船釣りでは、同じ「釣り物」でも地域や船宿ごとによって推奨の仕掛けが異なります。
なぜ同じ魚を釣るのに仕掛けが変わってくるのでしょうか。
今回は、地域や船宿ごとになぜ仕掛けの種類が異なってくるのかを解説します。
魚影の濃さやスレ具合の違い
地域によって、魚の絶対量やスレ具合が異なります。
スレている魚は仕掛けを見切るため、より細く、長いハリスが用いられることがあります。
潮色の違い
地域によって、平均的な潮色が変わります。
潮色が澄んでいることが多い海域では、魚に見切られないようにハリスが細めであったり、ハリスの全長が長いなどの特徴があります。
濁っていることが多い海域では、仕掛けも太目になる傾向にあります。
潮の速さの違い
潮の速さも地域によって異なります。
速い潮のなかで魚を釣る場合は、仕掛けが流されないようにオモリが追加されていたり、仕掛け全長が長かったりします。
根の有無や荒さの違い
釣り場によって、根の有無や荒さは異なってきます。
特に根魚やヒラメの場合は、根上を釣ることもあり、根がかりしにくいオモリの形状やハリスの太さが選ばれます。胴突き仕掛けの場合、枝スなどの構成が変わってきます。
使用する餌の違い
地域によって、同じ釣り物でも使用する餌が異なることがあります。
使用する餌が異なると、ハリをはじめ仕掛け全体の構成が変わってきます。
狙うサイズの違い
海域によって、同じ魚でも狙うサイズが異なります。
たとえば、東京湾でメバルを狙う際には1号未満のハリスがよくつかわれていますが、地域によっては平均的な型がよいので、より太いハリスを積極的に使うエリアもあります。
※魚影の濃さやスレていないかも関係してきます。
混み具合の違い
釣り客で混みやすい船宿の場合、オマツリが多くなるため、短いハリスの仕掛けを推奨される場合があります。
初心者の割合の違い
ベテランより、それほど慣れていない釣り人が多く集まる船宿の場合、よりシンプルな構成の仕掛けを推奨されます。
たとえばシロギスを釣るときに、天秤しかけよりは胴突き、2本針よりは1本針のほうがトラブルが少ないと言えます。
まとめ
今回は、地域や船宿ごとに仕掛けの種類が異なってくる理由について解説しました。
船釣りになれないうちは、同じ魚を狙うのになぜ仕掛けが変わってくるのか不思議に思うかもしれません。
船釣りの場合、「地域」と「船宿(船長)」という2つの観点があります。
同じ釣り物で、同じエリアの船宿でも、船宿によって狙うポイントが変わることがあります。
たとえば、根がないところを狙うのか、根周りだけをねらうのかなど。
また、船の流し方も人によって変わります。
釣り方も、大まかなものは一緒でも、船長ごとに推奨する釣り方が変わってきます。
そのため、船宿ごとに仕掛けが変わってくるわけです。
同じ釣り物でも、釣行する船宿がオススメする仕掛けの構成を事前にヒアリングしておくことで、当日のトラブルも少なくなり、より快適な釣りが楽しめることでしょう。