人間は常に問いをもっている生き物。
釣り人も一緒です。
今日も世界では多くの問いが生まれ、答えが見つかっています。
そんな中、インターネットでは確かではない答えがいろいろと流布され、それがまことしやかに拡散されたり。
そんな、ウェブ上に転がっている『釣りのなぜ?どうして?』について、釣りメディアORETSURI編集長の平田が勝手に回答する本シリーズ。
今回の質問
SNSでシーバスなどの爆釣投稿を挙げている人をよく見ますが、1日50匹とか釣り場を短期間で潰してしまいそうな気がします。実際のところ、50匹くらいでは釣り場は荒れたりしないんですか?
質問者:やまさん
<平田の回答>
「自分のスタンスと異なる人のアカウントはブロックかミュート推奨」
今回のお悩みもしっかり考えて回答します。
まずはじめに言っておきたいのは、この回答は科学的根拠に基づくものではないということです。
わたしは海洋学の博士でもないですし、さかなクンでもありません。
ただの釣りと魚好きな中年男性です。そういったスタンスから回答します。
質問から察するに、きっとシーバスを狙って釣りをしているものの、それほど釣れていない方からなのかもしれませんね。質問にいたった気持ちはよーくわかります。
日々シーバスを狙っているが、それほど釣れていない、そこにきてスマフォをみると、「今日もシーバス爆釣!50本!達成。わっしょい。次は100本狙うぞ!どんとこい」みたいな投稿が流れてくるわけです。
ちょっとイラっとしてしまうのもわからなくもありません。
そうなると、ほどほど釣っている側からすると、釣り過ぎだろ、乱獲だろと思うのも無理はありません。
話が飛びますが、この世にSNSが登場してから幾年も月日がたちました。
SNSの登場によって、多くの釣り人がより気軽に釣果を世界に公開するようになり、フォロー対象によっては毎日大量の釣果写真を見にしている人もいるはずです。
それまでは人づての他に、アメブロなどの無料ブログもしくは匿名のネット掲示板などにおもにテキストをメインにした情報(事実かどうか判断しにくい)が書き込まれていて、それに対してのテキトーなコメントがついたりしていました。
SNSは遠くはミクシィ、現在はTwitterやFacebook、YouTubeが主戦場なわけですが、写真や道具に実際の釣果と判断しやすいものが日々UPされています。
すると、その釣果画像や動画の中にはしばしば爆釣している人がいたり、魚の取り扱いや装備がちょっとアレな人も現れます。
こういった投稿のコメント欄(リプライ)をみると、主に匿名の方から
- 乱獲だろ!
- ○○をもっと大切に扱え!
- フィッシュグリップ使うな!
- バーブレスにしろよ!
- 磯靴を履け!
- ソゲを持ち帰るな!
- 抱卵個体は持ち帰るな!
- ライフジャケットをつけろ!
- ポイントを明かすな!
というような攻撃的なコメントがついたりします。
Twitter、YouTubeは時として、匿名の方による攻撃手段になっていたりします。
Facebookもサービス利用人数が飽和状態に達した時点で、これまで2chの洞穴の奥底に生息していた匿名の方がリア充SNSのFacebookに殴り込みをかけてきて、日々、半匿名や実名でなりふり構わずこれまでの2chスタンスでコメントをつけていたり・・・貴殿たちは友達や社会的なつながりがFacebookのネットワークに一人もいないからいいかもしれないけど。やっぱり場はわきまえたほうがよいなと。
ここで誤解してほしくないのは、釣り場における安全には誰しも気を付けたほうが良いですし、資源保護や魚への思いやりは大切なものだということです。
が、
それぞれの内容を他者を否定する攻撃要素として考え、しらない相手に対して、必要以上に汚い言葉で攻撃するのはどうかと思うのです。
これは、Facebookにおける釣りをテーマにしたグループなどでもおきがちな事案なんですが、みていてつらいものがあります。
その行為は、他人の行動を変えるということを目的にしているよりも、日頃のストレスを正論として吐き出すことで発散しているだけではないかと。
不法投棄・不法侵入などの法規違反と異なり、保護対象でない魚をどれだけ釣っても、リリースの仕方がどれだけ雑でもそれは人々の感情問題です。またこれは釣り人としての倫理の問題であり、スタンスや矜持の問題でもあります。
なので、個人的にはシーバスを1日に50尾釣っている人がいても、すごい釣ってんなー、飽きるだろうなー、ようやるなーぐらいしか感じません。
さて、
ここで、質問者さんの質問に戻ってみましょう。
1日50匹とか釣り場を短期間で潰してしまいそうな気がします。実際のところ、50匹くらいでは釣り場は荒れたりしないんですか?
これ、悩みました。
荒れるよ。そういうのはよくないよといいたい気持ちも、もちのろんあります。
そういう気持ちもありながら回答します。
そのポイントや地形的な要素、回遊要素などがわからない状況での回答なのですが、シーバスの場合、一般的に回遊性が高い魚で、リリース主体であれば長期的には釣り場はつぶれないような気もします。
荒れるという概念は人によっても異なると思うのですが、小場所で回遊数がすくない場合は、短期的には魚がルアーを見切ったり釣りづらくなることは多くなると思います。
シーバスは魚種としても減少しているということが特段注意勧告されていないですし、市場に多く流通する魚でもなく、釣られてもほとんどの個体がリリースされるはずです。
もし、すべての釣り人が毎日50匹のシーバスを釣って、すべて持ち帰っていたらすぐに資源は枯渇してしまうような気もしますが、そんなことはないはずです。
小さな野池のブラックバスよりも河川や湾内のシーバス釣りはまだまだ荒れにくいはずです。
これがおかっぱりから狙うカサゴなどの根魚の場合は別で、毎回50匹のカサゴやメバルなどのを釣って持ち帰ってしまうなどであれば、ちょっと問題なのかなとは思います。
長くなりましたが、質問者さんの気持ちには共感しつつも、オススメしたいのは以下の通り。
「自分のスタンスと異なる人のアカウントはブロックかミュート推奨」
SNSをやっていると、自分の意志によらず、タイムラインに見たくない情報が流れてきてしまいます。これは誰にとってもストレスであり、あまり気持ちがよいものではありません。
なので、もし自分のスタンスと異なる釣り人のアカウントはフォローしないほうがいいですし、そういった人が多いFacebookのグループなどからは離脱したほうがよいです。
どんな人にも合う合わないがあるので、SNSを一切やらないという結論にいたらない場合は、余計な情報は目にいれないほうがよりよい人生を送れそうな気がします。
ではでは。
※質問がないとエンドレスでYahoo!知恵袋などの質問を勝手に回答していく仕様です。