「釣り船」「船宿」とよばれる遊漁船ビジネス。
船宿は船数や船長の人数によって1日であげる最大収益が限られているビジネスです。
人気の釣り物の場合、予約数も殺到します。
先着順なのであとから来た予約を断らなくてはいけなることもしばしば。
飲食店同様ドタキャン・無断キャンセル等も起きていて、釣り船事業者は日々泣き寝入りすることもしばしばとか。
今回は釣り船を利用するにあたって注意したいことをまとめました。
はじめて船釣りをする人だけでなく、ベテランの釣り人も改めて確認していきたいものです。
①船宿の予約はドタキャンしない、無断キャンセルしない
寝坊、天候の悪化、釣況がよくない等で、直前に予約をキャンセルしたり、ドタキャンする釣り人もいるようです。
当日になってどうしても体調の不良等でキャンセルする場合もあるかと思いますが、その場合も必ず連絡しましょう。
電話予約の場合は話が行き違いになりやすいので、できるだけメールやウェブ予約を利用しましょう。
また、電話予約限定の船宿では、かならず予約日時と人数・釣り物を繰り返し伝えましょう。
仕立て船(貸しきり)のキャンセルは特に経済的損失が大きいものです。
そのため、キャンセル料の規定を設けている船宿が一般的。
ルールについて予約時に必ず確認して守るようにしましょう。
②仕掛けや釣り方などは事前チェックし、当日も船宿で確認する
乗り合い船で1人だけオマツリしやすい仕掛けを使っている人がいます。
たとえば、以下の通り。
- タチウオジギング船で一人だけサバを釣るためにジグサビキを使ってオマツリ連発
- メバル船で混んでいるのに軽いオモリで長いサビキ仕掛けをつかってオマツリ連発
- 泳がせ釣りで枝スを長くとりすぎ、オモリも軽く、オマツリ連発
こういった行為は他の釣り人からかなり嫌われます。
船の乗り合いでは予約時に以下の点を必ず確認しましょう。
- PEラインの号数
- ハリス号数や長さ(泳がせ釣りなどでは重要)
- オモリ号数
- 使用する仕掛け(枝針がある場合は本数)
- 電動リールが必須かどうか(泳がせ釣りや落とし込み釣りなどでは重要)
- ライトタックルでの釣りが可能かどうか
また、直近の釣況で仕掛けや錘の号数は変わる可能性があります。
船宿到着後も、女将さんか船長に必ず再確認しておくとよいでしょう。
③不明点は事前に船宿へ問い合わせておく
釣船を経営している事業者はウェブ専門でもないので、サイトがわかりづらかったり、どうして更新できていなかったりすることもしばしば。
「必要な情報が網羅されていない」
これは前提条件。
ここで重要なのは、「わからない点は事前に確認しておく」という習慣です。
応対をする女将や船長やその他スタッフの応対レベルで予約するしないを決めてもよいかと思います。
だいたい電話応対がなっていない船宿を利用すると後悔することが多いと言えます。
④船宿へ連絡する時間を考慮する
飲食店同様、船宿にも忙しい時間があります。
このときに連絡をしても電話がつながりにくかったり、ときには対応がどうしても雑になってしまうこともあります。
そのあたりを考慮して、できるかぎり手が空いている時間帯に連絡をしましょう。
多くの船宿では以下の時間帯をさけて連絡しましょう
- 朝の出船前(~7時30分程度)
- 午前船が帰ってくる時間帯(12時前)
- 午後船が出船する時間帯(12時~)
- 午後に船が帰港する時間帯(1日船15時前後、午後船17時前後)
- その他夜出船がある日はその前後
- 夜20時以降から早朝5時頃(寝ている)
船宿の人員構成にもよりますが、すべての船が帰着してから夜19時ぐらいまでは比較的つながりやすいかと思います。
もし連絡して忙しそうな場合は、連絡がつながりやすい時間を聞いておくとよいでしょう。
⑤釣り物ごとの集合時間・乗船時間を守る
乗り合い船でも仕立て船でも重要なのは、出船時間にあわせた集合時間を守ることです。
特に乗り合い船の場合は、不特定多数が集まって乗船します。
このときに自分だけ時間に遅れてしまうと、出船時間が遅れてしまうこともあります。
極端な寝坊、電車遅延、事故等では、必ず船宿に連絡して出船を見合わせることも必要です。
⑥船宿のレンタル道具・備品は丁寧に扱う
ほとんどの船宿では釣り物に応じた貸し竿(+リール)を用意しています。
これらは安価で借りられて便利なわけですが、自分のものでないということもあり、雑に取り扱う人がいます。
船宿にとっては貸し竿は資産でもありますし、考え方によってはみんなで使う共有物でもあります。
お金を払っているいないにかかわらず、人から借りたものの取り扱いは丁寧にしましょう。
⑦乗合船の釣り方は船長の指示に従う
多くの乗り合いでは釣り物や釣り方が決まっています。
定められた釣り方以外や、指定の道具から外れる場合は、事前に船長に確認しましょう。
確認をしないでオマツリなどが多発すると、釣り客同士のトラブルにもつながります。
また指定の仕掛け等でも、潮速や釣客同士の釣座間隔によって、オマツリになってしまうこともあります。
一般的な釣り船の船長はこうした様子を見ているのでなんらかアナウンスがあるはずです。
このときの船長の指示にも従うようにしましょう。
例:
- 「潮が速いのでオモリを80号に変えてください」
船釣りは船宿側、釣り人の両方の協力があってたのしい釣りが成立する
船宿を利用して不満ばかり言っている人をみかけることがあります。
SNSでもしばしばみられる光景です。
明らかに船宿側に問題があるときもあるのですが、話を聞いていると「釣り客側の配慮が欠けているな」と思うこともしばしばです。
サービスに満足できなかった場合、まず「自分の対応はどうだっただろうか?」を自問自答するのが大人の釣り人なのかもしれません。