どうも、上月です。
梅雨が終わり、ゴリゴリの夏が来たー!って思ったら、台風やら停滞する低気圧やらで、意外と夏っぽくない様相ですね。
すでに日が落ちると涼しくなり、スズムシの声がして、秋の気配さえ感じてしまったり。
これ書いてる時点では、まだお盆。なので、この後また夏に戻るかもしれませんけどねー。
さてさて、そんな「夏」の釣りですが、みなさんは何を楽しんでますか?
関東エリアの船釣りでぱっと思い浮かぶ「夏」といえば、タチウオやマゴチ、マグカツですかね。
まあ、タチウオは、もはやシーズンなしの通年釣りとなってますけどね!
じゃあ、この夏に僕が何に勤しんでいたか。
そう、一つテンヤです。
え?
おまえ、年中一つテンヤに勤しんでるじゃないか?
まあ、それは「いなめ丸」ですね。
実はこれまで東京湾での一つテンヤは避ける傾向にあったんです。
が、今夏は諸々の経緯があり挑戦してみたと。
その上で「夏の東京湾なら、一つテンヤって結構おすすめできる釣りなんじゃね?」と思いはじめたんですよ。
今回は、その経緯や、なんでおすすめなのかってあたりを紹介できればなーと。
なぜ東京湾での「一つテンヤ」を避けていたのか
さて。
まずは何でこれまで東京湾の一つテンヤを避けていたか?について、お話します。
まあ、端的にいうと「釣れない」。
その一言。
より正確に言うと、「釣れないイメージが強すぎる」ってとこですかね。
例えばORETSURIにも、「東京湾のタイラバ・一つテンヤはボウズの巣」という、悲痛なタイトルの記事があったり。
いいですか、「ボウズの巣」ですよ。なにそれ。
かつて横須賀からタイラバ・一つテンヤ船に乗った際、テンヤだけを持ち込んで挑戦したことがあるんです。
結果、見事に出家しました。
その後、リベンジってことでタイラバも持ち込んで挑戦した結果、タイラバで3枚釣れたんですよね。
800g前後が3枚。初めてタイラバで釣れたときの感動は中々のもの
ついでにお伝えすると、この後テンヤでもなんとか1枚だけ釣れました。
その上で、各船宿の釣果情報等を確認していると、どうも「東京湾はタイラバ有利のようだなー」と。
そんなわけで、僕は「東京湾でマダイを狙う場合は、タイラバにしとけ」という発想になってました。
でもって、タイラバも好きですが、一つテンヤはさらに好きなので、マダイ狙いは外房の大原へ通うようになっていったと。
今夏、東京湾の一つテンヤに挑戦してみた理由
そんな中、なんで東京湾の一つテンヤに改めて注目したかと。
きっかけは、今年の3月に乗船した、上総湊のシャクリマダイ船でした。
釣行自体は「「船宿神」現る!タイラバで狙う東京湾の深場マダイ」に記載の通り、終日ほとんどタイラバを使い、マダイを釣り上げたのもタイラバだったんですけどね。
その時の釣果。今思うと、真冬の東京湾でこんだけ釣れれば上々っすね
なんてったって、シャクリマダイの船なのに、船長が「エビじゃ釣れないよー、ここら辺のマダイはエビ食わねーんだよな」といってたし。
ただ、この時にネットで「シャクリマダイ」を調べたり、船長に話を聞いてみたんです。
結果、「冬場に40-80mの深場を狙うにはエビだと不利だけど、夏場は浅場で結構釣れる」ということが分かったと。
なるほどなるほど、それならいっちょ「この夏は挑戦してみようかー」となり、実際に足を運ぶこととなったわけです。
実際に東京湾で「一つテンヤ真鯛」に挑戦した結果
この記事をかくまでに、合計3回挑戦してるので、その様子をダイジェストでお伝えしましょう。
まず1回目
梅雨も無事に開けた7月下旬、釣果情報的には「うーん、なかなか厳しそうな様子・・・」と思いながらも、真夏の上総湊へ足を運びました。
船は、冬と同じ彦次郎丸。
船は港を出て3分ほどで一旦停止。
これ、生簀の活きエビを取ってるんですね。
上総湊の船は、夏前後のシーズンには伝統的に活きエビを使用するようで。
多分サルエビ。メイビーパーハプス
ちなみに、別料金は不要です。ありがたやありがたや。
活きエビの何がいいって、冷凍エビにありがちな、頭がすぐに取れちゃうっていうのがないところかと。
このエビは、ビクにまとめて船の生簀に入れておき、各自足りなくなったら生簀からビクを取り出して補充するという仕組みです。
肝心の釣りはどうかというと、開始30分程度で息子が・・・
マハタ顔
マジか。
いいサイズのマハタ氏。やるじゃん。
全長はそんなでもないんですが、上画像の通り異様に分厚く、食い出のあるマハタ氏でした。
水深25mでこれが釣れるってのは、中々夢がありますねー。
さてさて、僕はというと・・・
カサゴは定番ゲスト
テンヤあるある貴殿(カサゴ君)。
その後、「なんかちょいちょい突かれてるけど、全然かからないし、フグの食べ後じゃないんだよなー」と思っていたところに上がってきたのは・・・
カワハギちゃん。しかも、27センチの悪くないサイズ。
どうやってはいったん?
見よや。この完璧なるフッキングを。
一つテンヤのフックでこれができると、喜びもひとしおってもんですよ。
最後、エビがなくなりそうだったので、タイラバに変更した時にきたのが・・・
40cmの良型ホウボウ。
ホウボウもこのサイズになると、多少はドラグを滑らせる引きをみせるので、僕は普通に「きたきた、これはマダイ!」と叫んだり。
とんだ赤っ恥ですよ!
とまぁ、結果的にこの日は合計5人のお客さんがいて、釣れたマダイは・・・
良型マハタ釣った時と、表情の差よ
息子が釣った、このチャーリー1枚だけというね。
そんなこんなで、1回目の僕&息子の釣果はというと・・・
こんな感じ。
え?でっかいマダイいるじゃんって?
あー、これ船長が釣ったやつですね。
シャクリマダイの船って、基本船長も一緒に釣りするんですが、この日は船長が3kg前後はあろうというマダイを2枚あげてました。
乗船客全員苦戦している中、「マダイはいる」ということを言葉なく示すのが、この船長の釣果ってわけです。
ちなみに、船長は僕の対角線上で釣りしていたので全然見えなかったんですが、どうやらチャリコサイズもしっかりかけていたようで。
圧倒的な戦力差を痛感しましたね・・・
2回目
次は、7月最後の週末。
上総湊港のなんともノスタルジックな雰囲気が、とてもいい
この日はなんと、乗客僕1人の大名釣りで、乗船後30秒で出船となりました。(この日は若船長)
実に心地いいスピード感。
まぁ、まだなんも準備できてないんで、風に吹かれながらタックルをセットするわけですが。
が、この日は貴殿含めてアタリが極端に少なく、中々に厳しい空気。
開始1時間程度で、そこそこの引きをみせてあがってきたのは・・・
おぉ、まぁまぁの良型貴殿。(ホウボウさん)
全長はそこまでですが、やたらに分厚くて重たい。
いいねーいいねー。
が、その後これといったこともなく時間が過ぎていく・・・
真夏の直射日光と、ほぼ無風の状態につき、脳味噌がボーッとしてくる中、船長に最近の状況を教えて頂いたり。
船長から教わったことをまとめると(意訳)
- 毎年、この時期になると、今狙ってるような浅場にマダイが集まるんだけど、今年は散っちゃってる
- 梅雨明け以降、台風みたいに水温を戻すようなイベントがなく高止まりしてるから、しばらく同じ状況かも
- 台風や強めの低気圧がきて、海の中をかき回してくれれば、その後はいい状態が期待できる
- とはいえ、魚探にマダイの反応はちらちら写ってるから、いないということはないが、キツメの刃かなー
ふむふむ、なるほど侍。
その後、エソやカサゴがポツポツ釣れる時間帯が続き・・・
コツンとしたアタリに即合わせしたところ、サイズは小さめながら、いい感じの首振りが・・・!
で、あがってきたのは・・・
ハナダイ(チダイ)
惜しい、貴殿でしたか!(ハナダイ君)
そんな感じで、この日はこれといったドラマもなく終了。
釣果はというと・・・
おっと、また船長が立派なマダイくれました。
ありがたや、ありがたや・・・。
けど、悔しい。
若船長も、自らの釣果で「マダイはいる」ことを示してくれたと、そういうことですね。
3回目
3回目の挑戦は、前回の船長意見を参考に、まずは「海がかき回される」のを待とうと判断。
すると、皆さん記憶に新しいと思いますが、ジェットストリームアタックの如く3つの台風が日本列島を囲みましたね。
この直後にいくしかない・・・!
そう決めた僕は、さくっと日程を調整。
何一つ、嘘をついてないですね。
というわけで、3回目の挑戦と相成りました。
まぁ、もらったマダイを食べすぎて若干飽きてるんだけどね。
とはいえ、釣るのが楽しいし、というかそもそもマダイ釣れてないし。
ちなみに、釣行2日前は9枚、前日は4枚(いずれも竿頭)釣れており、明らかに状況が変わっている雰囲気。
これは、期待しかないですねー!
当日、午前中は雨が降り続く予報で、到着時も雨模様。
個人的に、夏の雨って冬の雨よりも萎えちゃうんですよね。
レインウェア着ると蒸れるし、着ないと体温奪われて冷えるしで、八方塞がり。
お客さんは、僕ら親子2人に加えて、常連らしいお方の3人で出船。
なお、この日も若船長だったんですが、2日前の9枚はタイラバの釣果らしく、船長はしっかりタイラバタックルを持ち込んでいました。
(普段はシャクリマダイ)
というわけで、すぶ濡れになりながら出船です。
この日は、これまで必ず釣れていたカサゴは鳴りを潜め、開始当初はアタリ皆無な状況・・・。
たまにあるアタリはサバフグのようで、「あれ、今日は外したのかなー・・・」と不安になりつつも、根気よくテンヤで探り続けます。
・・・8時過ぎ、リフトしてからのテンションフォール中に「カツカツ」としたアタリがあり、ガッと即合わせを入れると・・・
ゴンゴンゴン!
うおおおおおおお、きたーーー!久々のマダイ3ビート!!
最後まで暴れまくり、少しだけドラグを滑らせながら上がってきたのは・・・
おしおしおしおし。
1kg前後の綺麗なマダイさん。
決して大きいサイズではないですが、浅場なのでよく引く感じ。
あー、このマダイ特有のオイニー、いいっすねーーー。
その後、9時半にも同じサイズを追加。
うひょひょひょひょ。
普段あまり釣れない悲しみの釣り人なので、満足度の閾値が低いのか、もうこのあたりで満足してきたり。
で、息子はというと、マダイは釣れてないんですが、ちょいちょいサバフグやらの貴殿をかけてる状況。
その内、なんかやたらと重たそうだけどフグっぽいグイグイした引きの魚を巻き上げており、「あー、でかいサバフグだろうなー」と僕がコメントしながら上がってきたのは・・・
・・・タイガー!!(トラフグ殿)
なんなんでしょうね。
一つテンヤのときは、場所を問わず大体スペシャル貴殿を釣るので、なんかそういう星の下に生まれたんですかね。
息子は、このあともう1匹トラフグ殿を上げてました。
その後は、カワハギやチャリコを釣りつつ、ラスト流しに突入。
で、そのラスト流しのポイントが、やたらと潮が速い上に、船長のエンジン操作も激し目。
糸がめちゃくちゃ斜めになったんですね。
水深は30m前後ながら、道糸は軽く40m程度出る状況。
その時使っていた10号テンヤだときついなーと思いつつ、交換する時間ももったいないので、流れの反対に遠投して、その後は潮の流れに任せて広範囲を探る作戦に変更。
とか、それっぽく書いてますが、道糸は一瞬で潮先方向に流されて、何度かリフト&フォールし、底を取り直そうとしたら、結局道糸は40m出ちゃう状態。
「これで来なかったら、15号に交換するかー」と考えながら、1m、2mと巻き上げつつ誘いをかけていると・・・。
「コツ」という、微かなアタリをキャッチ。
気のせいかなと思いつつ、ワンチャンに期待をかけてアワセを入れると・・・
ゴンゴンゴン!!!!
うおい!めっちゃひくやん。
道糸の斜めっぷりからして、アワセが足りない気がしたので、追いアワセとしてもう一度竿を煽ると
カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ♪
響くドラグサウンド!
アー、キモチイイーーーーー!!!!!
ここはバラしたくないなーと、丁寧にやりとりしてあがってきたのは・・・
息子、真剣に釣りしてんなー
間違いなく2キロオーバーのマダイさん!
はい、もう満足!
船長、ありがとうございました!!
というわけで、3回目の釣果はこんな感じ。
3回目にして、やっと一つテンヤ「マダイ」っぽい釣果。
これが中々達成できないもんだから、何度も通うんですけどねー。
というわけで、恐らく海の状況変化に助けられたわけですが、なんとかマダイを釣ることに成功したわけです。
え?船長のタイラバはどうだったのか??
あー、はい。釣れてなかったですね・・・
タイラバフィーバーは1日で終了したようです。えぇ。
東京湾の一つテンヤ真鯛をおすすめする理由
とまぁ、なんだかんだ長々として釣行記になりましたね。
まず、ここまでよく読んで頂けたなと感謝の到りですよ。後半なんか、もうただの自慢なのに。
というわけで、僕が東京湾一つテンヤをおすすめする理由を説明させて頂きましょう。
なお、僕は上総湊ばっかりいってるので、前提は上総湊出船となる旨、ご承知おきください。
まぁ、多分どこも船も大きくポイントは変わらないと思いますが、タイラバ寄りだと浅場にいかないかもですね。
良貴殿が豊富
前述の釣果をご覧頂いた方はもう言われなくても、というところだと思いますが、大体何かしらの良貴殿が釣れます。
「貴殿」ってなんてですか?と思うひともいると思うんですが、ORETSURI界隈で言う「本命のゲスト」のことです。
僕(又は息子)がこれまで釣った魚種でいうと、マハタ・ホウボウ・カサゴ・カワハギ・ハナダイ・トラフグあたりでしょうか。
カワハギなんて、秋の肝が乗った時期とかぶれば最高っすね。
あとは、今回紹介した釣行では釣れてませんが、同じエリアでイシダイ・ワラサ/イナダ・マゴチ・ヒラメ・マルイカなんかも釣れるようです。
番外編としてはこんなのも・・・
まさかの伊勢海老
巨大ザリガニじゃないっすよ。伊勢海老様です。
実は、3回目の釣行で、同船者がテンヤで釣ったんですよね。
その方はもちろん、船長も「初めて見た・・・」と驚いていたので、かなりのレアケースだと思います。
とはいえ、東京湾では最近伊勢海老が船から釣れる事例が増えてるようなので、ワンチャンあるかもですねー。
多分、ベタ底狙うと、すぐにテンヤをロストしますが。
あと、僕が地味に喜ぶのはこいつ。
そう、エソです。
小さいやつはすぐにリリースするんですが、30cmを超えるサイズは少しだけ持って帰ります。
骨がすごいんですが、身の一部分は骨があまりないので、そこを刺身で、残りは冷凍でためておいて、冬につみれにでもしようかなーと。
息子が、エソの刺身好きなんですよね。ほんのり甘い感じがよいみたいです。
一つテンヤにおいて活きエビは「正義」
2つ目の理由は、これも釣行で紹介していますが、活きエビが標準配布であること。
冷凍のエビに比べると、ストレスフリーで釣りができ、多少乱暴にキャストやしゃくり動作を行なっても、もーまんたい。
魚に齧られない限り、かなり長時間使用できますね。
まあ、そんな状況になりたくないもんですが。
運が良ければお土産あり
シャクリマダイ船だと、船長も一緒に釣りをするのが基本です。
で、船長はとにかく釣りがうまいんです。(これは恐らく、シャクリマダイ船いずれも共通)
毎日のように操船してるんだから、多くて週1,2回がいいところの僕らとは場数が違うわけですね。
結果、船長はかなりの確率でマダイを釣り上げます。
でもって、運がいいとそれがお土産でもらえると。
というか、僕は冬にタイラバやったときも含めて、船長が釣れたら毎回もらってますねー。てへぺろ。
乗船人数多い時は、釣れてない人達で分ける感じになると思いますが、まだそのシチュエーションを体験してないのでよくわからないです。はい。
都心部から近い
これは、東京近郊に住んでいる方へ向けてですが、上総湊は外房より圧倒的に近いです。
僕を例に挙げると、行きは杉並区から上総湊港まで、車で1時間〜1時間15分程度。
一つテンヤが盛んな、外房の大原や飯岡と比べると、大体半分の所要時間ですね。
まあ、このあたりは金沢八景・横須賀のマダイ船も同じような距離感ですが。
席取りの消耗皆無
上総湊の船全部がそうかは分からないんですが、恐らく多くの船は、釣座を船長が指定します。
ということは、席取りのために早くいって、謎に車で仮眠をとったりする必要もないわけです。
まあ、逆にいうと、どうしても四隅がいいという人には向いてないかもですね。
そもそも一つテンヤって席での差はほぼ出ないので、個人的にはいい仕組みだなーと。
この仕組みであれば、港に着く→船に乗る→すぐに出船というスムーズな流れが出来上がります。
なお、支払いについてですが、彦次郎丸の場合は下船場所に女将さんが待機していて、そこで対応。
真水のタンクとハンドソープも設置してくれてるので、下船後すぐに手も洗えて便利ですよ。
東京湾一つテンヤの注意事項
もちろんメリットしかないわけじゃないので、気をつけておきたいとこも記載しますね。
タックルは自前が前提
上総湊の場合、そもそも「シャクリマダイ船」なので、レンタルはシャクリマダイの道具のみです。
一つテンヤ・タイラバをやるのはOKですが、餌以外全て自分で準備が必要。
このあたりは、一つテンヤを売りにしている大原・飯岡の船よりもハードルがあがりますね。
彦次郎丸の場合、氷は下船後に貰う
これは、恐らく上総湊でも船によって変わると思いますが、彦次郎丸の場合は下船後に女将さんから氷を受け取ります。(追加費用なし)
なので、夏〜秋のシーズンだと、氷の持ち込みは必須。
生簀があるとはいえ、特に真夏は海面の温度がかなり高く、大きな生簀にいれても魚は弱りがちです。
なので、移動中に魚を締めて、クーラーに突っ込むことになるので、自前で大量の氷を購入しておくと。
まあ、港近くにコンビニが二軒あるので、すぐ買えますけどね。
当日の電車釣行は無理
上総湊駅から上総湊港までは、徒歩15分程度の距離。
一方、夏は5時半出船のため、電車だと間に合いません。
午後船のような仕組みもないので、車を持ってない方は、車組の人にのせてもらう or レンタカーを借りる or 近くに前泊する必要があります。
東京湾一つテンヤの特徴・誘い方
最後に、東京湾一つテンヤの特徴と誘い方を1つづつ紹介しようかと。
ここまで読んで、興味を持った方がいれば、是非参考にしてみてください、
浅場でもテンヤは10-15号を使用
夏場のシャクリマダイ船が狙う水深は、大体20-35mが中心。
それに対し、テンヤの重さを特に指定されるわけではなく、極論底さえ取れれば好きな重さを使えばいいという仕組み。
結果として10-15号がメインになります。
理由は大きく2つ。
1つ目は潮が速いこと。
これは東京湾である程度沖釣りをされてる方なら、感覚的にわかるかと思います。
上総湊の船の場合、夏にマダイを狙うエリアは、大きく「神奈川サイド(観音崎/鴨居/久里浜沖あたり)」と「千葉サイド(竹岡/金谷沖あたり)」の二つになります。
で、どっちも浦賀水道の中でも特に狭いエリアになるので、基本潮が速いんですよね。
なので、外房のように「水深が25mなら3-5号程度のテンヤにしよう」なんて判断をすると、底を取れない or 取れてもすぐに流されてしまいます。
とはいえ、潮が緩い日も当然あるので、軽いテンヤでも大丈夫そうに思えるんです。
が、次の理由で、やっぱり重めのテンヤを推奨かなと。
2つ目は、エンジン流しであること。
外房の場合、基本はパラシュートアンカーで潮と風にのって移動し、広いエリアで船を流すスタイルです。
それに対して、東京湾はエンジン操船で狭いポイントを重点的に狙うようです。
ここで、なぜ軽いテンヤだとダメなのかというと、船長がエンジンで船をちょっと動かすたびに、テンヤがガッツリ浮いちゃうんですね。
潮が緩ければ、ちょっと待てば底を取り直せますが、その間は思った通りの誘いができなくなり、タイムロスとなるわけです。
潮が速いと、そのまま底取りできなくなるので結局入れ直し。
というわけで、しっかり狙い通りの棚で誘いを入れるには、浅場とはいえ10-15号のテンヤがメインとなります。
なお、僕は1,2回目は軽めのテンヤでも挑戦しましたが、上記の通りデメリットを多く感じたので、3回目は最初から10号を使い、それより軽くすることはなかったです。
基本はテンションフォール
次に誘いです。
ここは一概に言えないところもあると思いますが、僕はそうやってるよ、という話の紹介です。
なので、「そうじゃねーよ!」という方がいれば、むしろ教えてほしいので、連絡ください。
一つテンヤをやったことある人ならわかると思いますが、基本動作はリフト&フォールです。
というか、ほとんどの場合、マダイはフォール中かフォール後のステイ数秒以内に食いついてくるので、必須の誘いですね。
で、このフォールには大きくフリーフォールとテンションフォールの2種類があります。
前者は、竿を持ち上げた後、素早く竿を下ろして、テンヤを自然に落下させる方法で、後者は竿先にテンヤの重みを感じながら竿のコントロールで沈めていくと。
軽いテンヤなら、場合によって使い分けをすればいいと思うのですが、前述の通り東京湾の場合は重いテンヤを使うんですね。
で、その重いテンヤでフリフォールをするとどうなるかというと、エビはストンと元の位置に落ちてしまい、魚に見切りをつけられやすくなるんじゃないかと。
少なくとも、底潮が緩いとフリーフォール中に食いつく可能性はかなり低いと思います。
なので、テンションフォールでゆっくり落としてあげる方がアタリが出る確率は上がるはず。
実際、図らずもフリーフォーラーの悲劇を横で見ていたので、ちょっと紹介しますね。
実は、前述1回目の釣行には、息子以外に知り合い2人が同船していたんですが、その1人がフリーフォール主体でずっとやってたんですよ。
話を聞くと、「船長の誘いがそういう感じだから」だと。
でも、船長がやってるのは、一つテンヤではなく、(竹岡式の)シャクリマダイなので、それをそのまま真似するのは危険なんじゃないかなーと。
確かに、シャクリマダイの誘い方って、リフト&フリーフォールなんですよね。
さっと竿をあげて、ストンと竿を落とす。
でも、仕掛けの構成は結構違っていて、しゃくりマダイは8-10号の中オモリの先に、数mのハリスがあり、その先っちょに1.5-2号の小さいテンヤがついています。
それをリフト&フリーフォールで落とすと、リフトした分だけ中オモリはストンと落ちるんです。
で、その後テンヤがフワフワと落ちてくるような動きになりますよね。メイビー。
なので、重たいテンヤ付けている一つテンヤとは、動作は同じでも海中の動きはまったく異なるはずです。
その上で、シャクリマダイで釣れてる状況なのに、10号テンヤでフリーフォールなんてしたら、少なくともその日の誘いとしてはアンマッチになると。
実際、その人は小さいエソと、ハゼ的な何かしか釣れず、悲惨な結果に終わりました。
・・・
とまぁ、普段こんなことを話せる相手がいない故か、書きはじめたら中々の文章量になってきたので、この辺でやめておきましょうかね。
まとめ
色々書いてきましたが、とにかく、東京湾の一つテンヤも夏〜秋の浅場シーズンなら結構気軽に楽しめるはずだよと。
そういうことです。
タイラバと違って、疲れた時は誘いを入れないでほっておいても、なんだかんだ貴殿が食いついてきますからね。
そういう意味で、お子さんにも楽しめる釣りだし、お祭りやらのトラブルも少ないので、親子連れにもおすすめです。
実際、小4で「タイラバはちょっと・・・」という僕の息子も、一つテンヤは大好きだし。
なお、上総湊をメインで書きましたが、神奈川方面からの船でも全然いいと思います。
恐らく、ポイントはそんなに変わらないと思うので。
というわけで、なんだかマイナージャンルとなっている東京湾の一つテンヤが、もうちっと人気が出れば嬉しい限りですねー。
ではでは。