皆さんこんにちは、大井(@KT_Fishing1018)です。
皆さん「貴殿」釣ってますか?
貴殿っていうのは、釣りの外道をORETSURI界隈で呼び変えたことばです。
なんだいきなりと。本命以外の魚は釣りたくて釣ってるんじゃあないんだと。その気持ち、よーくわかります。私とて釣り人ですので。
でもその貴殿、実はちゃんと料理してみると結構おいしい魚だったりすることがあります。
食わず嫌いが多いんです。
今回は、そんな貴殿の中でも様々の釣りで顔を見せる、貴殿オブ貴殿こと「ベラ類」を簡単に美味しく食べる方法「焼き浸し(甘酢漬け)」を紹介します。
実はベラはおいしい魚
先日、ORETSURI平田さんと某地でちょい投げしていたところ、ちょいちょい釣れたカラフルな魚。
釣り人がいつもざっくり呼べば「ベラ」です。
正確にいうと「ホシササノハベラ」という魚。
様々な釣りで「貴殿」として釣れる魚で、その見た目から「毒がありそう」「おいしくなさそう」といった声がちらほら。
でも安心してください。
小型の見た目と違ってベラ類は毒もないし、何ならおいしい魚だと思います。
普段は唐揚げや塩焼きで食べるので、今回はどう料理しようかと考えていると、平田さんに「関西ではキュウセン(ベラの一種)の小型のメスであるアカベラを鱗ごと焼いて三杯酢に漬けて食べるみたいよ」との助言。
なるほど。そりゃ簡単だしやってみようとなったわけです。
超簡単。ベラの「焼き浸し」のつくり方
今回使用するのは、こちらのベラのうち左の三匹。右のはいつも通り唐揚げにしました。
で、焼き浸しの作り方なのですがこれが超簡単。
まず、多めの塩で体表のヌメリを取ります。その後、厄介な鱗は引かずに内臓・血合い・エラだけ取ります。
鱗つきと無しの違いを比較する為、一番上のは鱗を引きました。
次に、焦げ目がすこしつくくらい強めに焼きます。
いい感じに焼いたら、醤油と酢を同量、砂糖を好みの甘さになるまで入れた漬けダレに入れ、一晩冷蔵庫で漬け込みます。
ジップロック類で漬け込むのが便利です。
ということで、翌日完成。超簡単です。
「ベラの焼き浸し」気になるその味は・・・
ベラはよく食べているけど、はじめての「焼き浸し」。
せっかくなので、今回は友人にも食べてもらいました。
友人「なんて魚なのこれ」
大井「ベラってやつ」
友人「知らんな・・・おいしいの?」
大井「俺は割と好きだよ」
友人「ほぉん。じゃ、いただきます・・・ん?」
大井「どうした」
友人「うまい。身がしっかり硬めで魚の味が濃くてうまい・・・んだけど」
大井「だけど?」
友人「なんか貝みたいな・・・そんな香りがする。それも込みでうまい。」
”なんか貝みたいな・・・そんな香りがする”
そう、これはよく釣り人が言っている「磯臭い」と似たような風味です。
季節にもよるようですが、どうやらこれはベラの食性に関係があるらしく、今回釣れたベラは砂と根が入り混じったところで釣れた個体であったために、磯臭さが混じったものと考えられます。あとは、夏の方が風味が強いとかなんとか。
これは好みありそう。
また、各種ベラは非常にしっかりとした鱗がついていますが、表面に焦げ目がつくほどしっかりめに焼き、三杯酢に漬ければ全く気にせず食べられました。
ベラのうろこは厄介で、台所に飛び散るんですが、焼き浸しなら鱗をひかないからよいですね。
鱗をひいたものは食べるときに箸が通りやすかったので、より食べやすくするのであれば鱗を引いた方が良いと思います。
今回は焼いた後に三杯酢に漬け込むだけでしたが、一緒に昆布出汁を入れてもいいかなと思いました。
また、オハグロベラなど別種のベラではどういった味になるのか、サーフなどで釣れるベラ(キューセンの雄雌)には香りがあるのか、その差など、色々試し甲斐がありそうです。
キューセンにいたっては、瀬戸内海産とその他の地域ではまったく別モノで、瀬戸内のは極上ともいわれていますし。
ベラも実はおいしい
釣りをしていると様々な魚が釣れますね。
普段スーパーや鮮魚店では並ばないような魚もたくさん釣れるわけですが、実は一般的に食べられないだけで実はおいしい魚もいます。
釣り場にいる人や釣り船の船長、それからインターネットで「んなもん食べられないよ~」「旨くないよ~」といわれても、正確に毒がない魚だと分かっているのであれば一度食べてみるのもいいかもしれませんよ。
「食わず嫌い」
「ちゃんと食べたことがないのに食味を語る」
っていうのよりは、ちゃんと経験して、話せたほうが、カッコイイ気もします。
百聞は一見に如かず。
ベラは、うまい。
※毒魚には十分気を付けましょう。堤防からだとキタマクラが危険です。
大井(@KT_Fishing1018)