どうも平田です。先日、コムコムとともに平塚庄治郎丸さんでLTアマダイをやってきたのですが、まー春一番の翌日ともあって底荒れしているようで、肝心のアマダイは巣穴で引きこもってなかなか渋い1日でした。
と、いいつつも、8種類の釣果があったので今回はコムコム宅でそれらの魚を料理した模様をお送りします。
<釣った魚>
- マトウダイ
アナゴ(マアナゴではなさそう。ぬめりMAX)スソウミヘビ- オキトラギス
- ムシガレイ
- アヤメカサゴ
- イサキの子供
- アマダイ
- カナガシラ
今回、平田は補助役&撮影担当でメイン調理はコムコムです。
マトウダイの料理
マトウダイ料理というのを帰りの湘南新宿ラインで調べたところ、ムニエルがそれはそれはうまくてフランス料理でも舌平目にならぶムニエルとの相性というをみまして、まずメインはムニエルにし、残ったアラはその他のアラと合わせてアラ汁とすることに決めました。
マトウダイは鱗はなさそうなのですが、ドラゴンクエストでいう、刃の鎧を身にまとっているため取り扱いに注意です。ヒレではなく、体の側面にマッドマックス怒りのデスロード系の棘があり、油断しているとやられます。コムコムがなんどか
痛!
とかいってましたよ。
マトウダイは口が伸びるんですよね。海底で餌となる小魚に近づき、ダイソン。吸引的な食餌なのでしょう。今回私が釣ったときの餌はオキアミだったのですが、よく考えると、オキアミにトラギスか桜鯛かアヤメカサゴが食いつき、それにマトウダイ師がダイソンしてきたのでは、そんなこんなことを考えながらも調理は進んでいきます。
そんなこんなでサクに。この日蝕のような斑点が『的』にみえるからマトウダイっていうんですね。よくみると皮の輝きもしぶいなと。
マトウダイの肝も重宝するらしく、今回は刺身を食べるための肝醤油として利用します。肝を利用するときは近くにある胆のうや胃腸を傷つけないように取り除くのがポイントです。とった肝は日本酒につけておくと臭みがぬけますよ。食べる前にさっと湯通しするのもよいでしょう。
で、コムコムから中骨をスプーンですいてなめろうをつくるという仕事を受託しました。アジなどのなめろうをつくるときもこの技はつかえますよ。
で、フライパンにバターを入れ、弱火にしたうえで、にんにくをじっくりいため、そこに小麦粉をまぶしたマトウダイ(皮は剥ぐ)をいれ、じっくり火を通します。味付けは塩胡椒だけでもよいですが、クレイジーソルトやマジックソルトを使うとさらに風味深くなります。そうそうクレイジーソルトには仲間としてクレイジーガーリックやクレイジーバジルというものがあり、こだわると家が調味料だらけになるので注意です。
マトウダイの両面にしっかり火が通るようにし、身が崩れないように注意します。またホワイトマッシュルームをソテーするときに入れると全体のコクを吸い込んで大変美味です。仕上げに、白ワインを少量入れ(今回は料理酒で対応)レモン汁を少量絞ります。まずさらにマトウダイとマッシュルームを盛り付け、フライパンにのこったソースをかければできあがりです。生のタイムやフェンネルなどがあればさらに香りも引き立つことでしょう。
今回一番旨かった料理はこのマトウダイのムニエルでした。全く癖がないものの旨味のある白身にバターとガーリックとハーブの風味が加わり絶品でしたよ。
アマダイの料理
まず、鱗をとります。アマダイのうろこは柔らかいため表面をしっかり炙る料理や松笠揚げにする際はこの鱗はそのままでよいようです。
アラ汁用に頭を割ります。魚の頭を割ってアラ汁に入れることでコクが倍増します。真鯛と違ってアマダイは頭が柔らかめなため割りやすいですが、手を切らないように十分注意しましょう。
子アマダイとカナガシラの煮つけ
アマダイ釣りの場合深さ100メートル級から魚を釣るため、子供もリリース不可の場合がほとんどだと思います。ですので釣り上げた魚はおいしくいただきましょう。
煮つけのコツは、以下の通り
- 魚のうろこ、内臓、えら、血合いを落とす
- キッチンペーパーをかぶせて90℃の熱湯でゆすぐ(これ重要。ぬめりと血合いを落とします。温度をさげないと皮がはがれて仕上がりの見た目が悪くなりますよ)
- 鍋に魚を入れ、ショウガ、唐辛子(今回は島唐辛子)、梅干し、長ネギの緑の部分、と調味料(砂糖・みりん・日本酒・しょうゆ)を入れます。水は一切入れなくて大丈夫です。
- 冷えた状態から煮つける(おそらく20分以内で完成するはずです)
※身を裏返しするとくずれるので、キッチンペーパー等で落としぶたをするとよいですよ。
できあがり。上品な出来です。むかし細木数子さんが煮物(肉じゃが)は日本酒をいっぱい入れれば旨くなるといっていたきがしますが、今思うと確かに正しい気がします。
アラ汁(潮汁)
アラ汁は味噌味にするのがイージーですが、今回は塩のみで作ってみました。
- 魚のあらを集めて熱湯をかけ捨てる(これは沸騰したてでも可能)
- 日本酒・みりん・塩と昆布を入れて水から火を通す
- 最初強火にし、蓋をせずアルコールと一緒に臭みをとばす
- 次に弱火にし蓋をして、時折アクをとりながら炊く
このように上品な潮汁ができあがりましたよ。写真はアマダイとオキトラギスの頭です。
アヤメカサゴの刺身
青じそを敷くとなんとなくうまく仕上がりますwこちらはアヤメカサゴの刺身。子イサキの刺身とくらべて柔らかいものの旨味はこちらが一段上でした。
子イサキ(左)とアマダイ(右)とアマダイのべっこう漬け(アマダイの島醤油漬け)です。どれも絶品。島醤油は伊豆諸島釣り遠征でもいったときに買っておきましょう。べっこう漬けをつくるときは、ジップロックに島醤油と島唐辛子をきざんだものをいれ冷蔵庫で30分ほど寝かせると出来上がります。1日、2日程度であれば保存もききます。
魚の唐揚げ
トラギスのみ天ぷらにと思っていましたが、全体的に素揚げです。ムシガレイは水分が多いようなので、塩をふってから20分ほど寝かせてから調理しました。
アナゴ類とおもっててっきり持ち帰った個体は、実はスソウミヘビという種類だったようです。帰ったときまで生きていて、とにかくぬめりMAXで塩や酢でもさほど落ちず、目打ちがなかったもので、ぶつ切りに。ぶつ切りにしてもくねくねしていました。2度揚げすれば骨まで食べられたかもですね。このなかでは、トラギスが一番うまかったかと。
トラギスは人間が食べてもうまいので、もしかして泳がせ用の餌としては隠れた特餌なのかもしれません。今度マトウダイやヒラメ狙いでつかってみようかなと。
2017-02-23追記:ORETSURI 読者の方から、以下のコメントをいただきました。やはりトラギス泳がせでいけるようですね!
アマダイ釣りで定番の外道、トラギスとヒメ(トンボ)は水圧に強く、ヒラメの餌に使えますよ(*^^*)
以前、アマダイ釣りでトラギスがかかり、泳がせたらでかいワニゴチが釣れました(*^^*)
他でヒラメも釣れてましたよ(*^^*)
最後に
釣った魚を持ち帰って友人と料理する。これはこれでたのしいなと。次回またどこかでチャレンジしてみたいなと思います。
ではでは
平田