PEラインを道糸につかった釣りに選ばれる「ショックリーダー」。
号数によっては「PE直結」でなんとかなる釣りもありますが、素材特性を考えるとフロロカーボンやナイロンの先糸をつけるのが基本です。
では、一度結んだリーダーは、いつ交換すべきなのでしょうか?
今回はPEラインにつなげたリーダーの消費期限・交換タイミングについて解説します。
ショックリーダー(先糸)の役目について
はじめにPEラインをつかった釣りに「ショックリーダー(先糸)を使用する意味合い」を開設しておきます。
サルカン・スナップ類との結び目を強くする役割
PEラインはナイロンやフロロカーボンと比較して結び目が弱いという特徴があります。
そのため、サルカン・スナップ類に直結すると、それほど強くない負荷でもそこから切れてしまいがちです。
適度な伸びにより瞬間的ショックを吸収する役割
PEラインは伸びがほぼないため、強い引きの魚や強い負荷がかかるキャスティングでは瞬断してしまうことがあります。
根ずれ、歯ずれ対策
PEラインは繊維を編んでつくられています。
外側のコーティングにもよりますが、細い繊維は擦れに弱く、根や魚の歯ですぐに痛み切れてしまいます。
魚に違和感を与えない役割
PEラインは色付きのため、神経質な魚からみると、違和感を持たれてしまうかもしれません。
▼ショックリーダーの役割についてさらに詳しい解説
結論、ショックリーダーは「釣行ごとに交換する」がおすすめ
次にショックリーダーの交換時期ですが、結論をはじめにいっておきます。
筆者のおすすめは「リーダーは釣行ごとに交換する」です。
後述しますが、ラインの号数や釣りの種類、地形によってもショックリーダーがうけるダメージは異なってきます。
そういった条件を一つ一つ考え、毎回釣行後にリーダーと結び目を確認して「これなら大丈夫」と判断するのも一つです。
それはそれで経済的で工数も少なくなるのかもしれません。
一方、釣りにつきものなのは「まさか」です。
「まさかこんな大きな魚がくるとはおもっていなかった」などなど。
よくありますね。
そんなときに、リーダーが切れたり、結び目から飛んでしまったらくやしいですよね。
たぶん、あなたはこう思うはずです。
「あー、リーダーちゃんと交換しておけばよかった」と。
実際は、リーダーの号数が足りてなかったり、ドラグワークがうまくいってないというのもあります。
でも、やっぱり、リーダー交換の有無は後悔するポイントの一つ。
釣りの種類にもよりますが、まさかに備えて毎回交換しておくとメンタル的にもよいですよ。
条件によって変わるリーダー交換時期
リーダーは毎回交換したほうがいいという話をしましたが、あえてリーダー交換の時期を考えてみます。
ナイロンリーダーの場合
ナイロンリーダーはショック吸収能力がフロロカーボンより高いので、場面によっては使用することがあるかもしれません。
一方、ナイロンは吸水し、紫外線でも劣化します。
目立った傷がなくても、理論上は使用ごとに劣化していくのは明確なので、太ハリス以外は毎回交換したほうが安心です。
フロロカーボンリーダーの場合
フロロカーボンリーダーは吸水しないため、劣化しにくいと言われています。
太ハリス+太PE・摩耗など傷がない・繊細な釣りでないという条件であれば、毎回リーダーを交換しなくてもよいかもしれません。
ラインの号数による違い
細いハリスと太いハリスでラインの劣化具合は変ってきます。
繊細な釣りものでは、細ハリスをつかうわけですが、リーダーや結び目にかかる負荷も相当です。
この場合も毎回交換したほうがよいでしょう。
一方、太ハリス+太PEを使っている場合は、それほど神経質にならなくてもよいかもしれません。
性格的に、釣りをしている最中に「リーダー交換をしてないこと」が気になってしまうのでなければ、状況によって複数回つかうのもよいと思います。
釣り方による違い
ラインや結び目にかかる負荷は釣り方・ターゲット・釣り場の特徴によっても異なります。
船釣りで、軽めの仕掛けを使い、小型の魚を狙うのであればそれほど結び目に負荷がかかりません。
一方、サーフでショアジギングをし、フルキャストを繰り返す場合は、相当な負荷が生じているはずです。
次回釣行したときに、ルアーが飛んで行ってしまうということもあるわけです。
目立った傷がなくても毎回交換したほうがよいのではないでしょうか。
釣行タイミングによる違い
釣行後、次回釣行まで日が空く場合はリーダーを都度交換したほうがよいかもしれません。
特に、夏場の車内にタックルを放置している場合は、どんどんリーダーが劣化していくと考えたほうがよいでしょう。
久しぶりに釣行して、大物がかかったら「プチン」。
誰も得をしませんよね。
ショックリーダーを変えたほうがよいタイミング
一日タイラバをしたときのリーダー接続部。PEライン側に傷がある
次に具体的にショックリーダーを交換したほうがよいタイミングを考えてみましょう。
傷がついている
リーダーやPEライン側に少しでも傷がついている場合はアウトです。
結び目部分が緩んで砂を噛んでいる場合も多かれ少なかれ傷がついていると考え交換しましょう。
結び目がほどけそう
PEラインとリーダーの結び目が緩んでいることがあります。
この場合も結びなおしましょう。
「『大丈夫かなー?』は釣りの世界ではだいたい『ダメ』」です。
白い濁り(特にナイロン)
リーダーをみたときに白濁してみえることがあります。
これは表面の擦れであったり、吸水をしているときに見られる現象です。
特にナイロンリーダーは吸水するため、よくチェックしましょう。
リーダーを傷めづらい使い方とは
次に実釣でリーダーを損傷させづらいノウハウを紹介します。
丁寧にノットを組み、結び目を接着剤で保護する
当たり前ですが、ノットは強度云々の前に、自分が正確に組める方法を選びましょう。
結び目が綺麗に処理できているかを確認したら、全体を接着剤で保護するのがおすすめです。
接着剤は硬化しづらい、「ソフト低白化タイプ」のものがよいでしょう。
▼アロンアルフア 釣名人 【ソフト低白化】がおすすめ!結び目自体がコーティングされてガイドなどで傷がつきにくくなります。
キャストする際は結び目をTOPガイド外にだして行う
キャストを伴う釣りの場合は、ショックリーダーとPEラインの結び目をTOPガイド外にだして行いましょう。
これはガイドを通過する際に、ショックリーダーの結び目が傷みやすいからです。
例えばロッドが2mのときは、リーダーを1m以内の短めにするとキャストしやすくなり、飛距離も伸びます。
長めにリーダーを組み、弱った部分をカットしていく
キャストをしない釣りの場合、長めにリーダーを組んでおくのも一つです。
ショックリーダーが長ければ、傷がついたときに思い切って詰めていけます。
ちなみに、リーダーの長さはPEラインの感度とトレードオフの関係にあるので、釣り物を選びます。
まとめ
今回はPEラインにつなげたリーダーの消費期限・交換タイミングについて解説しました。
人それぞれ、と言ってしまえば、そこまでな話題なのですが、やっぱり気になりますよね。
個人的には「備えあれば憂いなし」の観点から「毎回交換が基本」です。
交換するといってもそれほど工数はかかりませんしね。
タイラバ以外の釣りであったら、使用するリーダーといってもだいたいヒトヒロ(1.5m)以内ぐらいですし。
そのコストと、いつかくるかもしれない大物を天秤にかけたときに、あんまりかまけるところではないなーと考えています。
もちろん人によるので、臨機応変に自分の頭で考えてリーダーは交換していったほうがよいですね。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
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▼スピニングリールの場合、持ち運び時にいつのまにかリーダーが広がってリーダーが傷むことがあります。ベイトリールでもラインストッパーを使うと便利。、