城ヶ島は三浦半島の先端にあり、磯場・岸壁・沖堤防と釣り場が豊富。
ファミリーフィッシングから本格的な釣りまで楽しむことができます。
今回は城ヶ島で人気の釣り場と狙える魚などを解説します。
城ヶ島の釣り場特徴
城ヶ島は三浦半島最南端にある
城ヶ島は地形の変化に富んだ釣り場です。
三崎港にむかいあった北側が岸壁や漁港施設・事業用地で、西・南・東が地磯エリアです。
ビギナーやファミリーフィッシングには岸壁エリアが最適で、混みやすいものの魚の付きもよく、何かしらの釣果を上げることができます。
地磯は本格的で、大型の青物やハタなどの根魚、イシダイなどの大型底物が狙え、夜間は回遊してくる大アジも狙えます。
城ヶ島までのアクセス
電車とバスでも通える釣り場
電車でのアクセス
- 京急三崎口からバスで39分
※夏場は三崎港までの道がかなり混み合い、さらに時間がかかります
車でのアクセス(東京方面からの場合)
- 品川駅から約1時間30分
※城ヶ島大橋通行は無料化されました
城ヶ島の施設概要(営業時間・駐車場・トイレ)
島は横長い。道路は北側のみ
営業時間
入島にあたり、時間は制限されていないため、24時間釣りができます。
駐車場
駐車場は城ヶ島大橋のたもとに1カ所、東側の高台に1カ所、北西バスターミナル周辺に複数個所あります。
- 県立城ヶ島公園第1駐車場(東側高台)※駐車場営業時間:8:00~17:00(4/1~9/30 8:00~19:00)
- 県立城ヶ島公園第2駐車場(城ヶ島のたもと)※駐車場営業時間:8:00~17:00(4/1~9/30 8:00~19:00)
- 城ヶ島第1駐車場(北西バスターミナル)
- 城ヶ島 第2駐車場(北西バスターミナル)
- 城ケ島第3駐車場(北西バスターミナル)
- 城ケ島第4駐車場(北西バスターミナル)
- タイムズ京急城ヶ島(北西バスターミナル)
※7のタイムズ京急城ヶ島以外はワンデーパスという仕組みがあり、当日に限りどこか1カ所利用するとその他駐車場も追加料金なく利用可能。
城ヶ島岸壁や灘が崎・南西部の地磯なら3~7、南東部の安房崎へは1の駐車場がおすすめです。
釣り場を大きく移動することもないので釣り人にはあまり関係ないかも
出典:城ヶ島公園
トイレ
公衆トイレが県立城ヶ島公園駐車場に1つずつ、西側バスターミナルと南西部の長津呂入り江に1カ所ずつあります。
城ヶ島の釣り場ポイント解説
それぞれ釣行難易度を★で紹介します。
- ★~★★★:初心者から中級者向け
- ★★★★~★★★★★:中級者から上級者向け(しっかりとした装備や経験が必要)
A:城ヶ島岸壁(ファミリーフィッシングならここ。夜間のメバリングも人気)
城ヶ島岸壁はファミリーフィッシングに最適
★~★★:初心者向け
城ヶ島の釣り場で一番ファミリーフィッシングに適しているのが北西部に200メートルほど続く「城ヶ島岸壁」です。
釣り場全体では、西側(上記左側)に海上釣り堀がありその周辺では釣りは禁止。
西端のスロープを経て、突堤(防波堤)がありますが、その周辺は根の間に砂地がひろがり、カワハギやキスなどを狙えます。
城ヶ島岸壁中央部には広く養殖マダイや養殖ワラサなどの生け簀があります。
頻繁に作業者が行きかうため、迷惑にならないような配慮が必要です。
広く続く岸壁部分は内側にえぐれ、メバルなどの根魚やシーバスは日中足元に潜んでいます。
夜間になると明暗ができ、プランクトンや小魚など餌もよく集まるため、メバルがよく釣れるようになります。
岸壁際には釣り客や港湾事業者由来の多くのゴミが沈んでいるため、根がかりの原因になります。
その代わり隠れ処が多く、タコも生息していて、漁業権の対象エリア外なので狙って釣ることもできます。
30m程度ちょい投げをするとキス・カワハギなどが狙えるほか、船道にあたる沖目へ遠投することで、カレイも釣れます。
上物釣りでは、ふかせでメジナ・クロダイ・シマダイ・マダイなどが混じります。
シマダイやマダイなどは生け簀から脱走したものが釣れる(いわゆる「脱走兵」)とされ、水深の問題から底付近の深いタナがねらい目です。
B:冷蔵工場前(釣座を設けやすい)
★~★★:初心者から中級者向け
冷凍工場前の岸壁は釣り人に「冷蔵庫前」と呼ばれる釣り場です。
週末や祝日など、人気の城ヶ島岸壁で釣り座が設けられない場合も、冷蔵庫前は駐車場から遠く、なんとか竿を出せることが多いのがメリット。
地形や釣れる魚は城ヶ島岸壁とほぼ変わりません。
サビキ、ちょい投げ、投げ釣り、浮きふかせなどなど、あらゆる釣りが成立します。
城ヶ島岸壁側より船の往来が少ないため、投げ釣りでじっくり釣るのにも適しています。
仕事をする人や車の邪魔は慎みましょう。
C:城ヶ島大橋下(白秋碑前・日中は釣れないが・・・)
★~★★:初心者から中級者向け
城ヶ島大橋のたもとに北原白秋の碑文があります。
その前には砂浜がひろがり、キス・マゴチ・カワハギなどを狙うことできます。
岸から70~80mまで浅く、粒根まじりの砂底です。
夜間に潮位が高い時間帯ではメバルも回遊します。
飛ばしウキにジグヘッドやフローティングミノーで狙ってみましょう。
※夏場は海水浴を楽しむひともいるため、釣りは避けましょう。
D:灘が崎(初心者向けのおだやかな磯)
★★~★★★:初心者から中級者向け
バスターミナルから「梶ノ亭(ほっこりするので食事におすすめ)」わきを西に進むと、北西に細長く伸びる磯場があります。
灘ヶ崎というポイントで、南側の磯場より歩きやすく高低差が少なく、波が穏やかなため初心者でも釣りを楽しめます。
海底の地形は屏風が海中まで伸びて並ぶような根で、秋から春までは海藻が繁茂します。
先端部は潮通しがよく、波もかぶりやすいものの、ふかせのメジナやクロダイなどが人気。
中ほどのウキ釣りでは波も穏やかなことが多く、ウミタナゴやメバルがよく釣れます。
全体的にアオリイカの寄りがよく、エギングを楽しむ人も多いのですが、根がかりしやすいので釣り方に工夫が必要です。
南西部側よりは少ないですが、カサゴ・ムラソイ・ハタなどの根魚も生息しています。
E:ホテル下・西崎・シシッパナ・長津呂崎(中級者以上向け。しっかりした装備で)
★★★~★★★★:中級者から上級者向け
以前京急のホテルがあった場所の下には磯場が並んでいます。
バスターミナルから南へ歩き、「磯料理 魚のかねあ」の角を右に曲がり直進すると観光橋があり、さらに歩いていくとホテル下・西崎・長津呂崎(ながとろざき)・シシッパナの磯場にたどり着きます。
南へいくほど磯場の高低差がうまれ、灘ヶ崎と比べると難易度があがります。
磯場の先端部も釣り座が狭く、中級者以上向けです。
初心者は無理して立ち入らないようにしておきましょう。
ふかせのメジナ・クロダイなどが人気で、回遊魚シーズンはかご釣りやショアジギングで青物が狙えます。
ハタなどの根魚も豊富。
パイプと呼ばれる足場のよい磯からみたホテル下方面
尚、観光橋手前の「パイプ」と呼ばれる塩ビパイプが磯場に伸びるエリアまでは磯場も低く、初心者でも問題ありません。
F:長津呂の入り江・四畳半・ヒナダン(城ヶ島の磯場で1番人気)
潮が引いているときの四畳半
★★★~★★★★★:中級者から上級者向け
バスターミナルから城ヶ島灯台を経て、商店街をぬけると、長津呂崎の入り江に至ります。
深い入り江はプールのように穏やかで、海が荒れたときはクロダイやメジナなどを狙いやすくなります。
長津呂崎の入り江 夜釣りでのメバリングも人気
「四畳半」と」ヒナダン」は城ヶ島の磯場のなかでも1番人気で、潮通しがよく、遠投カゴ釣り、ルアーでの青物狙いのスポットです。
ほかにフカセでのメジナやクロダイ狙いでも大型が期待できます。
近年、一体はハタの釣果が増えてきていますが、アカハタ・アオハタ・オオモンハタなどもよく釣れています。
四畳半の沖目にある離れ磯は猪ノ子島と呼ばれ、後述の渡船で渡ることができます。
四畳半と猪ノ子島の間はメジナの好ポイント
G:安房崎(南西部の磯場より人気は落ちるが・・・)
★★★~★★★★★:中級者から上級者向け
安房崎は城ヶ島南東部にあたり、東京湾口側に位置しています。
以前は北東部の黒島岸壁付近経由から歩いていけましたが、現在は城ヶ島公園経由のルートをとる必要があります。
西側の磯場と比較すると浅いのですが、メジナ・クロダイ・イシダイ・メバル・アジなどがよく釣れます。
比較的ルアーマンは南西部を好み、安房崎側は餌釣りの方が多い印象です。
尚、釣座により北風を受けやすいのですが、西側に移動することで風を背にできます。
H:旧赤堤防・居島新堤防(大型のマダイ・シマアジ・青物狙いなら)
★★★~★★★★★:中級者から上級者向け
旧赤堤防(以前赤灯台あったため)と居島新堤防(現在赤灯台がある)は城ヶ島でも渡船(一休丸)でしか渡ることができないポイントです。
足場がよいため釣りやすく、潮通しの良さから魚種も豊富。
ふかせでのメジナやクロダイはもちろんのこと、イシダイ・マダイ・シマダイ、ワラサ・カンパチなどが釣れます。
かご釣りではマダイがよく釣れ、ルアーでは大型の青物も狙えます。
渡船料金が値上げされ、近場の沖堤防への渡船にしては割高感がでてきましたが、平均釣果の高さや大物が狙えるため、コアな釣り人が日々通い続ける釣り場です。
<一休丸渡船料金>
- 旧赤堤防:エサ付き:6,700円(税込)、エサ無し:6,000円(税込)
- 居島新堤防:エサ付き:6,500円(税込)、エサ無し:5,800円(税込)
※テトラに乗っての釣りは不可。その他、渡船事業者の一休丸のルールに従う。夜間の釣りも可能。
I:海上イケス釣堀 J’sフィッシング(番外編・ファミリーフィッシングで大物狙いならここ)
★:初心者向け
J’sフィッシングは城ヶ島岸壁西側角にある海上釣り堀です。
手ぶらで真鯛・シマアジ・カンパチ・ブリなどの大物を狙うことができます。
城ケ島渡船「さんしろ」発着所に隣接するため、三崎港側のうらり前からわたり、すぐに釣りができるのが魅力。
仕掛けや餌などは持参できないため、あくまでもファミリーフィッシングで楽しみたい方のためのスポットです。
※海上釣り堀は潮の流れにより釣り座での釣果がかなり偏ります。時間帯によっては何をやっても釣れず、釣果0もよくあることです。期待値を調整しておきましょう。
公式サイト:https://js-fishing.com/
城ヶ島で釣れる魚
城ヶ島岸壁で釣れたムシガレイ
城ヶ島で狙って釣れる魚を紹介します。エリアにより釣れる魚は異なります。
- シロギス(キス。6~10月頃。城ヶ島岸壁~城ヶ島大橋下付近)
- クロダイ(全域で主要釣り物。ふかせ、落とし込み、ぶっこみ等)
- シーバス(スズキ。それほど多くない)
- ヒラスズキ(磯場。数は少ないが型がよく、専門に狙う人もいる)
- カマス
- アジ(豆~小あじ中心。まずめ時、夜間中心)
- サバ(5月以降大量の小鯖が釣れます)
- ソーダガツオ
- イナダ
- カンパチ
- シイラ
- イワシ
- メバル
- ウミタナゴ
- カレイ(ムシガレイ、マコガレイ)
- イシダイ(磯場と沖堤防)
- メジナ(全域で主要釣り物)
- カサゴ(ムラソイより沖目の水深がある場所で釣れる)
- ハタ(アカハタ・アオハタ・オオモンハタ・キジハタ)
- ムラソイ(磯場の岸周りではカサゴより多い)
- ゴンズイ(かなり多い)
- ハオコゼ(かなり多い)
- ウツボ(多いが釣り場により減ってきている)
- マダコ(北部のみ釣り可能)
- アオリイカ
城ヶ島周辺でのルールとマナー(釣り禁止・立ち入り禁止・注意事項)
関係者以外立ち入り禁止エリアあり
城ヶ島北東部の黒崎岸壁から黒崎堤防は人気釣り場でしたが、2019年の台風被害以降、立ち入り禁止が明示されました。
周辺の事業用地付近の道路ふくめて立ち入らないようにしましょう。
タコ釣りは北部のみ可能
城ケ島はマダコが多く生息しています。
一方、タコ釣りができるのは、城ヶ島岸壁から城ヶ島大橋付近までと覚えておきましょう。
網目部、地磯でのタコ釣りは禁止
城ヶ島周辺の釣具・釣り餌店・コンビニ
一休釣具店
<営業情報>
- 〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島658−29
- 08026803035
- https://ikkyumaru.com/
釣具や釣り餌に加え、遊漁船業・沖堤防や地磯への渡船業を営むお店。
ファミリーマート 三崎原町店
<営業情報>
- 〒238-0223 神奈川県三浦市原町2−22
- 0468-82-0829
釣り餌も購入できるコンビニ。車で城ヶ島に向かう途中にあり、夜釣りの際になにかと便利。
まとめ
今回は人気の釣り場「城ヶ島」の主要ポイントや釣れる魚などを紹介しました。
エリアによって難易度が大きく変わるので、自分のスキルに応じた釣り場を選んで釣行しましょう。
地磯エリアは危険度が高いため、安易な釣行は危険です。
ライフベストなど、十分備えて楽しみましょう。
城ヶ島の釣りに便利なアイテム
ライフジャケット
城ヶ島岸壁はファミリーフィッシングに適しているのですが、柵がないため、子供連れで釣りをする場合、落水リスクが高いのでライフジャケットなどを着せてあげると安心です。
地磯エリアはエアー式でないフローティングベストが安心。
磯靴
本格的な磯釣りではスパイクシューズがおすすめです。
水汲みバケツ
餌釣りの場合、水汲みバケツは魚をいれたり、手をあらったりとほぼ必須。クリアタイプを買うと子供もより楽しめます。
フィッシュグリップ&プライヤー
刺毒魚のゴンズイ・ハオコゼ・アイゴが多く、グリップやプライヤー類があると便利。