逃避妖怪「ツリイキタイタイ」その実態と対策【シリーズ・釣り場の妖怪】

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『妖怪 ― YOKAI』

あなたが大槻教授系なのかどうかはわかりません。

ですが、信じるも信じないも、妖怪は実際にこの世の狭間で確かに息づいている存在です。

高度に情報化された現代社会。

この時代を生きる我々は釣りという趣味になんらかの救いをもとめているのかもしれません。

が、そんな救いの場である釣り場にも『妖怪』があらわれるのです。

人呼んで、『釣り場妖怪』

そんな『妖怪』の実態と対策について、釣りメディアORETSURI編集長兼妖怪愛好家の平田が民俗学的見地とその道30年以上の豊富な釣り経験から解説する本シリーズ。

目次

今回の釣り場妖怪:逃避妖怪「ツリイキタイタイ」

仕事に家庭に持ち帰り残業、週末も忙しいときに限って、釣りに行きたくなる、釣具屋に寄りたくなる、釣り情報をひたすら調べたくなる、Amazonや釣り具メーカーサイトを見てしまうのはなぜなんでしょうか。 これ妖怪が潜んでませんか?

質問:初心者さんより

ORETSURI平田氏近影(@tsuyoshi_hirata)とりまフォロー!

前回、前々回と釣り船妖怪について懇切丁寧に解説してきましたが、今回は釣り場妖怪というよりも釣り全般に潜んでいる妖怪変化についての質問のようですね。

この釣り場の妖怪シリーズですが、多くの釣り人がこれは妖怪かもという経験をしているようで他にもたくさんの妖怪談をいただいています。それぞれ順次回答していきますのでお楽しみに。

さて、

質問者さんのように、あくせく働きながらなんとかうまれた隙間で釣りにいく人も多い現代です。

働けど働けど源泉徴収。

働けど働けどわけのわからない出費で、いったい、俺様はいつまで働けばいいんだろう。

気づいたら入社○○年。

気づいたら鼻毛に白髪が混じっていた。

気づいたら下の毛に白髪が・・・

そして、朝寝る前に歯磨きをしながら鏡をみて、自分の老けぶりにびっくりするわけです。

今日もぼんやりとした頭で出社して、無駄外出しては営業をさぼりつつルノアールでコーヒーをしばく。

そんでもって、マルチ商法や保険界隈や胡散SEO会社の声高なクロージングトークをBGMにじっと右手をみると、そこには深く刻まれた皺。途中で明確に破断している生命線。

俺の生命線、こんなところで切れてたっけ。

ああ。俺はなんで生きているんだろうか。

ああ、もうどうでもいいから、はよ釣り行きたい。はよ。はよはよ。

会社に戻って、無駄MTGをしていれば、当然のように釣りのことしか気にならず、なんとかランチに出て、せわしくワンコインの安飯をかきこんでいるときも、頭の中は釣りのことばかり。

この浮いたお金〇回分でステラを買うんだ。

ステラさえ装備すれば俺は無敵だ。

特に都会に住む働き盛りの釣り師ともなると、だれしもそんなようなことばかり考えています。

みんな表向きは強がって、余裕シャクシャクぶっていますが、だれしもいろいろ大変なんです。

そんな中、釣りに熱中できるというのは幸せなことです。ほんとすばらしい。

あなたはこう思うかもしれません。

どうせなら釣り三昧で暮らしたい。でも金がない。などなど。

ひとりみであれば、

「○○のロッドとリールをボーナスで買おう。」

「風俗で毎月10万消えてく件について。」

「気づいたら今月も無駄飲みで6万も浪費していたわいわい。」

など。

家族がいれば、

「やばいぞ、こんまんま私立で育てたらあと2000万稼がんとあかんやんけ」

「もしかして俺、一生平社員かもしれない・・・」

「嫁ともう1か月口をきいていない・・・」

みたいな、重圧や苦悩。

そういったことに嘆いている人も多いのではないでしょうか。

仕事や家庭。お金の問題。不倫とかしているのであればそういった瀬戸内寂聴系の苦悩など。

まー、人それぞれなのですが、現実問題、みんないろいろなプレッシャーに押しつぶされそうになっていながら、Facebookやインスタではリア充ぶりを演出しているわけです。もしくは闇を抱えて、ROMっているだけです。

どうしてもプレッシャーに押しつぶされそうになると、逃避をしたくなるのが人間の性とでもいいましょうか。

では、なんに逃避をするか。

性欲が強い男性・孤独を感じやすい男性ならばその逃避は女性なのかもしれません。

ただ、釣欲というのは一説によると性欲をも凌駕することも多いようです。なので、大方の釣り人は女性よりこの釣欲にかまけて逃避することがしばしばです。

でも、忙しくなればなるほど、あきらかに病的なまでにAmazonで釣り具を物色したり、仕事をさぼって釣具店に入り浸りたくなるのはなぜなんでしょうか。

船釣りであれば、いけもしない船宿やボート屋の釣果を病的に確認したり。おかっぱりであれば「○○ 釣り」みたいに1時間おきに、すぐにググってしまう。本当はいろいろ残務がものすごいのに。

ああ、やらなければいけないときほど、気分が向くのは釣りのことばかり。

まさか俺は病気なのではないか。

気づいたら今月Amazonで10万も釣り具買ってるぞおい。ちょっと状況確認で入った釣具店で3万のリール買ってしまったど、おい。もう俺は駄目なのかもしれない。うわーん。

みたいな。

ここまでものすごく無駄に尺をひっぱりましたが、この件につきましては、実は病気ではありません。

これは、

ぜんぶ、逃避妖怪「ツリイキタイタイ」のしわざなんです。

悪いのはぜんぶ「ツリイキタイタイ」のせいなんです。

感のよい釣り人であればもう、うすうす、ご存知であったかもしれません。

なんとなく、最近頭が重いというかぼんやりするというか、仕事のことや家庭のことがどうでもよくなってしまい、会社でクソ上司・クソ同僚・クソ部下・クソ取引先から話しかけられると、内心、「そんだったら、もうええ。アミコマセぶんまいてやら!」そう思っているわけですね。

でも、実際そんなことをしたら首になってしまうわけでできない。

あの普段温厚そうなあなたが、そこまでおかしくなってしまうのは、職場のストレスなどもあるのですが、逃避妖怪のせいなんです。

Amazonや釣り具屋でいろいろ無駄なものを買ったり、買いたいものがないのに、毎日釣り具屋詣でをしたり、きづいたらスマフォでORETSURIの更新だけでなく過去記事を全部読み漁ってしまったり、読んだら読んだで釣行記にでてくる釣りにいきたくなってしまったりというアレ、

あーいったのは、全部「ツリイキタイタイ」のしわざなんですよ。

では、このツリイキタイタイとはなんなのでしょうか。

ぱっと見、なまえがその場でつけた風に安易な気もしますが、怖い妖怪なのでしょうか。

実はツリイキタイタイは、現代社会特有の妖怪なんです。

江戸の昔からすこし生息はしていたのですが、現代のように、何事も息苦しい世界において生息範囲を大幅に広めているんです。

高度経済成長期であれば、なにをやっても日本は成長していたわけです。

が、今は国は成長するフェーズではなくなってきています。

若い人は老人を数人おんぶして血尿を流しながら頑張らなくてはいけないという事実。

働いても、知らず知らずのうちに税金にほとんどとられて、気づいたら増税。労働者は夢や希望&ニコポンで資本家に働かせられる現状。

やれ転職しようとしたら、「○○君には新規事業をまかせたい!」とかワンマン系社長にいわれて転職して気づいたら、ただのテレアポ新規営業活動しかやってなかったり。

ああ無情。

レ・ミゼラブル。

Les Misérables。

この悲惨。

いったい、この世のどこに救いがあるのか。

今日も終電、上司にイタ電。

好きなのはおでん、でんでんででんででででん。

今日も終電、深夜にイタ電。

という中途半端な韻のリリック。

・・・

今、淀んだこの国の中空をながめてみてください。見えない膜に覆われていることに気づくはずです。

無情、悲惨、怒り、閉塞感、増税、休日出勤代休なし。

残業、納期、達成、受注、未達、納品、遅延、有給とれない。

(ああもう全部投げ出して釣りに行きたい)

無情、悲惨、怒り、閉塞感、増税、休日出勤代休なし。

残業、納期、達成、受注、未達、納品、遅延、有給とれない。

(ああもう全部投げ出して釣りに行きたい)

無情、悲惨、怒り、閉塞感、増税、休日出勤代休なし。

残業、納期、達成、受注、未達、納品、遅延、有給とれない。

(ああもう全部投げ出して釣りに行きたい)

無情、悲惨、怒り、閉塞感、増税、休日出勤代休なし。

残業、納期、達成、受注、未達、納品、遅延、有給とれない。

(ああもう全部投げ出して釣りに行きたい)

こういったことを考えている無数の釣り師の思念が、よどんだ都会の排気ガスやスギ花粉・大陸からの黄砂やPM2.5、潮しぶきや海風などと融合して、頑固な妖怪と化して、やがて、そのため息とともに体にとり憑いてしまったものなんです。

ああ哀しや。

逃避妖怪「ツリイキタイタイ」への対策

では、この逃避妖怪「ツリイキタイタイ」に対抗するためにはどうしたらよいのでしょうか。

一番よいのが自分の市場価値を上げ、階級ステージを変えるということです。

筆者はマルキストではないのですが、やっぱり社会には階級があり、階級に応じた生き様を送っています。

  1. スキルを上げる
  2. 年収をあげる
  3. よりよい条件で転職する・独立する
  4. 自分の時間を開放する
  5. 自律的に生きる

できれば、資本家や投資家レベルになって誰かを動かすようになれば、必然的にひまな時間が増えるので、あれこれ逃避したくなることもなくなります。

中産階級や労働者として、ずっと生きる場合は、一生この逃避妖怪「ツリイキタイタイ」に付きまとわれるはずです。

まじめな話、逃避したくなることはどんな金持ちになってもあるのですが、経済的に安定して、プレッシャーをより自律的に制御できるようになればいつの間にか「ツリイキタイタイ」はあなたから離れていきます。

一方で、逃避妖怪「ツリイキタイタイ」がどんな被害をもたらすかといえば、ただ単に、クソ忙しいのに釣りにいきたくなったり、釣り具やに行ったり、釣りサイトをチェックしたり、Amazon探検をしてしまうだけです。

そういった逃避を楽しむことができるのであれば、ことさらこの妖怪を恐れなくてもよいような気もします。

息苦しくなったら、

逃げるのを楽しむ。

わたしからは以上です。

よい釣りを。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

釣り場でみた・聞いた妖怪について平田に解説してほしいときはこちらに質問を

※質問がない場合、エンドレスで過去の釣り場でみた妖怪について勝手に回答していく仕様です。

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