人間は常に問いをもっている生き物。
釣り人も一緒です。
今日も世界では多くの問いが生まれ、答えが見つかっています。
そんな中、インターネットでは確かではない答えがいろいろと流布され、それがまことしやかに拡散されたり。
そんな、ウェブ上に転がっている『釣りのなぜ?どうして?』について、釣りメディアORETSURI編集長の平田が勝手に回答する本シリーズ。
今回の質問
釣り船を選ぶ時に良い船か悪い船かを見分ける方法って何かあると思いますか?
質問者:Yahoo!!知恵袋
<平田の回答>
「釣り船とラーメン屋の選び方は基本的に同じ」
今回のお悩みは、きっと釣り船に何度か乗ったことがある釣り人の方からで、船宿に対して不快な思いをしたこともあるんだと思います。
いい思いばかりしていれば、こういった質問をしないですしね。
むしろ、複数の船宿にのって、不快な思いをしたことがない人などほとんどいないのかもしれないです。
貴重な余暇の時間をつかって、半日であれば5,000円前後、1日であれば1万円程度を投資して、散々な目にあった。
こういった話は数えきれないほどあるはずです。
だんだん慣れてくると、アレな船宿をさけるようになるのですが、最初はわかりませんし、いろいろな理由で初めての船宿にいく必要があるときは、被害をこうむることもありますね。
そんなあなたにオススメしたいのは、船宿より身近にあるラーメン屋を選ぶときの選択基準を船宿にあてはめることです。
あなたの好きなラーメン屋はどんなラーメン屋でしょうか?
ちょっと考えてみてください。
・・・
・・・
・・・
- 無性にいきたくなるラーメンをだしてくれる
- 店長がいい人なんだよな
- スタッフの元気がよくて気持ちよい
- 細かいところに気が利く
- 家や職場などの近くにある
- 店がキレイ
- 店がきたないんだけど、独特の趣がある
- 店主のブログやSNSの情報発信がおもしろい
- 営業時間が自分のライフスタイルにあっている
などなど
人によって考えはあると思うのですが、多くの人が
- 従業員(店長・オーナー含む)がいい人
- 味がうまい
- 家や職場などの近くにある
- 営業時間が自分のライフスタイルにあっている
を、総合的に判断してリピーターになっているはずです。
こういったハード面とソフト面の要素を、船宿に当てはめて検討要素にしてみるとよいのかもしれないです。
- 釣果を安定的にだす船宿か
- ウェブサイトの情報発信がまともか(虚偽情報を含まないか)
- 電話対応は問題ないか
- 船宿の受付スタッフ等は気持ちよい対応をしてくれるか
- 船長の感じはいいか
- 船長の腕は確かか
- 中乗り氏の感じはいいか
- 釣り物と出船時間などは自分にあっているか
- 船宿は清潔か?(清掃されているか、トイレはキレイか)
などなど。
こういった面をすべて満たしている船宿はそれほど多くはありません。
「オーナーや船宿の女将さんなどのスタッフはとっても感じがいいものの船長がアレなんだよな」
「ハード面はどこよりもいいんだけハート面(ソフト面)が欠けているんだよな」
などなど、いろいろと感じる釣り人もいるでしょう。
このあたりはもうトレードオフの関係だったり、大人としての総合的な判断で決めるしかないんだと思います。
釣り船を選ぶ時に良い船か悪い船かを見分ける方法って何かあると思いますか?
今回の質問は、おそらく新しく船宿を検討する場合に、その船宿が良い船か悪い船かということなんだと思います。
ということで、まず自分がゆずれるところ、ゆずれないところを紙に書き出してみて判断するとよいでしょう。
え?
平田さんはどうしているのか?
そうですねー、
わたしの場合は以下の要素で判断しています。
- ウェブサイトの発信内容
- 電話対応がしっかりしているか
- 当日朝、船宿にガラガラ―っと入った瞬間の空気(常連客の層)
- 受付がしっかりしているか
- 船長の人格
- 中乗り氏の言行
- 現金すぎないか。ソフト面を軽視しすぎてないか
これらで、この船宿はダメだなー、自分にはあわないなーと思ったら二度と行かないようにしています。
順に説明していきます。
1.ウェブサイトの発信内容
これはですね、別に今時のウェブサイトをもとめているわけではないんです。
釣り客として求める最低限の情報があるかどうかや、テキストとして表現される言葉遣いをみています。
釣り客を馬鹿にしていないか、初心者をなめていないか、常連以外スルー系ではないかあたりはどうしても文章にでてしまうのでこのあたりはしっかり見ています。
2.電話対応がしっかりしているか
ウェブサイトでの情報でどうしても判断できないこともでてくるはずです。
そんなときにはやはり電話確認ですね。
この電話確認では、電話をする側も、できるだけ船宿が暇な時間にかけるという心遣いがあるとよいとは思います。
こんな船宿には要注意です。
- こっちが挨拶してるのに挨拶からはじまらない
- 不機嫌やめんどくさそうな対応
- 説明が要領を得ない
3.当日朝、船宿にガラガラーっと入った瞬間の空気(常連客の層)
はじめての船宿に入ったときにどういった印象をうけるかというのがあります。
ファーストインプレッションってやつですね。
なんとなくよどんでいて、常連客もなんだか笑顔なく表情がよどんでいる。
いざ釣り座について、常連客に何度挨拶しても返事がなく、その後のオマツリ発生時なども殺伐としている。
こういった船宿はさけたいですね。
4.受付がしっかりしているか
多くの船宿では1代目の女将さんや、2代目の若女将が受付をしています。
もちろん男性が受付しているところもあります。
受付でみるのは、挨拶がきちんとできるかというのと、人の顔をみてやりとりしているのかという点です。
やっぱり、お金を払ってお世話になるので、
「よろしくお願いします!」
に対しては、
「よろしくお願いします!」
というような船宿がいいですね。
5.船長の人格
釣り船の操船には、様々な制約があります。
ポイントに入れる時間、船宿ごとの地域ごとの優先順位、漁船優先、などなど。
一方、様々な釣り船に乗っていると明らかにそれはないだろという船長も登場してきます。
- 誰も釣れてないのにスマフォでずっと誰かと延々くっちゃべって動かない船長
- 明らかに燃料費をセーブしようとしている船長
- コミュニケーションが一切できない船長
釣れる釣れないは、経験によるポイントの移動や知っている根の数、流し方のうまさなどにもよります。
が、こういった内容はそもそも腕というよりも人格面が大きいので避けています。
6.中乗り氏の言行
船長より影響力は低いものの、やっかいなのが中乗りのスタッフです。
本来、船上で釣り客に生じるオマツリやらのトラブルをサポートしたりするのが中乗りや上乗りと呼ばれる方の役目なのですが、ときには自分の釣りに熱中しすぎたり、オマツリをしている初心者にイラついてしまっている人もいます。
中乗り氏以外の要素が高得点の場合は、無視できますが、だいたいそうではなく、ダメな船宿はダメな中乗り氏がいるというのが相場のようです。
7.現金すぎないか。ソフト面を軽視しすぎてないか
船宿も商売なので、従業員がいて、お金を儲ける必要があります。
それはもちろんそうなのですが、言葉の端々や、サービス提供の仕組や意図などをみていると利益至上主義になってしまっている残念な船宿もあります。
世の中、お客様が神様なんてのはただの錯覚ですし、本来サービスを提供する側と対価を払ってサービスをうける側は平等であるはずなんです。
平等とはいってもお互いが歩み寄ることで、そこに満足や感謝がうまれるような気もします。
そういったプラスの循環がおこなわれている船宿はよいもんですが、そうでもなくて、なにかと工数を削減しようとしたり、収益を伸ばそうとするあたりが目立つ船宿はちょっとやだなーと思う限りです。
以上です。
お役に立てたかわかりませんが、個人的なまとめのとしては、駄目な船宿はだいたいウェブサイトの情報発信と電話対応でわかるんじゃないかなーとは思います。
そこでわかんなかった場合は、受付や常連界隈・船長・中乗り氏の対応で、もう二度と行かないと思うわけですね。
これはもうどうしても一定確率でてくるのでしょうがないともいえます。
やっぱり、相性もあるので、この船宿は自分にあっているな、いい船宿だなーとおもったら、基本的にはその船宿に通って応援していくとよいんじゃないでしょうか。
あとはあなたが信頼している釣友が進める船宿もだいたいよいところですよ。
これからの時代、シニア層が船釣りから引退していくわけで、確実に釣り客の層も変わってきます。
2030年ぐらいまでの10年でも、駄目な船宿はどんどん淘汰されていくはずですよ。
ではでは。
※質問がないとエンドレスでYahoo!知恵袋などの質問を勝手に回答していく仕様です。