脂じゃないんだよ。夏のヒラメは「ソゲ」のほうがうまい

リンクにプロモーションが含まれます
ソゲ(ヒラメ)の腹側
スポンサーリンク
目次

「ヒラメ」と「ソゲ」についてのあれこれ

ヒラメといえば、「寒ビラメ」と呼ばれるように冬場が味の旬ですね。

だいたい2月ぐらいまでがシーズンかと思います。

実際に産卵にかかわるような大きさの個体であれば、冬のヒラメは身が厚く、素人目にも見るからに旨そうにみえるものです。

相模湾船釣り ヒラメ

相模湾でマルアジの泳がせで釣ったヒラメ@1月末。身が厚い

エリアにもよりますが、ヒラメの産卵活動は2月~7月ぐらいまでに行われているようです。

以下は千葉県のデータです。

産卵回遊と漁獲

1 .産卵期

結 果

金谷から太東,及び銚子,九十九里の雌の生殖腺熟度指数は図 2に示した通りで,金谷から太東ではGIは2~6 月が高いが,一方,銚子,九十九里では,3月が低くく, 4~7 月が高く在っていた。

※GI=生殖腺の熟度指数

出典:千葉県

一般的に魚は生殖腺が成熟すると、筋肉の栄養がとられ旨みがすくなくなったり食感が悪くなると言われています。産卵前はそうでもないんですが、産卵後に消耗した個体はどの魚でもたしかに食味では劣ることがしばしばですね。

「夏のヒラメは猫またぎ」ともいわれるんですが、要は夏のヒラメは「やせて味気ない」から魚好きの猫も食べないぜってことなんですね。

これは実際どうなのか。

日本の野良猫界隈で、「本当に夏のヒラメは猫またぎなのか?」みたいなのをトリビアの泉的に実験してみたら余裕綽々で登場した薄汚れたボス猫に持ち去られるにいたり、さらにカメラが追跡してみたら、むしゃむしゃ食べてた!ということになるはず。

「ここで新たなトリビアが発見されました。夏のヒラメを猫はまたがないで、ちゃんと持ち帰って美味しく食べるということがわかりました!」

みたいに。

まーふつーに野良キャットは飢えてますしね。猫だからって、なめんなよこのやろう。老後に2000万必要とかふざけろ。キャットフード食えば生きていけんだろということですよ。

あれ、なんの話だったか。

そうそう。今回はヒラメ、それもソゲの話だった。

ソゲっていうのは40cm以下だったり、1キロ以下のヒラメのことを指すようなのですが、これは釣り人ごとに認識は違いますし、地域によっても異なります。

ヒラメを釣る人、それもショアから狙う人からすると、このソゲをリリースするのが美徳とされているようなところもあるのですが、エサ釣り、それも船釣りだったりで釣れると、わーいってな具合でキープして食べられたりしています。

このソゲをめぐっては、釣り界隈での論争の火種になりがちなんですよね。

資源保護だったり、自分の矜持みたいなのはとても大切な姿勢だと思うんですが、それでネットを通じて見知らぬ人を殴るのはよしたまえ。と、思ったりします。すみません。

法律に違反しない限りで、それぞれが食べるか食べないかは自分で決める。それでいいんだと思います。

あとは船釣りの場合、サーフなどの釣りと比較して、乗船料の中から放流基金にながれていたりするのでそのあたりも考慮したいところ。

夏のヒラメはソゲのほうがうまい。刺身が最高

そうそう、このソゲっていうのは産卵時期に関わらず生殖腺があんまり発達していないんですね。

だから5月~8月ぐらいに釣れても、小さいのに身がマッスルだったりします。

個体差もあるんですが、よい個体は見るからに筋肉が盛り上がっているのが見て取れます。

こちら、LTアジ船でたまたま釣れたメゴチを置き竿にしておいたら、釣れたソゲ。

40cm強で1キロはないとは思うんですが、まーヒラメ界隈では小型の部類です。

だけども見るからに身質がよさげです。

ということで持ち帰って捌く。

途中まですき引きをして、包丁を研いでおかなかったことを呪いつつ、あきらめた気配が見てとれますね。

1,000円ぐらいの包丁の攻撃力だと限界なのか。いや、お前がちゃんと研いでないのが悪いんだよ。

5枚におろしていく。

ああ、いい身してますなー。

いや、脂がのってるとかじゃないんだ。身がみっちりしているというやつで。

日本は欧米渡来の脂信仰が強いんですよ。

居酒屋で刺し盛りでも頼んだら「魚の旨さは脂が決めるわけではないんだ!」とかいってみると、こいつ山岡士郎っぽいなおいって思われるかもしれません。上司や取引先の前ではやめましょうね。

ひさしぶりにちゃんとおろしてみたんですが、小さいヒラメほど捌くのが難しいというのはあります。

どれどれ、アップで見せたろか?

こちら腹側のサク

ほらね、いい身だ。

張りがあるなー。

こちら背側のサク

中骨についた身は・・・

スプーンで、そぎ落とす。

このヒラメの中骨まわりってのは楽器みたいなもんで、包丁をいれるときやスプーンで中落ちをほじほじするときに鳴くんですよ。「いい音色だろ?」

あとはうすめに刺身にして盛りつける。

あ、薬味をわすれた。

UPで見せたろか?

これですよ。

食べてみる。

ああ、いいね。

脂じゃないんだよ、脂じゃ。

身自体の甘みっていうかなんというか。さらにエンガワの甘さとコリコリとした歯ごたえといったら、おい。大将、冷酒おかわり。二合で。え?一番安いんでいいよー。ふはははは。みたいな感じです。

ということで、あんまり小さいヒラメばかりを根こそぎ持ち帰って食べていると、よくはないと思うんですが、たまーに釣れる一枚ぐらいは、刺身にしてみるといいんじゃないですかね。

特に夏あたりなんて、キーンと冷やした冷酒ですよ。ふふふ。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

※実際食べたのは釣ってから3日目ですが、ソゲの場合は当日にコリコリっとしたのを食べるともっとおいしいです。はい。

関連記事

あわせて読みたい
「ソゲ」は丸揚げにして黒酢あんかけにすると最高に旨い!!! ヒラメのなかでも、1キロ未満・40cm未満はソゲと呼ばれて、資源保護と自らの矜持から持ち帰らない釣り人もいる。 キープサイズや何cmから「ソゲ」と呼ぶかは人によって...

関連アイテム

<お知らせ>
🌊Amazonタイムセール! 釣具も安い!
🌅楽天スーパーDEAL-人気アウトドア商品もポイント高還元!
🐙Yahoo!ショッピングならPayPay毎日5%還元!竿とリールが超得!
ソゲ(ヒラメ)の腹側

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

記事をシェアしよう!
目次