2019年3月13日に、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会(食品衛生分科会食中毒部会)で平成30年の食中毒発等についてのデータが発表されました。
平成30年度の食中毒報告件数の最多は「アニサキス(アニサキス症)」。
出典:厚生労働省
同年度の全食中毒報告件数は1,330件で、主なカテゴリは以下の通り。
- 細菌(ボツリヌス菌・カンピロバクター等)
- ウィルス(ノロウィルス等)
- 寄生虫(アニサキス)
- 化学物質
- 自然毒(植物性・毒物性)
このうち、アニサキスが原因の食中毒の報告は468件で全体の35.2%。アニサキスは人同士で広く感染していくものではないので、患者数では感染力の強いノロウイルスやカンピロバクターを大きく下回っています。
▼平成25年(2013年)~平成29年(2017年)までの発生月別のアニサキスによる食中毒事件数と患者数
アニサキスは事件数は平成29年、平成30年と増加
▼平成25年(2013年)~平成29年(2017年)までの発生月別のクドアによる食中毒事件数と患者数
ヒラメなどが原因となるクドアの事件数は平成29年にやや減少し、平成30年は横ばい。
出典:厚生労働省
ヒラメに寄生する謎の寄生虫クドアについて 先日、釣ったヒラメを食べていて、あまりにもうますぎていろいろとヒラメ料理をしらべていたところ、 ヒラメは或る寄生虫により下痢や嘔吐という食中毒被害があるという...
※アニサキス症が増えてきているように感じられる理由として、2013年(平成25年)食中毒事件票にアニサキスやクドアなど寄生虫が追加記載され、個別に統計されるようになってきたことも下地としてあります。
目次
アニサキス症への対策
アニサキスについては胃アニサキス症・腸アニサキス症ともに様々な対応策が叫ばれています。
釣り人にとって、極めて身近な食中毒ですので、信頼できる科学的知見が整理されている食品安全委員会の「ファクトシート(アニサキス)」を一読しておきましょう。
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