人間は常に問いをもっている生き物。
釣り人も一緒です。
今日も世界では多くの問いが生まれ、答えが見つかっています。
そんな中、インターネットでは確かではない答えがいろいろと流布され、それがまことしやかに拡散されたり。
そんな、ウェブ上に転がっている『釣りのなぜ?どうして?』について、釣りメディアORETSURI編集長の平田が勝手に回答する本シリーズ。
今回の質問
主におかっぱりでやってます。
釣りが上手くなるには釣れないホームで腕を磨くのと遠征でよく釣れる地域に行って釣りまくるのとどちらが上達が早いでしょうか?
質問者:油坊主さん
<平田の回答>
「同じ場所に通ってパターンをつかむのが重要」
今回のお悩みは、きっと、あまり釣れていない釣り人の方からなんだと思います。
どういった釣りをしているのかはちょっとわからんのですが、いずれにせよ、どのジャンルでも、おかっぱりというのはとかく釣れないとされています。
なぜか。
それは日々釣り禁止になっていき数もどんどん少なくなる釣り場を自分で選定していくことが必要であり、やっとこさ見つけた釣り場でも釣り人で混雑していることが多いからです。
さらに回遊魚以外の居着きの魚は、釣り場で釣りきられていますと、沖の根伝いから補給されない限り魚影は薄くなってしまいます。
だから釣れない。
ということで多くのおかっぱり釣り師は自分が通っている釣り場をもって釣れないとして、遠征するとそこにまだ見ぬ秘境=パラダイスがあるのではないかと思うことあります。
いにしえのヨーロッパでは、東洋に黄金の国があるとされて、多くの旅人が東の世界を訪れようとしました。が、実際にはそんな国はなく、香辛料という存在がみつかったものの、多くの旅人は旅に消耗し、現地の娼婦に梅毒などをうつされジエンドというわけです。
メーテルリンクの『青い鳥』をご存知でしょうか。
主人公が青い鳥を探して方々探すも実は青い鳥は身近にいるというよく知られた話です。
ほかに、
『隣の芝生は青い』
という言葉もあります。
これらには真理がこめられていて、人は、目前の対象に努力をしないですぐに安易な道に流れてしまいがちです。
たとえば遠征に行く。
たしかに魚がたくさんいてスレてない場所にいけば釣れます。
プロや釣り番組が海外やへき地などに遠征して釣りをすることがよくありますが、まー釣れます。
なぜか。
人が少ないし、魚影が濃いからです。
雑誌も釣り番組も取材日数が限られているので、最短で成果を出す必要がある。
そういったことを考えると、魚影が濃いところにいったほうがいいんです。
プロはもともと釣りがうまくてプロになっている人がほとんどなので、釣りがうまくなる云々は関係ないからです。
が、素人で釣りがうまくなりたいという方は、いつもいくポイントから逃げてはいけないと思います。
そこが釣れないポイントだとする。
でも、そこで対象魚をちゃんと釣っている人がいるのであれば、そこには力量の差があるのです。
- 釣っているポイント内での場所なのか、タナなのか
- 潮や時間の問題か
- 使ってる仕掛けやルアーの差なのか
- ロッドやラインの感度なのか
- リトリーブスピードなのか
- 集中力の差なのか
などなど、これらをぜんぶ考えて、工夫をして1年間、いや2年間望んでも成果が出ない場合はまーあきらめて他の場所にいってもよいと思います。
とはいえ、これらの工夫をしているだけで、きっとあなたの釣りの腕は1年前よりぐんとあがっているはずです。
その経験をもって遠征をすれば、だいたいイチコロです。
このほかに、遠征でもして、まずは釣れる実感をもつという意見もあるとおもいます。
サッカーでも得点をあげるという得点感覚をもっていないと点は決められません。
それはそうなのですが、釣れるところは、本当に特にテクニックなく、投げてタナにあわせたり、一定のスピードで巻くなどの基本スキルで誰でも釣れたりします。
こうなると、腕が上達するまえに恵まれた環境に甘んじてしまう人のほうが多いように感じます。
ではでは。
※質問がないとエンドレスでYahoo!知恵袋などの質問を勝手に回答していく仕様です。