また壊れた!「リール」をすぐに故障させてしまう人の8つの習慣

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あらゆる釣りで、なくてはならない存在のリール。

ベイト(両軸)リールとスピニングリールがありますが、それぞれ普段の使い方やメンテナンス次第で製品寿命の長短が大きく変動します。

何気ない扱い方がトリガーで慢性的なトラブルにつながることも。

今回は「リール」がすぐに故障させてしまいがちな8つの習慣を紹介します。

目次

①コンクリートにスピニングリールのスプール側を直置きする

ロッド&リール

地面への直置きはハンドルとロッドのグリップでバランスをとりスプールを保護する

スピニングリールのスプール(糸巻き)のエッジ部分は、とても傷つきやすいものです。

特にコンクリートなどの護岸や道路に直置きすると、すぐにギザギザになってしまうのです。

キャスト時、スプールエッジには放出されるラインが接触するわけですが、エッジのギザギザになった箇所がやすりのようにラインを傷つけてしまいます。

特に摩耗に弱い、細いナイロンラインやPEラインの場合は、スプールエッジの傷が原因となりやすく、ふとした拍子に道糸の高切れがおきます。

以下の方法を覚えておきましょう。

  • 地面への直置きはハンドルとロッドのグリップでバランスをとりスプールを保護する
  • リールスタンドを装着して置く
  • リールをバッグや草の上に置く
  • ロッド自体をタックルバッグ等に立てたり、立てかけておく

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②半クラッチのままハンドルを回す

釣り リール

ベイトリールの場合、ラインを放出するためにクラッチという機構があります。

  • 使い慣れていない場合
  • クラッチ部分が劣化している場合
  • ノーメンテ状態でオイル切れの場合
  • 子供や女性などが固めのクラッチをもつリールを使用する場合

クラッチが完全に入りにくくなります。

この状態を「半クラッチ」と呼ぶのですが、この状態でハンドルを回すとクラッチ部分が傷み、最悪故障してしまいます。

③キャスト中にクラッチを戻す

ビッグシューターWM60

両軸リールでキャストをする場合、ふとした拍子にハンドルが動いてしまい、クラッチが戻ってしまうことがあります。

こうしたケースではギア部分に強い力が加わり、ギアの歯欠けや摩耗の原因になってしまいます。

特に大型のハンドルノブ&長めのハンドルで、バランスが悪い場合にも起こりがち。

あまりにも事象が続く用であれば、ハンドル交換を検討しましょう。

④船の移動時にスタードラグをゆるめたまま竿を立てておく

船釣りの風景

両軸リールは、ドラグ調整を「スタードラグ」というドラグノブで行います。

船釣りの場合、この部分をゆるめたままだと、波しぶきが掛かり、やがてメインギアやベアリング部分まで海水が入ってしまうことがあります。

筐体の形状・防錆ベアリングであるか・グリスの有無や量によっても異なるのですが、船の移動時はドラグノブをしっかりしめておくことをおすすめします。

特に風雨が強い場合や、船首側に座った場合は注意が必要です。

⑤海中に落としたまま乾燥させる

水に漬け込まれた両軸リール

緊急対応。通常メンテで完全に水につけるのはNG

海中にリールを落とした場合は、クラッチ部分、メカニカルブレーキノブ、ハンドル付け根部、ボディ下部の水抜き穴から海水が浸透します。

この場合、流水で洗い流しただけでは、ギア内部の海水が抜けません。

しばらくすると、以下が発生します。

  • 筐体内部で塩が結晶化して、巻心地を悪化させる
  • 塩が空気中の水分を引き寄せ、ギアやベアリングなど金属箇所が錆びる(巻心地悪化・固着)

こうした水没状況では、メーカーにメンテナンス依頼をするのがベストです。

応急処置を行う場合、以下の方法があります(自己責任)。

  • 落水時は、すぐに真水でよく水洗いをする(ペットボトルに水をもっておくと安心)
  • 帰港後は、ためた水のなかでリール全体を洗う
  • 持ちかえったあとに分解して、内部洗浄とグリス&オイルでメンテナンス

海中に落とさない場合でも、以下のような場合は要メンテナンスです。

  • ランディング時などに、足元にロッドとリールが倒れてしまい、バケツから海水が掛かってしまった
  • 海水が溜まったバケツにリールが入ってしまった
  • 急な時化で、帰港までに海水の雨がリールにふりかかってしまった

⑥ドラグノブをゆるめたまま水洗いする

両軸リールに炭酸水をかける様子

貸したロッドがリールごと水没したので全体に炭酸水をかけています(要持ちかえり後のメンテ)

海でリールを使用した場合、メンテナンスは早目に行いましょう。

オフショアの場合、岸にもどってきてからリールのボディを上にむけたまま流水で洗浄します。

お湯を使うと、グリスやオイルが抜けがちなので、水道水を使用します。

このとき、ドラグノブが緩んでいて、グリス切れしていると、水がメインギアボックスの内部まで浸透します。

必ず洗浄時はドラグノブをしっかり締め込んでおきましょう。

洗浄後のリールは、ボディを上にむけたまま、陰干しします。こうすると、ボディ下部の水抜き穴が活用できます。

⑦ドラグを限界まで締め込んだまま保管しておく

リール

釣行後に長期間リールを保管しておくとき、ドラグノブはゆるめておきましょう。

ドラグのカーボンワッシャー部分が傷んでしまいます。

特に、フルドラグにしておきがちな釣りの後は注意です。

  • エギタコ
  • マゴチ
  • テンヤスミイカ

⑧購入後一度もオイル&グリスアップしない(ノーメンテ)

ダイワのロッドとアブガルシアのベイトリールの亡き骸

リールの慣れの果て(漂着ゴミ)

リールを購入してから、メンテナンスはしていますか?

釣行頻度や釣行環境にもよりますが、自分のなかで期間をきめて、メンテナンスをしましょう。

自分で行えない場合は、メーカーや専門の事業者に依頼しましょう。

メンテナンスをすると以下のようなことに気づきます。

  • グリスがとれてしまっている(ギアの劣化・巻心地悪化・錆びの原因)
  • オイルが劣化している(金属部分の劣化)
  • 塩吹きや砂利の存在(錆び・ギア劣化・摩耗の原因)
  • ベアリング部の錆(特にハンドルノブ、ハンドル付け根)

それほど古いリールでなければ、メインギアやベアリングの洗浄など、オーバーホールレベルの清掃は半年や1年に1回行う程度で問題ありません。

使用後にグリスやオイルでメンテナンスを適宜行うだけでも、十分リールの寿命は長くなると覚えておきましょう。

車やバイクも定期的にエンジンオイルを交換しますよね。そういうことです。

まとめ

今回は、スピニングリールやベイトリールがすぐに故障する人の7つの習慣を紹介し、それぞれ適切な対策方法を紹介してきました。

リールはギアが回転するため、回せば回すほど、劣化していくものです。

精度の高いギアを持つリールも、使い方が悪く、ノーメンテであれば、すぐに巻心地が悪いものになってしまいます。

愛用のリールを長くつかえるために、釣行時の使い方や、アフターメンテナンスを適切に行っていきましょう。

関連アイテム

▼シマノやダイワのセット品のオイルやグリスには、注油箇所が解説されています。

場所ごとに、ただしい注油を心がけましょう。

また、セルフメンテでは、ワンウェイクラッチというリールの逆転防止装置に油が回ってしまい、ハンドル逆転が生じてしまうことも。

オイル類のつけすぎは禁物です。

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