こんにちは、jomoです。
金沢八景の一之瀬丸で11月29日、テンヤスミイカが開幕しました。
テンヤに装着するシャコが不漁だからか、スミイカの湧きが今一つだからか、今年は遅めのスタート。
さんざん焦らされたので、鼻息荒く初日に馳せ参じた次第です。
やっぱりシャコは数少ないようで、代わりの餌としてサイマキが5匹支給されました。
良型のモンゴウイカも釣れました
当日の釣行全般についてはORETSURI平田さんが記事を上げると思うので、ここではテンヤスミイカのキモであるシャクリについて、初心者なりに書いてみます。そりゃ違う!というのがあれば、インスタDMにてこっそり教えてください。
髭で怪しい中年と隣り合わせに
ん?平田さんが記事を上げる?なぜ平田さんが出てくる?
ってなりますよね。
当日朝、左舷の前から4番目を取って準備をしていると、長身細身で髭のちょっと怪しい中年男性が歩いてくるではないですか。
なんと偶然にも、私の釣り座が、平田さん(@tsuyoshi_hirata)&ORETSURIイベントにいつも参加している神保町しゃれこうべの杉浦さんの隣になったのです。
モンゴウイカ色のアウターを装備した平田さん。モンゴウイカの精霊かと思い二度見しちゃいました
「テンヤスミイカ」の「テンヤ」ってどうシャクるの?
さて、シャクリの話です。
スミイカをテンヤでかけるには、海底でじっとしていたシャコ(またはサイマキ)が飛び跳ね、潮に流されつつふんわりと落下し、再びジッと静止する様子をイメージしてしゃくることが重要だそうです。
繰り返し飛び跳ねるシャコを見たスミイカやモンゴウイカ&シリヤケイカは徐々にテンションが高まり、海底で餌がステイしている隙についに飛びつく!というわけです。活性が高いのか、たまにフォール中にも乗ったりもします。
船上で釣り人が行う動作としては、以下のとおり。
- テンヤ着底
- リールのクラッチを切る
- ラインを出しつつ竿先を上げる(船が揺れたり流されたりしても竿先を下げるだけで、テンヤをステイできる)
- クラッチ入れる
- 数秒間ステイ
- ラインを巻き取りつつ竿先を下げる
- シャクる
- 飛び跳ねたシャコやエビが潮に流されながら落ちていくイメージでゆっくりフォール
- 着底(1.に戻る)
釣り人ごとに動きの差はありますが、この繰り返しを延々と続けます。
もしスミイカやモンゴウイカがテンヤに乗っていれば、シャクった瞬間に「ドシッ」という衝撃が来ます!
この衝撃がものすごい中毒性なんです。
なので、数少ないテンヤスミイカファンは真冬の海に繰り出すんですね。
シャクリの際は、海底に生息するスミイカにアピールできるよう、浮きすぎない(数十cm)くらいの高さが基準とされます。
右利きの場合は、左手でリールをパーミングし、右手でリールシートより前方をもってシャクるのが良い感じです。
テンヤが着底した後のステイを5秒とすると、①から⑨までが約10秒。
1分間で6skr(シャクリ)。
ってことは、1時間360skr。
1日船に乗り、移動時間を除いて6時間釣りをすると2160skrというわけです。
ベテランテンヤスミイカ師は、鋭く、かつ疲れないフォームをそれぞれ身に付けていて、とてもかっこいいですよー!
ORETSURIテンヤ部3人衆のシャクリフォーム
テンヤスミイカのシャクリは、人によって、さまざま。
ポイント水深・潮流・キャスト有無などについての考え方や、身体の使い方は色々。
私のシャクリは低め、柔らかめです。
テンヤを海底から高めに飛ばしがちで、さらには両肩、左肘とケガが多いため、以下のようなフォームがしっくりきます
▼浅場&船下バージョンのシャクリです。
ORETSURIフィールドレポーターjomoさんのテンヤスミイカシャクリはこちら。底上30センチくらいを意識した繊細なシャクリ。このとき浅場でテンヤのハネすぎが気になったとのこと。アタリは多く出ていたんですが、アワセにくいとのこと。 https://t.co/5GA50nDs2c pic.twitter.com/VoMJD1spza
— 平田剛士|ORETSURI(俺釣) (@tsuyoshi_hirata) November 30, 2020
このシャクリは、浅場で糸フケがあまり出ていないようなシチュエーションでも、テンヤが浮きすぎないのが良いところです。
欠点としては、シャクリが弱いため、アワセがうまくいかず掛け損ねる可能性がやや高まること。
ちなみに深場や潮流が速いとき、二枚潮などは糸フケが出やすいので、しっかり糸を張った後、シャクリ幅を大きくとる必要があります。
この日は4ゲット、1バラシ、1チップだったのですが、シャクリが強ければ5ゲットになっていたのかも…。
とは言え、私の場合は強めにシャクルとテンヤが浮きすぎる傾向があるため、イカに見切られてノリを出せないように感じています。
モンゴウ3、スミイカ1
▼一方の平田さんはこんな感じです。
テンヤスミイカはこんな釣りです。
シャクリは人それぞれ違ったり。 pic.twitter.com/jMinPeaW3N— 平田剛士|ORETSURI(俺釣) (@tsuyoshi_hirata) November 29, 2020
良いシャクリですねー!力強さを感じさせます。
えげつないパワハラをしてきそうです。
最後にテンヤスミイカ初挑戦の杉浦さん。
最初はぎこちなかったのですが、徐々にスムーズな動きに。
▼終盤にはこんな感じに。
最後に人を選ぶ「テンヤスミイカ」に初参加の神保町しゃれこうべ(https://t.co/GsCwhrLkdU)杉浦さんのシャクリ。3度アタリ(一度は身切れ)があるも、これはボウズか?仕方ないよなーと思いきや、海堡北でラストシリヤケイカをゲット。おっさん2名の喜びたるや。またやりたいとのことで、安堵。 https://t.co/HTFdWNFMLu pic.twitter.com/L6Mo9AdaAE
— 平田剛士|ORETSURI(俺釣) (@tsuyoshi_hirata) November 30, 2020
おぉっ、良くなってきました!
そこはかとなく平田流。
将来は髭生えやして眼鏡かけてそう。
シャクリが良くなると海中のテンヤも安定するのか、杉浦さんは最後の1流しで見事イカをゲット。
テンヤスミイカにつきものの「ボウズ」という三文字も見え隠れする中、お見事でした!
テンヤスミイカは楽しい。みんなもシャクって楽しもう!
秋冬シーズンになると、平田さんの釣行と苦悩と考察に伴いORETSURIでも記事が量産されているテンヤスミイカ。
その「得体の知れなさ」ゆえに、いまいち挑戦する気が起きない方も多いかと思います。
本記事で、この釣りに対するなんとなくのイメージを持ってもらえればと思います。
テンヤスミイカは特に熟練兵の多い釣りものなのですが、実は道具立てがシンプルなので、私のような初心者でも十分に楽しめますよ!
<テンヤスミイカに必要な道具>
- テンヤスミイカ竿(リールともども船宿レンタルも可能)
- 小型両軸リール(深場をやる場合、ハイギア&剛性が高いものがよいです。キャストをする人はブレーキ機能も)
- スミイカテンヤ(タコテンヤが小型化したもの。一つ1,000円前後。高切れに備えて3,4個くらいは用意したいところ)
- スッテ(なくても釣れますが、はじめのうちほどあったほうが釣果が増えます。リーダーの用意が必要)
私も平田さんも専用竿をお貸しできますので、多くの方に気軽にチャレンジしてもらいたいです。
当日のタックル
- ロッド:サクラ金剛大潮スミイカ2.25
- リール:オシアコンクエスト200HG
- ライン&リーダー:PE1.5号+フロロ5号
- 仕掛け:スミイカテンヤ20号+ウルトラスッテDX各色
お世話になった船宿
関連アイテム
専用竿は「海人スミイカ」が手に入れやすくオススメ。
リールはハイギアのパワーハンドルモデルで、キャストをするのであればメカニカルブレーキ以外に遠心力ブレーキやマグネットブレーキがあるモデルがオススメ。
PEは1.5号or2号が200m巻いてあると安心。リーダーはフロロ4号or5号が主流。
テンヤは新品でも針先が甘いことがほとんど。目の細かいダイヤモンドシャープナーでしっかり研いでおきたい。
スッテは浅場の場合、ウルトラスッテDX、深場はDX+ウルトラスッテ布巻がオススメ。カラーは最低ピンク系・オレンジ系・レッドヘッドがあればOK。スッテもリーダー切れやPEライン高切れによりロストする可能性があるので、ヒットカラー不足にならないように複数用意したい。
スッテのハリはシーズン初期の小型は松葉針(ヨーヅリのY2型)でもOK。5、600gの個体がメインになった場合やモンゴウイカが多くあがる海域の場合はM3型=丸針を用意したい。
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