夏になると活気がある海水浴場ですが、実はシロギスが釣れる穴場でもあります。
今回は海水浴場が開かれるサーフでキスを狙うときの注意点やコツを紹介します。
※海水浴場で無配慮に釣りをすることは重大な事故の原因になります。記事内の注意点をしっかり押さえて楽しみましょう。
海水浴場でキスが釣れる理由
海水浴場でキスはなぜ釣れるのでしょうか。
一番有力なのは時期(シーズン)の問題です。
海水浴場が設置される7月から9月はキスの産卵期にあたり、浅場に多くのシロギスがのっこんできます。
その他、海水浴場では人の動きにより砂がまき上げられ、甲殻類や多毛類など、キスが好む餌が豊富にあることも要因と考えられます。
遠浅の海水浴場では10月以降、水温の低下に伴ってキスが抜けていくため、釣果は伸びません。
海水浴場でのキス釣りタックルと釣り方
本格的な投げ竿は不要。人気がなければ岸近くまでキスが差していることも
タックル・仕掛け
海水浴場でシロギスを狙うときは本格的な投げ竿タックルは不要です。
バスロッド、エギングロッド、ライトなシーバスロッドがぴったりです。
リールは2500~3000番程度のスピニングリールをあわせ、0.8~1号のPEラインがおすすめです。
キャストによる高切れやロッド破損(穂先がらみ)をさけるためには先糸としてフロロカーボン4号をつけましょう。
仕掛けはジェット天秤のように天秤仕掛けのほか、サルカンをへて3~5号程度の中通しオモリをつかってもよいです。
針(ハリス)は、投げ釣りのキス仕掛けより、船(ボート)用のキス仕掛けがおすすめです。
安価で全長も短いので、トラブルも少なくなります。
長めのしかけよりアタリも出やすくなります。
<タックル例>
▼シマノのシエナコンボは海水浴場でのちょっとした釣りにも向いています。
▼キス仕掛けは船用のショートタイプ(1m以内)がおすすめ
▼釣果は餌に劣りますが、ガルプやパワーイソメもお手軽
釣り方
時間帯によりますが、朝夕のまずめ時は立ちこまず手前から狙いましょう。
次にだんだんと沖目にむけて扇状に狙ってみましょう。
キスは音や振動に敏感なため、人が多いと近くに寄りません。
一方、盛夏の人気が少ない時間帯(朝まずめ・夕まずめ)は波打ち際付近までキスが差していることもあります。
キスの群れは一カ所に停滞していることがほぼなく、餌をさがして広い砂地をあちこち移動しています。
一度アタリが出るとまわりにもキスがいるのですが、移動スピードが速いため、同じ場所に投げても釣れないことも。
広大なサーフでは、点状にねちっこく誘うよりは、早いピッチでサビキながらも食わせの間を作るほうが釣果につながります。
▼ルアーロッドをつかった詳しい釣り方
海水浴場でのキス釣りの注意点
海水浴場が開かれている場合、自治体のルールが明文化されている
エリアやルールを守る
自治体ごとに海水浴場における釣りのルールが制定されています。
釣りが可能な時間帯や場所をしっかりおさえて釣行しましょう。
海岸では「釣り人優先ではない」ことを理解する
海水浴場では海水浴やマリンスポーツをしにきた観光客が優先されてルールが設けられています。
たとえば、仕掛けを投げているところに、SUPを楽しむ人や泳いでいる人が流されてきたとします。
このとき、「あー危ないからしばらく投げるのをやめよう」とするのが正解です。
「邪魔しやがって!」と思ってしまう人は、ストレスも高まり気持ちよく釣りができません。
誰もいない地磯にでもいきましょう。
夏場は朝まずめ、夕まずめのみ釣りが安心
真夏は海水浴に訪れる観光客が朝から夕方まで増えます。
ルール上釣りができても、日中の時間帯はトラブルの原因になりやすく避けたほうが無難です。
※平日、人が少ないなどなど、状況によります。
釣りは凶器を投げているものと理解する
どんな軽いオモリや細い針でも、釣り人があつかっているものは投げる凶器です。
投げる先や後ろはもちろん、周囲の確認は毎投行いましょう。
浜辺を往来する人がそこそこいて、海側に人がいない場合、サンダルなどで立ちこんでしまうのも一つです。
本格的な投げ釣りは必要ない
長竿に重いオモリをつかった本格的な投げ釣りは海水浴場の釣りには必要ありません。
飛距離が出すぎても、危ないですし、長い竿は周囲に影響しやすく事故の原因になるかもしれません。
キスはそんなに投げなくても釣れるので、強い力を使わなくても釣りができるタックルで臨むとよいでしょう。
ゴミは持ち帰る
釣りはゴミが必ず出る遊びです
仕掛けや餌のパッケージをはじめ、自分が出したごみは必ず持ち帰りましょう。
心に余裕があったら、釣行前後にゴミ拾いをすると、釣り人をみる一般市民の眼も変わることでしょう。
高切れを避ける
ちょい投げとはいえ、配慮が足らなければ高切れは起きてしまいます。
道糸の高切れが起きると、オモリや仕掛けが海中に落ちてしまい、回収が困難になります。
弱すぎたり傷んだ道糸をさけ、リーダーはつけましょう。キャストはガイドがらみに注意し、力みすぎないのもポイントです。
フグが多いので仕掛けの予備をしっかり
水深の浅い海水浴場にクサフグはつきもの
どの海水浴場でも浅場に多いクサフグがいます。
細ハリスのキス仕掛けはすぐにチモトから切られてしまうので替え針やハリスを用意しておきましょう。
クサフグはたまっているため、フグがヒットしたら最低50m程度は離れることをおすすめします。
まとめ
今回は夏場を中心にシロギスがよく釣れる海水浴場でのキス釣りについて解説しました。
あたりまえですが、海岸には観光客も多く、無配慮で釣りをすると深刻なトラブルになるエリアです。
場所、時間、釣り方などに十分注意して楽しみましょう。
海水浴場でのキス釣り動画
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