この記事は約12分で読めます。

利根川で幻のアオウオを釣る!【SAMEHADA】

アオウオ(青魚)
スポンサーリンク

SAMEHADA×ORETSURI

本記事は、流行りや魚種にとらわれず未知の釣りを求める自由かつ特異な釣り人集団『SAMEHADA』と、あしたの釣りをもっとワクワクさせるメディア『ORETSURI』の連携企画です。

世の釣り人を熱狂させるストーリーがここに!

スポンサーリンク

アオウオ(青魚)について

アオウオはもともと中国に生息していたもので、大河川でしか繁殖できない魚。

ハクレン(白鰱)やコクレン(黒鰱)、そしてソウギョ(草魚)と合わせて中国では『四大家魚』=『四種類の一般的な魚』と呼ばれている。

中でも、アオウオはもっとも巨大になるといわれており、国内でも数は決して多くないが利根川水系でモンスタークラスが捕獲されている。

Google画像検索『アオウオ』

Googleで検索してみると、こんな生き物が日本の河川に生息しているのかとドキドキする人もいるだろう。

このアオウオ。食性は鯉に似ていて、雑食。

希少性や神秘的ともいえるその魚体のインパクトから熱狂的に追い求める釣り師もいる。

スポンサーリンク

幻の大魚『青魚=アオウオ』との出会い

今でも鮮明に思い出す8年前のGW。

私は茨城県潮来市を流れる鰐川にて、釣りの師匠とタニシ餌での鯉釣りをしていた。

そのころはまだ学生であった。

地元でこそある程度鯉は釣れるようになっていたものの、遠征ではほとんど結果が出ず悩みに悩んでいた時期でもあった。その時も2泊3日の日程で竿を出していたが、いつものようにアタリは全くなし。

最終日は完全にあきらめて、朝の打替えすらせずに9時ごろに起床。

師匠だけが諦めず、私の仕掛けにもタニシを撒いてくれていたようだ。

そして、その時は突然やってきた。

10時過ぎ、BBQコンロを囲んで師匠たちと話していると、自分の竿がわずかに揺れた気がした。

どうもおかしい。

・・・

数秒後、突然竿が水面、いや水中に力強く突き刺さり、ゆっくりだが確実にドラグが出ていく・・・

私は大慌てで竿まで走った。

竿に着くころには恐ろしいほどのスピードで引きずりだされていくライン。

いざ竿を持つと半端じゃない重量感。

そして何者かが沖に向かってひたすら突進してゆく・・・

一体、どうしたらよいのか。

私は突然のことに何もできず、気づいたら竿をなぎ倒され、その拍子に仕掛けだけが飛んで帰ってきた。

同時に見えた黒く巨大な尾鰭。

完全に私の負けであった。

その時が、幻ともいわれる大魚アオウオとのはじめての出会いであった。

初めての出会いから約8年間。

わたしはあの時のことが忘れられなかった。

そして、北浦、鰐川へ年に数回通っていたものの、結果は一向に出なかった。

唯一2017年の秋にアオウオらしきアタリがあったが乗せることができなかった。それ以外では何も起こらなかった。

約1,400時間釣行に費やし、あれこれ考え、調べた結果、私は利根川のほうが可能性があるように思えた。

利根川でのアオウオチャレンジ

2018年4月17日、私は利根川にいた。

利根川へは数回足を運び釣りができそうなポイントをいくつか見つけていた。

その中でも担ぎ込みで入れてテント泊がしやすくポイントとしての条件が良いところを選ぶ。

今回はポイントの下見がメインの実釣である。

写真には写っていないが、釣り竿はこの左にもう1本あり、計3本。

このポイントは岸から7mまで水深30cm程度でその先から一気に6mまで落ちている急斜面のポイントで、更にそのブレイクにテトラがせり出している。

深夜3時過ぎに到着しセッティングが終わったのは5時近くなっていた。

朝は鯉とレンギョのもじりが多く魚の活性は高かった。

投入地点はあえてブレイクの先5~7mで3本使って、仕掛けは1mずつずらし、撒き餌となるタニシは多めにまいた。

その後はせっせと草刈に勤しむ。


~Before~


~After~

週末の本番、仲間たちの釣り座をつくるため、4時間以上かけて草を刈った。

やがて日が昇ると、鯉やレンギョのもじりも無くなり水面は風波が揺らすのみと大人しくなった。

そして午前11時頃。

突然、仕掛けの真上の水面が爆発。

見ると巨大なアオウオが尾ヒレをはためかして沈んでいくところであった。

私は、しばし呆然と立ち尽くした。

また自分のポイント選びが間違ってなかったことに自信が出てきた。

その後も、数分ごと数時間ごとに何度も仕掛けの上で舞い踊るアオウオに、すっかり草刈も手につかなくなり竿の前でそのときは今か今かと待ち続けた。

時折、穂先を静かに揺らしたりジッジッと数十cmほど糸を引き出したりする細かいアタリはあるのだがどうにも乗るような本アタリは来ない。

ドキドキしながらも気づくとアオウオの気配は消え、パラパラと雨が降ってきた。

その後は何も起こらず翌日。

朝から雨が降り外にはいられない。

無理矢理テントから這い出して朝の打替えを行う。

雨音が強くテントの中からは状況がわからず、時間だけが過ぎていく。

あっという間に夕方になり、週末の本番に向けて残りのタニシを多めに撒いて片付けに入った。

片付けはじめると急に雨が上がり、晴れ間がのぞいた。

アオウオは釣れないのが常。

今回はこれで良かった。

見つけたポイントにもアオウオがいることがわかり、更にコマセに寄って、実際に仕掛けに触れていた。それだけで十分すぎるほどの大きな収穫だった。

帰ろう。

仕掛けを入れていたところでもじったアオウオを見て、私は帰路についた。

いよいよアオウオ釣り本番

そして釣行当日の4/20本番。

15時過ぎに大宮駅でのっち氏と合流し利根川へ向かう。

前回仕掛けの上でもじったアオウオが頭に焼き付いて離れなかったせいか、今回はなぜか落ち着かず何か起こりそうな予感を感じていた。

途中で食事や買い物をはさみ、利根川に着いたのは19時半であった。

闇の中せっせと荷物を運びセッティング。

今回、私は竿三本すべての餌はタニシ。

のっち氏は竿三本でタニシ二本、カラスガイむき身一本のセッティング。

この日はセッティング後の打ち込みはせず、すぐにテントへ入り明日に備えた。

翌日、4時半起床。ウェーディングで仕掛けの投入とと少量の撒き餌をした。

のっち氏もギリギリまで立ちこんでポイントへの直接投下である。

カラス貝以外の二本を一か所にまとめてそこに多めのタニシをピンポイントに撒いていた。

これは私のタックル。

この日は風もほとんど無く、水面はハネも少なく穏やかであった。

前回ほどは魚の気配も感じず少し不安になる。

日が高くなると少し風が吹きはじめ、水面が波立ってきた。

と、

そのタイミングで私の仕掛けの上で巨大なアオが踊り出る。

唖然とするのっち氏。

おそらく前回とは違う個体だ。

『漆黒』という言葉がふさわしい、真っ黒な個体であった。

しばらくすると私の竿に僅かなアタリがきた。

前回同様、食い込むほどではないが少しラインを出したり竿先を小突いたりするようなアタリだ。

このアタリが数時間ほど続いた。

そして11時前くらい。

右側に出していたリールから僅かに糸が出た。

またかと気にしないでいる。

すると、そのままふわりふわりと竿が揺れ、そのうちゆっくりと糸が出ていく・・・

ここで食いアタリだとようやく確信し、急いでウェーダーを履き竿を取り川に走る。

ブレイクギリギリまで立ち、大きくアワセる。

同時に竿を押さえつけられるような重量感に襲われ確信した。

その獲物は重々しく、そして静かに抵抗した

すかさず、のっち氏に、

「アオだ!!」

と、さけぶ。

獲物は重々しく静かに抵抗し、時に激しく首を振る。

途中、横に走り隣の竿とクロスしてしまったので、のっち氏に頼んで回収してもらう。

ドラグは5kgほどに設定し、竿を立ててひたすら耐えていると獲物が上を向く感触を感じた。

獲物は浮いては潜り浮いては潜りを繰り返すが、ドラグは一切出さずに耐える。

そして獲物がぐったりし横になったとこで浅場まで誘導する。

のっち氏が構えたタモまで誘導し、無事ランディングすることができた。

言葉が出なかった。

手足が震え、涙が溢れてきた。

完全敗北した8年前のあの日以来、頭から離れることが無かったアオウオをついにこの手で抱くことができた。

水中で簡単に計測すると128cm。重さは25kgくらい。

陸揚げしてちゃんとした計測をしようと思っていたのだが、もうそんなことどうでもよくなってしまった。

この巨大で偉大で素晴らしい魚をずっと抱いていたかった。

10分ほど計測と写真撮影しリリース。

リリースしたら一気に力が抜けて膝から崩れ落ちてしまった。

そしてまた涙があふれてきた。

しばし余韻を楽しみ、落ち着きを取り戻してから、一応仕掛けを打ち返す。

コマセも多少追加した。

しかしこれで終わらなかったのだ。

釣りあげたアオウオは黒くなかった・・・

そういえば今の魚はそんなに黒くなかった。むしろ白かったくらいだ。

最初に仕掛けの上でもじっていた個体は真っ黒だった。

それに気づいたのは後からであった。

・・・

・・・

・・・

15時くらいに突然糸が出る。

先ほどと同じように一度止まってから走り出す。

ちょうどウェーダーを着ていたのでそのまま竿を取り川を走る。

ブレイクをかわせる位置まで立ちこんでからアワセる。

が、何かに擦っている手応えを感じ、アワセを途中で止める。

軽くあおったところで掛かりは外れ、獲物が右に走り出したところで痛恨のフックオフ。

一本目とは明らかに違う重量感であり、もじっていた巨大なアオウオの姿に大型を確信していた。

悔やんでも悔やみきれない。

再度、追いアワセを入れようとした瞬間であった。コンマ1秒の差で魚の方が上手であった。

こんなにも一日の中でてっぺんからどん底まで落とされる日も無いだろう。

同行していたのっち氏にも、さぞかし気の毒に見えたと思う。

そこからまだ初日であり翌日にもチャンスがあると思い切り替える。

すでに1本釣ってるしね。

夜の大物がやってくる・・・

最終日に賭けて夕食を済ませた。

しばしのっち氏と話し込む。

そして19時半過ぎ、また私の竿の糸が出る。

立て続けに鳴り響くリールのクリック音(ラインアラーム)。

完全に予想外の展開に動揺しながらも、体はきちんと動くもので、竿を取り川の中を走る。

前回の失敗を生かして大きくアワセを入れた。

その瞬間、獲物は一気に沖に向かって走り出す。

ここで隣の竿とまたクロスしてしまった。またのっち氏に回収してもらうも、今度はハリスが道糸に絡みついてしまったようだ。

一か八かでリールのクラッチを切り完全フリーにする。そしてのっち氏にカッターで絡んだラインを切ってもらう。

なんとか絡みを直し、リールを巻き取るとまだ付いている!

テンションが掛かった瞬間に5kgのドラグをもろともせずに、30mほどワンダッシュで出される。ここで、バラシたサイズと同じくらいであると確信し、慎重にファイトする。

その後も巻いては出されを繰り返すこと10分。ようやく獲物が落ち着いてきたようだ。

一気に浮かせに掛かる。

頭を上に向け、一気にポンピングすると水面に巨大な影が浮かび上がった。

その大きさに絶句した。

そして獲物は尾ビレの一撃で勢いを得たのか、また潜っていく。

自分でも驚くほど冷静であった。

獲物が弱るまで決して無理をせず安全な距離で引き合った。

やりとりに20分ほどかけただろうか。

ようやく獲物が大人しくなったので浅瀬へ誘導する。

時より嫌がり激しく暴れるも、沖には走らせず慎重に寄せる。

岸際まで寄せたところでタモは無理だと判断し、一気に馬乗りになり獲物をホールドする。

獲ったぁー!!!

と、叫んだ瞬間、獲物は大きく暴れ、私の腕からするりとすり抜けてしまった。

そいつは、そのまま左側のブッシュに猛然と突っ込んでいった。

私は一切のためらいもなく飛びついた。

頭を腕で完全にホールドし今度こそ離さなかった。

そして改めてその巨大さに驚愕した。

パッと見でも目標サイズであった140cmを大きく超えていることがわかった。

重すぎて移動することもままならなかった。

水中で計測の結果148cm。重量は約45kgであった。

半袖になっているのは飛びついた際にビショビショになったから。

寒さなんて感じなかった。

それまで寒くてウェーダー履いてたのに。

抱えることが出来ない。

ヒザを使ってなんとか持ち上げた。

本当はエラ通しをして朝まで繋いでおこうかと思った。

だけど、いざ上げてみたらそんなことどうでもよくなってしまった。

そういうものなのかもしれない。

そして静かにリリース。

ゆっくりと沖に泳いでいくアオウオの姿は堂々としていて優雅でもあった。

震えて泣けるほどの魚。それが、アオウオ

その後は何も起こらず翌日。

朝からあまりもじりもなくアオも見えない。

しかしお昼に近くなると水が流れ出しアオのもじりが出始めた。

たまに小さなアタリが来るも、この日は最後まで仕掛けを食うことは無かった。

ここで私のアオウオ釣りはひとまず終止符を打つことが出来た。

8年間、この釣りを何度やめようと思っても諦めないで良かった。

信頼できる仲間のアシストがあってこその2本だった。

感謝してもしきれない。

これまでわたしは、メーターオーバーの魚も140cm近いサメも、タイのメコンオオナマズも釣ってきた。

だけど、釣り上げたとき、震え涙が出るほど感動できる魚は今までいなかった。

釣って涙が出たのもこれで2回目だった(一度目は初めて93cmの鯉を釣ったとき)。

アオウオは本当にかっこいい。

そして語れぬ魅力にあふれている。

次は仲間にこの魚を釣ってもらい、私はアシストが出来たらいいなと思う。

この感動を共有し、その現場に立ち会いたい。

分かち合えるのは素晴らしいことであると思う。

どれくらい先になるかわからないが、また出会えたらいいなと思う。

 のっち氏の『アオ』は・・・

最後に、少しだけのっち氏の状況についても書いておく。

初日、私が1本目のアオを釣ったあと、のっち氏の仕掛けの上でも巨大なアオが舞い踊った。

そして数秒後、竿が小刻みに揺れ、一気に絞り込まれたのだ。

間髪入れずアワセる、のっち氏。

「アオだ!!」

と、叫んだ瞬間

・・・

・・・

・・・

勢いよくすっ飛んできたのはナマズ(笑)

これも、見事なアオ(ブルーキャット)だった。

<釣師>


まつともの釣師(@BigGame_BigOne
淡水大魚やベイシャークなど大物釣りをやってます。基本は餌釣りですが、シーバスや管釣りのトラウトなどにも力を入れてます。連魚釣り普及活動中。釣ってみたいという方は積極的に招待しています。ぜひお声かけください。

SAMEHADA

関連記事

春先の東古湖で大型トラウトを釣る!【SAMEHADA】

2018.07.28

関連アイテム

ORETSURIとのメディア連携について

世の中に伝えたいことがある。

ブログやメディアを運営しているなかで、より多くの釣り人に自分たちの物語を伝えたい。

そういったニーズがあればお気軽にお問合せください。

問い合わせはこちらから

<お知らせ>
📖Kindleセール開催中!人気漫画や書籍が特別価格
☀Amazonタイムセール・アウトドア商品などがお得
🎣ORETSURIへの寄稿はこちらから

この記事を気に入ったら
いいね!

最新情報をお届けします

TwitterでORETSURIをフォローしよう!

ABOUTこの記事をかいた人

Team.SAMEHADA

ある者はただひたすらに大きなターゲットを求め、またある者は今まで誰も狙おうとしなかった特異なターゲットを求め。時代のスタイル、流行りや魚種に囚われずまだ見ぬ未知なる釣りを求める自由な者達の集い