横須賀大津沖で釣りあげた「トロサバ」で最強のしめ鯖を作る!

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トロサバ
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ORETSURIをご覧のみなさん、こんにちは。しがないサラリーマン・アングラーの釣人割烹です。

目下の最大関心事は、手漕ぎボートによる横須賀・大津沖の攻略です。7月に2度、ORETSURI平田さん(@tsuyoshi_hirata)と事前調査を実施し、8 月下旬の土曜日に単独攻略を試みました。

釣行の本命はマアジ。ところが、豆アジやマイクロアジの波状攻撃に遭って不発でした。もう一つの本命、置き竿のフカセ仕掛けで狙うマダイも空振り。この仕掛けに大きなマサバが食い、サバ2本と豆アジ10匹に終わりました。

これ、釣り人の相場感では「貧果」です。仲間たちは「そういう日もあるよ」「リベンジするしかないね」と慰めてくれました。が、余計なお世話。気遣いノー・サンキュー。

サバと言えばアジ釣りのゲストでは代表選手ですが、大型はなにしろ旨い魚です。しかも今回釣ったものは、とんでもない逸品だったのです。

わたくし、釣人だけでなく「割烹」の看板も掲げています。久しぶりにマサバを仕入れたので大好物のしめ鯖を作りました。自分なりに試行錯誤を重ねてきたので、ちょっとこだわりがあります。よろしければ参考にしてください。

目次

夏場のマサバとはいえ、腹身は驚きの「霜降り」

さて、今回のサバ、どこがどう「とんでもない逸品」なのか。具体的に見ていきましょう。


大津で釣れた2本のマサバ。新鮮そのもの

2匹とも45cm前後。体表面は光輝き、一点の曇りもありません。これは新鮮さの証しですが、釣った直後に脳締めと血抜き、神経締めをした上で潮氷にぶち込んだので、新鮮なのは当たり前。

注目すべきは体格です。丸々とはち切れんばかりに太っています。やせている個体は頭が上に反り気味ですが、これは見事な美しい紡錐形をしています。腹もパンパンに張っている。

素人割烹のはしくれですが、一級品と分かります。板前や鮮魚店主、漁師などプロの水産関係者も高く評価するでしょう。

いよいよ腹を開きます。喉もとから尻まで出刃包丁のきっ先で切り下げると、プリプリッと弾けるような感触で身が裂け、脂肪を抱えた内臓が現れました。


サバの腹を開くと内臓が脂肪に包まれていた

すんごい脂です。数えきれないほどサバを下ろしましたが、これほどのものは滅多にありません。

どんな魚も腹身に最も脂がのっており、マグロではそれを「トロ」と呼ぶわけです。このサバ、驚いたことに腹身にサシ(脂)が入り、霜降り状態。これは超一級のトロ鯖だ……思わず鳥肌がたち、ため息が出ました。

腹身を拡大すると…。霜降りは獣肉の専売特許ではない

タモ取りで身を傷めず

手順通り三枚下ろしにします。まずは片身を下ろし、美しさに再びため息が出ました。

サバは身がとても壊れやすい魚です。

取り込みのとき、乗合船の船べりや堤防の壁にぶつけたり、足もとでバタバタはねさせたり、手で強く握ったりすると身が傷む。さばくと身割れし、ささくれ立ってしまいます。

しかし、今回は手漕ぎボートで手早くタモ取りし、水揚げの直後に脳天をキリで突いて動きを止めました。身割れはほとんどありません。血もよく抜けて明るいピンク色です。ちなみに血抜きをしないサバの身は赤黒い色合いをしています。

腹骨をすき取ったあと、みたび、ため息。サシの入った腹身が脂で照り映えています。色合いと言い、輝きといいマグロのトロと見まがうばかり。


マグロのトロを思わせる輝きと色合い

ご承知の通り、サバの身はヤワで水っぽく、下ろしたり、刺身にしたりするときに包丁さばきが悪いと身がグズグズになるんです。そして「足がはやい」(劣化しやすい)。

しめ鯖は、身に含まれる水を抜いて旨みを濃縮し、保存性を高める先人の知恵です。

マサバ2本を下ろして4枚の「さく」が取れました。これを〆鯖にしていきましょう。

しめさばの決め手は驚きの「3段締め」

しめ鯖は一般的にまず塩で締め、次に酢につけるという順序で作ります。しかし、筆者のやり方は違います。

最初に塩ではなく、「砂糖」で締めるんです。

「まじか?」と知らない人は目をむくでしょう。

筆者も最初は驚きました。2018年1月のNHK「あさイチ」で、野崎洋光さんという和食料理のプロが紹介していた方法です。砂糖で締めたあと、塩→酢と通常の手順を踏む。

筆者は当初、塩と酢で締めていましたが、水抜きが足りずベシャベシャしたり、しょっぱかったり、酢の効きすぎで味がトゲトゲしたり……。長く試行錯誤しましたが思うような味にならず、一時は〆鯖から遠ざかっていました。

あさイチを見たあと、しばらくしてサバを仕入れ、半信半疑で最初に砂糖締めをやってみると……。

!!!

なにこれ? めちゃめちゃ旨いぞ!

砂糖の甘味はまったく身に移っていません。野崎さんの解説によると、塩と違って砂糖は、ほどよく締まり、柔らかさと旨みが残る。次ぎの塩締めで身にほのかな塩味が移り……うんぬん。かくして、砂糖→塩→酢の3段締め方式でやるようになりました。

最初の砂糖締めは、上白糖を大量に使います。砂糖を敷いた金属製のバットに「さく」を並べ、上から切身がほとんど隠れるくらい砂糖をかけましょう。思いっきりやるのが肝心です。

砂糖(上白糖)に埋もれた切り身

これで1時間から1時間半、冷蔵庫で寝かせましょう。

取り出すと、大量に水が出ています。砂糖の水抜き力、なかなかなものです。

砂糖でこれだけ水が出るのだ(右は拡大図)

酢がサバの腐敗を遅らせる

このあとは通常のしめサバづくりの手順を踏みます。

砂糖をさっと水洗いしたあと、冷蔵庫で塩締め1時間、酢締め1時間。酢の種類はお好みで。筆者は米酢を使います。

塩でしっかり締め(左)、最後に酢で締める

最後に、酢から上げた切身をキッチンタオルに包んで水気をとり、薄皮をはいで完成です。身を冷蔵庫にしばらく入れ、落ち着かせた方が薄側はうまくはがせます。

写真⑨ 白い腹身のふちを切ると薄皮をはがすときに身が崩れない

アニサキスが怖ければ、冷凍庫で48時間凍らせましょう。食べるときは冷蔵庫で自然解凍します。

高級料亭や魚の素材にこだわる居酒屋は別として、ふつうの居酒屋で食べる〆鯖は流通の時間を考え、酢に深くつけて保存性を高めたものが多いと感じます。〆鯖というより、醬油をつけずにそのまま食べる西日本の「生鮨(きずし)」に近い。

これに対して、筆者の自家製〆鯖は酢へのつけ方がごく浅く、醤油でいただくと生の風味と旨みが口の中いっぱいに広がります。

さて、今回の〆鯖をいただきます。


写真⑩ 見ているだけでヨダレが……

醤油につけてひと口……。

むむむ。ヤバいぞ、まじで。

サバ本来の旨みに加え、脂由来の濃厚な甘味が重なり、醤油と渾然一体……。素人割烹の域を突き抜けている!

サバやカツオ、ブリ、アジなどのいわゆる青物には、旨みのもとであるアミノ酸の一種「ヒスチジン」が多量に含まれています。ところが、身に多く含まれるタンパク質分解酵素により、ヒスチジンは「ヒスタミン」に変わるんです。

体内に入ったヒスタミンは、腹痛や下痢などのアレルギー反応を起こす物質です。かくして「足がはやい」(腐りやすい)と言われるわけです。

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しめ鯖を作ったことがないという人は、簡単なのでぜひ挑戦してください。

釣って食べるか逃がすか

釣りには「キャッチ&リリース」と「キャッチ&イート」の二大潮流があり、筆者は後者に属します。

釣りは、釣った魚の数やサイズ(外側)にこだわるものです。

これに対して料理では、魚の質(内側)が重要です。

つまり、キャッチ&イートは、魚の外側と内側を両方楽しみ、味わいつくすスタイルなのです。

料理は釣りの延長線上にあって、つながっています。釣りが上流、割烹が下流と言ってもよいのかもしれません。

自分で釣った魚の質を、自ら食して確かめる。

そして、魚に想いを馳せる。

他人にさばいてもらってもいいのですが、自分でさばき、味つけし、盛りつけすれば、なお楽しいわけです。

7月にツイッター上で、持ち帰った魚を自分でさばくかどうかアンケートを行い、275人の釣り人から回答を得ました。

その結果、釣り人(キャッチ&イート派)の9割超が、ほぼ自分でさばいているという結果でした。予想通りの数字ですが、みんな疲労や睡眠不足のわが身にむち打って台所に立っているんだなあ、と感慨深いものがあります。

釣魚は、凍らせず、血抜きなどさまざまな処理をし、水揚げから食べるまでの時間が短く新鮮であり、流通にのって売られる漁取りの魚より旨いわけです。

といっても「はずれ」の魚もあるでしょう。逆に、今回のサバのように「大当たり」もあります。

まれに大当たりの魚と出会い、自分でさばき、自分や家族と最高の味を楽しむ。それに勝る喜びはなかなかありません。

トロサバはマダイ仕掛けにかかった

最後に、大津でトロサバをとった経緯を簡単に紹介します。

当日は、いつもお世話になっている「まるまつ丸」さんのボートが予約いっぱいで確保できず。

予約制なし早い者勝ちの石田丸さんを利用しました。午前5時の開店直後に受付を済ませ、7時すぎに岸払い。アジの群れを求め丸根へ向かいました(大津のポイントについては別の記事で詳しく解説します)。

手持ちの竿で軽量の自作ビシを操ってアジを狙いつつ、置き竿のフカセ仕掛けでマダイを狙う二正面作戦です。


置き竿には「受け太郎」が便利。当て木が必要

置き竿は、ダイワのライトゲームX190MH73に、両軸リールABUレッドマックス船の取り合わせ。

仕掛けは、道糸PE1.5号→ビシアジ用自作天秤&サニーちびライト35号→ハリス・フロロカーボン4号6㍍→真鯛針10号1本針。

アミコマセで寄せ、オキアミのつけ餌を中層に漂わせる。ドラグはゆるゆるにしておきます。アミコマセはマルキュウ「アミ姫」と、船宿で買ったオキアミブロックです。

マアジは入れ食いになりましたが、残念ながら豆サイズ、マイクロサイズばかり。釣ってはリリースの繰り返しというつらい展開です。

午前9時ごろ、突然「ジーッ」と置き竿のリールから糸が出て、竿先が海面に突っ込みました。竿をとって合わせると強烈な引き込み。本命ではなさそう。これはもしや……。

この日の大津沖はボートが盛況で、近くに2人乗りのボートがいて、熱い視線を浴びます。こういうの、イヤだな(笑)。天秤をつかんだあと道糸をたぐる。ハリス4号で不安はありません。途中までたぐったら強烈なもぐり込みを見せ、摩擦で指が切れました。

再び慎重に手繰ると、予想通りサバじゃないか。自前のタモで確保。ボートの見物客があざけりの表情を浮かべた(ような気がする)。サバだって立派な青物だぞ!(涙目)。

タモの中で脳締めしたあと、エラの薄い膜をハサミで切り、エラに指を入れバケツの中でジャブジャブと血を絞ります。鼻から針金を入れて神経をとり、クーラーボックスの潮氷へぶち込んだ次第。このあとすぐに2本目がとれました。

ふりかえると、初めてORETSURI平田さんと大津を攻めたとき、アジの仕掛けにサバが掛かりましたが、水面まで寄せたところでラインブレイク。ハリス1.5号ではちとつらいですね。

トロサバを確実にとりたいならハリス3号以上か、マダイ仕掛けとの併用がおすすめです。

最後の最後に一つ補足。

この霜降りサバの経緯をツイッターにアップしたところ、フォロワーの「ドラゴン」さんから、とても面白い共有をいただきました。

彼が以前バイトしていた居酒屋では、締めたあとの酢を捨てず、少しずつ新しいものを加えて「秘伝の酢」にしていたとか。なるほど、これはやってみたい!

しかし、悲しいかな。週末釣行のサラリーマン・アングラーが〆鯖を作るのは、年に3~4回ほど。このペースでは「秘伝」の味も深まっていきません。

頻繁にサバを釣って〆鯖にする方は、ぜひ試してみるとよいでしょう。

寄稿者

釣人割烹(@tsuribitokappou

お世話になった船宿

大津港・石田丸

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▼竿受けには添え木を持参。コマセ切れにそなえてアミ姫を持参しておくのがオススメ。サバ狙いの場合、3号・4号のハリスで狙うと手返しがよくなります。

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