ご無沙汰してます、上月です。
気づけば、去年の11月以降軽く半年間もORETSURIへの寄稿が出来ていませんでした。
もうシンプルに「仕事がマジで忙しかったんよ」ってやつです。
いえね、釣りにはしっかり行ってるんですよ。
でも、釣行記を書くモチベーションまでを持ち合わせられないという、まあそんな状況だったわけです。
この時代、忙しいのはいい事なんですけどね。
利益も何かの成長も見込めないのに忙しいのは「アレ」なんですが、ちゃんと事業として利益を出せてるなら、そんなにいいことはないと。
幸いにも、僕は後者の忙しさだったので、まあ恵まれてるんだと思ってあくせく働いていました。
さて、そんなわけでほぼ半年ぶりの寄稿となるので、いつも以上にゆるめな感じでいこうかなーと思います。
今回は外房大原・あままさ丸でのヒラメ釣行記です。
※文章中「貴殿」という言葉が容赦なくでてきますが、ORETSURI界隈では本命ではない魚を「貴殿(きでん)」と呼びつつ「下」に置かないようにする風習があります。「良貴殿(りょうきでん)」とは貴殿のなかでも食味などに優れた貴殿のことです。みんなもつかってみてね。ハッシュタグは「#貴殿でしたか」
今シーズンの「大原ヒラメ」はどうなの?
まずは、大原界隈における今シーズンのヒラメ模様の共有から入りましょう。
あくまで、個人的に釣行した結果や、釣果ブログを見ている限りですが、率直に「イマイチ」です。
シーズンイン以降、絶不調という日は少ないものの、なんだかパッとしないんですよね。
1枚もヒラメを上げられずに帰る人が多少なりとも発生する釣りだと思うんですが、今シーズンはその頻度が高いような。
何を隠そう、僕も1度やらかしました。
多くは語りませんが、船長が「今日は本当に申し訳ございませんでした」とアナウンスする日でした。 pic.twitter.com/Q8VqJ57HZF
— Kozuki (@sakana10bike) December 26, 2021
この日は稀にみるレベルでヒラメの機嫌が悪かったようで、満船にも関わらずヒラメは船中3枚という。
で、年が明けて以降も、この日ほどひどいことは少ないものの、やっぱりこう、ぱっとしないんですよね。
「0~2枚/人」みたいな日が続いているわけです。
僕も年明け後何度か挑戦したんですが、出家することはないもののサイズが出せず、1キロ前後だけを持ち帰るという。
そんなこともあり、「正直、これはちょっとつらたんだなぁ」と思い、3月はヒラメを休憩していました。
とはいえ、知ってる人は知っていることですが、4月はやっぱりあれを期待してしまうわけですよ。
4月の「大原沖の深場ドリーム」。
60m前後の深場がメインとなり、座布団平目を狙うってやつですね。
僕も、去年の4月に8キロアップという、今後一生釣れないだろうなというサイズを釣り上げました。
で、去年は連日4-5キロアップが最低1枚は釣れていたんですが、今年は深場も4月上旬時点ではあまり好調ではないようで。
とはいえ、大原全体では7キロアップもたまーに釣れていたりと、チャンスがないわけではないと。
でもって、釣りはいかなきゃ釣れないわけですね。宝くじと同じ理論です。
というわけで、4月の某日に張り切って行ってきました!
いざ、大原
4月の大原午前便は朝4時集合。
前日はオフィスで仕事をしており、そこそこ遅い時間まで就業していた為、自宅に帰らずそのまま大原港に向かいました。
えぇ、しっかり車に釣り道具一式を積んで出社してたんですね。準備がいいぞ、上月!
とはいえ、かなり早めに着いてしまうので、アタック5(大原港にほど近い、24時間営業の釣り具も販売しているドラッグストア)やコンビニに寄りつつ、2時半ごろに到着。
そこから仮眠を取ろうとするも、どうにもうまく寝つけず、そのまま集合時間となりました。
なお、この日は同僚のウキウキボンバー氏(@ukuk_bomber)(以下、ウキボン)との釣行です。
受付を済ませて船に乗りこみ、タックルをセット。
- 竿:極鋭 コンセプトゲームL MH-235AGS
- リール:オシアコンクエスト201PG
- 道糸:PE1.5号
- リーダー:フロロ5号
深場で潮が速いと2m以上ある竿の方が仕掛けコントロールがしやすい為、235の極鋭をチョイスしました。
リールは、オシアコンクエストであればHGの方が向いていると思うんですが、ちょうどメーカーメンテナンスに出しているところなのでPGで。
まあ、泳がせの巻き上げはゆっくり目が鉄則なので、そういう意味ではPGの方が楽かもしれません。
子供にはPGがおすすめです。
仕掛けは錘をつけて準備。針が風になびくと危ないですからね
いつもは捨て糸30cmで始めることが多いんですが、この日はなんとなく50cmに。
エダスは80cmなので、大原のライトヒラメではスタンダードな構成です。
ウキボンも準備完了。
さくさくと準備を終え、4時20分過ぎに出船!
なお、席は左後ろからウキボンと二人並びです。左は僕らを入れてお客さん3人で、ミヨシで中乗り兼船長のシアキ氏がちょいちょい竿を出していたので片舷4人編成ですね。
幸先よくスタートを切るも
「30分ちょい走りますねー」というアナウンスで出船です。
この日は波予報1.0m前後・風予報5m以下とともに控えめで、外房にしてはかなりの凪。
だからなのかそうじゃないのか知りませんが、船は若干飛ばし目でポイントを目指します。
毎度のことながら、外房の朝焼けはテンションがあがります
5時過ぎ、ポイントに到着。
よき空よのーと思いつつ、タックルを準備。
船長「左右とも60号で準備してくださーい」というアナウンスがあり、「およ、今日は横流しじゃないのかな・・・?」と思いつつ、錘をチェンジ。
(結局、この日は船首を風にあてて、終日エンジンで流してました。)
深場だと、ちょいちょい80号指示が出ることもあるんですが、やっぱりライトタックルで手持ちにするなら、60号までがいいっすね。
イワシが足元に配られ、5時15分「はい、じゃあ準備できた方から始めてください。水深62m」のアナウンスから釣り開始!!
親ばりをイワシの上顎に、孫ばりを背中につけて、さくっと投入。
・・・投入合図直後だからか、結構斜めに糸がはいるので、サミング+道系をたまに止めて、真っ直ぐに修正しつつ落とします。
道系で水深を測りつつ、55m超えたあたりでより意識して沈下スピードを抑えて、「すっ・・・」という感触で着底。
「あ、これは完璧な投入だわ。今日は釣れたな」
と、よくわからないことを考えながら、底上30-50cm程度を狙ってみることに。
30秒-1分間隔で、そーっと底を取り直しながら待つこと5分。
グワングワンと、竿先が思いっきり暴れ出して何かのアタリが・・・!
おしおしおし!と思いつつ、念のため数秒様子を見るも、完全に針がかりしていそうなので大きく聞き合わると・・・
のった!!
巻きはじめると、ちょこちょこドラグを滑らせながらも、あまり暴れることなく上がってくる何か。
「おやおや・・・これは、ちょっとヒラメと違うんちゃう・・・?」と思いつつも、そこそこの重量感を味わいながら水面まで持ってきたところ・・・
あ、貴殿でしたか。(マトウダイ君)
いやはや、これは「良貴殿」じゃないっすか。
しかも、いいサイズやん。
実は、前日までの釣果ブログから、最近マトウダイがやたら釣れているのは知ってたので、内心「だろうなー」と思ってたんですけどね。
一気にイワシを吸い込んだのか、口内の奥まで孫針が食い込んでいたので、エダスを交換することに。
そうこうしてる間に、前側の人もしっかりマトウダイを上げていました。
やっぱり、そういうポイントなんだろうなー。
さて、仕掛けを付け直し、再投入。
「最初の1時間で1枚あげとかないと、精神的につらいんよなー」と思いつつ、丁寧な底取りを繰り返して、あたりが来るのをひたすら待つ・・・
波も穏やかで、仕掛けがかなり安定している感があるので、2-3分に1回は誘いを入れ、待つことを10分程度。
・・・グイグイ・・・
お?
・・・グイグイ・・・グイグイ・・・
お、お、さっきとは違うアタリだぞ、これはもしかするともしかするぞ。
やる気なしの個体なら食いつかんし、ここはほんの少しだけ糸を巻いて様子をみてみようか、と15センチほど糸を巻くと・・・
ぐわーんと入り込む竿先。
「あ、これ完全に掛かってるわ」と、スプールを押さえ大きく聞き合わせると、ゴンゴン!と竿を叩いてくる。
おしおしおし。
そのまま、ちょこちょこ暴れる引きで、とりあえずマトウダイではないことを確信。
「マトウダイとは違うのだよ、マトウダイとは!」と心の中で叫びながらも、ほとんどドラグを滑らせない。
んーーーと思いつつあがってきたのは・・・
ヒ☆ラ☆メ!!
きたあーーー!!
嬉しいので、アップでもう一度。
ヒラメのテカリって、妙に写真映えするよね
孫針を少し飲まれてますね。
親針はかかっておらず、個人的には少し不甲斐ない釣れ方ですが、なにはともあれヒラメは釣れたわけで、一安心。
ヒラメで仕掛けを飲まれている場合、往々にしてハリスに傷が入っているのと、そもそも口内から針を取り出すのは怪我の元になるので、大人しく仕掛けを切りました。
なお、船長から「上月さん、もしかしてマトウダイだと思ってなかったですか!?」とつっこみを受けましたが、やっぱり引きが違うのでさすがに分かりますね。
いや、ほんとに。
・・・と、ヒラメを桶へしまってる間に流し替え。
機動戦士ORETSURI 逆襲のマトウダイ
その後も、同じような水深・ポイントで釣りを続けるも・・・
すれがかり気味貴殿(マトウダイ)。
またしても暴力的なアタリと、引きのない巻き上げで一瞬で判別できました。
ただ、重量の割に巻いてるとドラグが滑るんですよね。
巨大な口が上を向いて開きっぱなしであがってくるので、そこで水圧がかかってるのかなーと。
まあ、それはそれで楽しいのでよしとします。
なにより、マトウダイはふつーにうまいですからね。
ウキボンも、僕と雑談しつつ集中していますが、まだアタリが来ない様子。
と、竿先にモゾモゾとした間隔が・・・・
なんぞ、と思いながら様子を見つつも、モゾモゾがずっと続くので、ゆっくり合わせをいれてみると・・・お、なんか乗ったな。
・・・
おすおす、顔馴染みになってきたね。(マトウダイさん)
少しポイントが変わって、マトウダイのアタリの出方が変わってきたようで。
上顎に親針がフッキング。
でもって、画像じゃ分からないんですが孫ばりは飲まれつつも、フッキングせず。
すこーし、活性が下がってきたのかもしれないですね。
え、なんで1匹でそんなこと言えるのかって?
5分後にほぼ同じ状態で釣れたからですよ。
今度は親針・孫針共に下顎フッキング。
溜まりかねて、船長に「もう少し上の棚を狙った方がいいとか、そういうのありますかね?」と聞いてみる。
すると、「例えば数mあげたらくるかっていうと、来ないですね。上月さん、もう1枚ヒラメ釣ってるじゃないですか。そういうことですよ」とな。
「あーそういうことっすね。」(棚は同じということ)
ちなみ、ポンポンと釣り上げてますが、道系が船首方向に傾きがちだったので、船がちょっとづつ後退=ミヨシの僕が最初にポイントへ入っていってたんじゃないかなーと。
とまぁ、周りに陸も見えず、どんな風に船が動いてるのか、はっきりは分からないんですけどね。
さて、このあたりで時刻は7時、全体的にアタリがなくなって来たからか、船は大きく移動することとなりました。
沈黙の上月
次は水深45m前後の少し浅いポイント。
・・・が、全然あたらない。
なんとなく、しばらくダメそうだなー感が漂っていたので、そんな時はコーヒーブレイクに突入ですよ。
カフェラテ、うめぇー。
あままさ丸は、船室にポット・コップ・インスタントコーヒーが置いてあるので、各自飲めます。
で、結局この流しは誰も釣れずに、また流し替え。
・・・
・・・
・・・
うーん、アタリがない・・・
9時過ぎに、ミヨシから順番に3人ずつアタリがあり、僕だけアタリがないという悶絶タイムが訪れたり。
ウキボンはマハタを釣っておりました。うらやまー。
このポイントに移動してから、道糸が船尾寄りに流れるようになったので、もしかしたら船首側から新しいポイントに入ってたのかもしれないですね。
んーーーー
ん・・・・・・
釣れない☆
正直、僕は1枚釣れてるので、次はウキボンにヒラメが来てほしいところなんですが、そっちもなかなかアタリが無いときたもんだ。
ウキウキボンバー感のないウキボンの顔。がんばれウキボン
10時過ぎ、さらにポイントを移動し、追加のイワシが配られます。
と、イワシを配っていたシアキさんから「どうしたんですかー、1枚釣って安心しちゃってるんですかー?」と煽られたり。
ちなみに、この時点で船中5枚程度は釣れていたようですが、8人竿出してて10時過ぎで5枚は結構キツメイシですね。
と、その後間もなくウキボンが「きたー!」というので、おしおしと眺めていると・・・
「根がかりだな、こりゃ」の図
残念無念な根がかり。
根の起伏が激しいポイントだったので、アタリと勘違いしてしまうのもよくわかります。
・・・
・・・残り1時間を切り、ちょっと焦りの色が見え始め・・・
起伏の激しいポイントが続くので、頻繁に棚取りを繰り返していると、「クイーーーーン」と竿先をおさえつけるアタリが・・・!(某イギリスのバンドではない)
だが、後が続かない。
船長にも「今、あたってましたねー」と言われ、イワシをあげてみると
見えづらいんですが、背ビレ後部に何かの噛み跡がありますね。
イカのような、イカじゃないような、イカのような・・・
イカってことにしておきましょう。
その後、最後の移動に思いをかけるものの・・・
何も起こらず、納竿!!
お疲れ様でしたー!!
まとめ
マダイ船の赤い釣果も合わせて
写真は午後の一つテンヤ船釣果とまとまってるんですが、赤くないやつが午前ヒラメの釣果です。
ちなみに、ヒラメは縁が少し白くなっているんですが、これは放流したヒラメにつく模様とのことで。
おちびちゃん時代に放流されたものなので、身自体は天然とまったく変わらないそうです。
これは、マトウダイ3枚分の暴力的な肝。
1匹はハズレで、なんか青白い痩せ気味の肝でした。
痛風まった無しな量なので、4人家族だと持て余すかもしれないですね。
ちなみに、マトウダイは今シーズンに特別湧いているというわけではなく、元々マトウダイが多いポイントにヒラメが混じっているので、結果として大漁になっているそうです。
さて、船全体の釣果ですが、8人中ヒラメ7枚(0-2枚/人)で、4キロオーバーを筆頭に、僕の1.6キロが最小サイズ。かなしみ。
その他、貴殿としてマトウダイ多数にキロオーバーのマハタがポツポツといったところでしたね。
ウキボンは、ヒラメはヒラメでもガンゾウビラメのみに終わってしまったんですが、貴殿としてマトウダイ・マハタを1枚づつあげて満足気な顔をしていました。
同行者が満足してくれていると、こっちもちょっといい気分になりますよねー。
さて、今回はノウハウ的に振り返るようなことは正直なかったかなーと思うんですが、釣りそのものは噂通り貴殿に恵まれた釣行となりました。
この日以降も、爆釣とはいかないものの、ヒラメも平均数も若干上向き、7キロアップも上がってきているようです。
関東圏の皆さんは是非是非挑戦してみてください!
ヒラメもそうなんですが、良貴殿も含めて五目と捉えれば、結果としてより楽しい釣りなるんじゃないですかね。
ではでは。