ってるよ〜」

「フェリーよなくに」前で師匠の小渕さんと記念撮影

師匠は釣りテクニックはもちろん、ターゲットも規格外(笑)。釣りトークに夢中になって、片道4時間半の船旅もあっという間でした。

与那国島では、年中を通してブルーマーリンを狙えますが、ハイシーズンは1月〜3月だとされています。

チェックインしたゲストハウスには、ゴツいタックルが並んでいて、ガチ装備のアングラー達がゆんたく(おしゃべり)をしていました。話に混ぜてもらって聞いてみると、皆さん某有名釣具メーカーのテスターさん達。

初めてのカジキ釣行で1週間滞在し、10名が連日挑戦して上がったカジキは1本とのこと。カジキからのアタックもほとんど無く、なかなか渋い状況だったようです。

今回の僕の釣行日数は、2日間のみ…。

ごく限られた時間での釣行に、本当に釣れるのか不安になりました。

しかし僕の不安をよそに師匠は笑うのです。

「カジキ釣りは宝クジと一緒だ。お前は(運を)持っているから大丈夫」と。

カジキ釣りは、宝クジ

翌日、早朝6時前に港を出船。ポイントのパヤオ(漁礁)までは、30分で到着します。

ポイント到着後、お世話になる船長さんに釣り方のレクチャーを受けました。

釣り方は、生き餌を使ったトローリング釣法。

なんと師匠は、ジギングロッド+ダイワ社キャタリナを組み合わせた「スピニングマーリン」での挑戦。僕は、一般的なトローリングタックルをレンタル。

初めて見るガチガチの専用ロッド、ナイロンラインがこれでもかと巻かれたゴツい両軸リールの扱いを学びます。

手順は、まず餌となるシビマグロ(マグロの幼魚)を釣ります。これは入れ食いで釣れるのですが、釣り上げたらすぐにハリに掛けて、パヤオ周辺をトローリングします。

カジキが餌に喰いつくとドラグが鳴るので、フッキングを決めたらファイティングチェアに座ってバトル開始。

餌が弱るか取られたら、また餌の魚を確保してトローリング。これを朝から晩まで、ひたすら繰り返します。

カジキがかかるまでは、ひたすら船上待機。この釣りは、忍耐との勝負でもあるのです(笑)。

早速、船長さんがシビマグロを電動のエビングで釣り上げ、僕と師匠それぞれの仕掛けにかけて流します。竿はお互いに1本ずつ。どちらに喰いつくかは、分かりません。

後はブルーマーリンが食いつくのを待つだけ。

いよいよ、開戦です!

「カジキ釣りは、宝クジですよ」

トローリング中の待ち時間、船長さんが教えてくれました。

「ここでカジキを狙う船は、みんな同じタックル、仕掛け、エサを使っています。狙うポイントもタナも大体は一緒です」

船長さんの言う通り、どの船も近い位置でパヤオを周回しています。

「条件は、みんな平等です。ただ不思議なことに、釣れる人と釣れない人がはっきり分かれてしまう。何日も滞在して、何年も通って釣れない人もいれば、初挑戦であっさり上げる人、1日で3匹も上げてしまう人もいるんです」

カジキは突然やってきた

「要は、この海の上で1番(運)持っている人の餌にカジキは喰いつくわけです」

船長さんの話を聞いて、僕に根拠のない自信が湧いてきました。

師匠がニヤニヤ笑っています。

「お前は持ってるからな〜(笑)」

出港からすでに6時間経過。

ここで、奴からのコンタクトは突然やって来ました!

「出た!カジキだっ‼︎」

お昼を食べ終わってウトウトしていたとき、ヒットを知らせるドラグ音。

はたして、カジキが喰ったのは、どっちの竿なのか?

・・・

・・・

・・・

マジか!いきなり僕の竿です‼︎

慌てて竿をファイティングチェアにセットし、僕も戦闘態勢を取ります。

まだ奴は、餌だけを咥えて走っている状態。ここで慌ててしまうと、カジキは警戒して餌を吐き出してしまいます。

船長さんが、タイミングを合わせて船を加速。

これでバッチリとフッキングが決まったようです。

「さあ、思う存分楽しんでください!」

船長さんの合図で、憧れ続けたブルーマーリンとの対決がスタート!

ラインは、まだ遥か500メートル先。

「無理せずに走らせて大丈夫!」

ランが止まった隙にポンピングでラインを手繰り寄せ、偏らないように両軸リールに巻いていきます。

「よし巻け巻けー、どんどん巻けー!ラインテンションは絶対ゆるめたらダメだぞ!」

師匠のアドバイスのおかげで、やがて落ち着いて自分ペースでのファイトに持ち込めました。

寄せては出されてを繰り返していると、沖合でカジキが海面を割って大ジャンプ!

カジキ特有のテールウォーク(ハリを外そうと水面を尾で歩くようにジャンプすること)を連発しています。

姿を見て初めて、今自分が闘っている相手のヤバさを実感しました。

2メートルは余裕で超えているデカさ。時速80キロ超のスピードで突進を繰り返すブルーマーリンは、間違いなくこの海の生態系の頂点です。

あの日夢中で読んだ「釣りキチ三平」の世界そのままでした。

今、この手に握っているラインの先は、夢の魚とつながっているのです。

横から的確な指示を出す師匠は、まるでキャプテン・エイハブのよう。僕も三平少年になったつもりでロッドをさばきます。

リーダーが見えるまで、後少し!

アドレナリンが出過ぎているのか、不思議と疲れを感じません。

湧き上がる興奮を抑えられずに、全力の笑顔でファイトを楽しみました。

勝負がついたのは、40分後。

ようやく手前まで寄せたカジキに、船長のモリが撃ち込まれました!

後は船に上げるだけなのですが、最後まで油断は出来ません。突然カジキが暴れて、鼻先の尖った吻が人体を貫通することもあるそうです。

カジキの吻をしっかり掴み、船に準備されている金属バットで頭部を殴りつけてとどめを刺します。

「今からブルーマーリンの名前の由来が分かりますよ。」

船長さんがバットで絞めると、カジキの身体に変化が起きました!

頭から尾に向けて、カジキの体色が波を打つように青色に光り輝いたのです!

これが、ブルーマーリンという名前の由来。

クロカジキは絶命の瞬間にだけ青く輝き、また黒色に戻ります。

写真・動画だと鮮明な色が伝わらないのが残念ですが、決して誇張した表現ではありません。

僕がこれまで見た中で、間違いなく一番綺麗な青色‼︎

世界中を探しても、こんなに鮮明な青は他にないように思います。

この神秘を見ることが出来るのは、ブルーマーリンを釣り上げたアングラーだけに許された特権です。

船上にカジキを上げると、改めて実感するサイズ感。

デカっ‼︎

正確なサイズを検量するため、一旦港まで引き返します。

激闘を終えて、憧れのブルーマリンと添い寝(笑)

港に到着。漁協の方がカジキをクレーンで吊り上げ、検量。

重量は124キロ。デビルソードには届かないものの、立派なブルーマーリンです!

師匠とも一緒に記念撮影。師匠のアドバイスとエールが大きな勝因になりました。

そして、早々に写真撮影を終えると、すぐに出港!

次は自分の番だと燃える師匠に、サイズアップを狙う僕。その後日没まで粘りましたが、これ以降カジキからのアタックはありませんでした…。

この日に与那国島で上がったカジキは、僕の1匹だけだったそうです。

師匠もスピニングタックルでカジキをゲット

そして釣行最終日の2日目も、朝6時から出港!

日没18時過ぎまで粘りましたが、僕たちの仕掛けにカジキからのアタックはなし。

どうやら昨日で運を使い果たしてしまったようでした…。

目の前では、別の船がカジキを3匹上げていました。

このままでは帰れないと、師匠は翌日に延長戦を決定。

出船を見送り、オカッパリからの釣りを楽しんでいた僕に入って来たのは、スピニングタックルで60キロのカジキを上げたと師匠からの喜びの電話!

そのすぐ後には、今度は80キロを釣り上げたとの着信が(笑)

今日は、師匠が大当たりの日だったようです。

これでお互い無事に、与那国島での目標を達成。

次は僕も腕を磨いて、スピニングマーリンに挑戦することを目標に帰路につきました。

釣り上げたカジキは船長さんに解体して頂き、持ち帰ってみんなで美味しく頂きました!

世界最大級のターゲットにして、海の王者「ブルーマーリン」。

皆さんも自分の強運を信じ、挑戦してみてはいかがでしょう。

寄稿者

ニッシー

ニッシー

僕の釣りの師匠、島道楽・小渕さんのツアーの詳細はこちら。沖縄県西表島にて、あらゆるジャンルのフィッシングガイドに対応されています。(マングローブ、リーフ、ルアー、ジギング、エサ釣り、GT、泳がせなど)

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