例年8月ぐらいから市場に流通するサンマも、9月・10月あたりが出荷ピークなのか段々たたき売られはじめる気がします。
北海道沖から産地が三陸沖に移り変わってそれも後期になると、あれほどまでに旨い旨いとにぎわっていた魚売り場のサンマも、やがてはスルーされはじめて売れ残りもでたり。
はじめは塩焼きでみんなサンマ最高!と思っていても、その脂の強さのせいか段々人も飽きてしまうのかもしれないなと。
平田家のサンマ汁について
むかし平田家(東京野方)で少年時代を過ごしたのですが、この家では、他であまり出てこない料理が登場するんですね。
当時は当たり前だとおもっていたものが、大人になって振り返ると、あーアレは特殊だったんだなと。そういう料理がたくさんあります。
サンマ汁もそうなのですが、これは内臓をとったサンマの身をぶつぎりにして、おそらくこんぶだしのなかに大根と煮込んで、うすい塩味がたしかついていて、そこにレモン汁をたっぷり絞ると汁が白濁します。
レモンのせいか、汁になっているせいか、まーよくわかりませんが、これが意外とさっぱりして、旨かったなと。
美食家の母和子にそのことを以前話したら、「あれは生臭いでしょ、脂っぽいし」と軽いディスりがあったのですが、育ち盛りの子供ちゃんだったわたしにとっては想い出の味です。
サンマのナンプラー鍋をつくってみた
想い出の大根とサンマ汁でもよかったのですが、せっかくなので自分のなかでこれは旨いだろうなとおもったレシピをつくってみることに。
料理をしばしばやる方は心当たりがあると思うのですが、調味料と調理法が脳内データベースに蓄積されるとだいたいの料理は作る前に味がわかります。
今回も、だいたい味はわかるのですが、その合わせとしてつくってみることに。
サンマは三陸沖産。
購入した時期は11月初めだったような。
サイズはやや大きめです。
初日に塩焼きにした際は、脂が強くて、自らの脂で燃え上がるあの状態。塩焼きも頻繁に食べていたわけでなかったので、「やっぱり塩焼きの王者はサンマだな」とかうそぶいていたんですが、その翌日に鍋物にしてみることに。
まずサンマの頭は捨てて、内臓と血合いをきれいに洗い流し、塩をふって冷蔵庫で20分おいておくとドリップがでるので、これを捨てます。
そこに熱湯をかけて、その後、流水で洗い流して過剰な脂と臭みを抜く。
所謂、霜降り処理ですね。
真昆布を適量(or昆布だし)いれた水に好みの野菜と下処理済みのサンマをいれてナンプラーをじょーじょー&安日本酒をドバドバ。
<サンマ以外の具材例>
- 水菜
- 白菜
- 大根
- エノキ
- しめじ
- 長ネギ
- 人参
- 油揚げ(今回は松山揚げをつかってます。これが実に旨い)
- 生姜スライス
そのまま野菜に火が通るまで炊き上げる。
サンマの味は・・・
過剰な脂は落ちていつつも、旨みたっぷりで臭みもない状態。
実に美味。
スープも味わい深く、残ったものにご飯やうどんをいれてもよいと思います。
レモンがなかったので、絞らなかったのですが、絞れば絞ったで味変できてよいでしょうね。
東南アジア風に仕上げるためには薬味でパクチーをいれるとさらによいと思いますよ。
サンマの塩焼きだけしか食べたことがない人にもぜひ味わってほしい一品。
ではでは。
※今回サンマを調理をしたのは購入翌日ですが、チャレンジする人は初日に下処理まで済ませるか当日食べるとさらに旨いと思いますよ。
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鍋に油揚げを入れると旨いのは自明の理なんですが、この松山揚げはノーマル油揚げとことなり食感や風味が皿に上です。1度は味わってほしい一品。あんまりスーパーでは売ってないかも。