東京湾は地形的に波が立ちにくいので観音崎手前であれば比較的出船できる可能性が高い場所でもあります。
釣り物の種類にもよりますが、風裏で釣りが継続できるものであれば荒れていても釣果が伸びたり。
波でどんぶらこっこの東京湾
この日はそれほど荒れてないだろうなとおもって平潟湾を出ると、いつも相川ボートさんの庭になっているエリアがかなり波立っていて、北風ということもあり、所謂日産沖は白波がたっていました。
操船もまっすぐ進むと北東からの波にぶつかるようで、ジグザクになみを避けて進む状況。
観音崎手前の東京湾は北からの風が波を起こしてそれが走水あたりの地形にぶつかって波がつよくなるのかは不明なのですが、まー、風のわりにはかなりの波でした。
八景島シーパラダイス付近からさらに進むと、波が舳先にぶつかって、潮の豪雨が頭上から夕立ちのようにふってくるというありさま。
ああ、はじめて船にのった隣のカップルはちょっとつらいだろうなー。
わらってるけど、たぶんつらいよなー。
と、笑いながら声掛けしながらポイントへ。
「近場からやっていきますね」
という船長のアナウンスで、八景沖でポイントが定まり釣りはじめるも、かなり揺れる状態。
・・・
どんぶらこっこ、
どんぶらこ。
どんぶらこっこ、
どんぶらこ。
あ、やばい。酔った。
これあと1時間続いたら吐くかも。
と思いながら左手首の酔い止めのツボを右手で強く推してなんとか気を確かに持ちつつ釣りをスタート。
今回は貸しビシではなく、サニーのちびライト40号+同社形状記憶合金の天秤でやることに。
このチビライトは手榴弾形状の一之瀬丸の貸しビシより圧倒的に潮切れがよいので巻き抵抗がすくないです。
女性はライトゲームタックルと組み合わせれば、疲れず釣ることができるはず。
この日も釣りのレクチャーをしていたわけなんですが、女性が底でこのような魚をつっていました。イトヒキハゼこと『カミツキ』にやや似ているものの、お名前は不明。
一瞬、『泳がせ』
の欲求が鎌首をもたげてきましたが、丁寧にリリースしておきます。
船はかなり揺れ朝からなにも食べていなかったということもあって、引き続き吐き気がでてくるような波。
立っているのもやっとなので座りながら釣りをするものの、20分ほどで反応がなかったようで移動。
もしくは、レンタルロッドで挑戦する初心者が70%ぐらいだったので、さほど釣れてなく底も取れていないありさまをみて、波をさけるポイントに移動したほうがいいという船長の英断だったのかもしれません。
この沖目で真鯛などもでるようで、一之瀬丸のアミ五目ではこういった大物ポイントができない日はつらいなーと。
横須賀米軍基地付近の浅場へ退避
横須賀米軍施設界隈の浅場。
水深17m程度です。
先に一之瀬丸のアジ船がいて、そこにアジがよっていたようなのですが、はじめて数十分はあたりがほぼない状況。
ときたま落としている途中に中サバが餌をかっさらっていって、ビシとの位置関係上どうしてもかかりが浅いので途中でバレるという状況。
これはあかんなー。
レクチャーをしていて自分の釣りはもちろん後回しということもありながらも、これもしかして、やばいやつかも。
この時点でクーラーボックスにサバ折をした中サバ一本という惨状。
しかも、余裕をこいてカッパを着てこなかったら、船移動中のしぶきでジーパンがびちょぬれというありさま。
もしかしてとなりのカップルが手ぶらで帰ってしまうことになるのでは。
それは避けたい。
やっぱりはじめての船釣りなので、釣らせて差し上げたいし、お土産も持たせたい。
と、
あれこれ最悪の状況とリカバリー手法を考えながら、こりずビシをしゃくっていると、隣にいた一之瀬丸のアジ船が、「じゃこれであがりますんでー」と、沖上がり。
・・・
すると、
10分ほどして、アジ船のイワシミンチについていた小あじ(ごくまれに中アジ)がアミコマセに誘われて船下について、落とせば釣れるという状況に。
ヒラメのエサにしたいサイズ感の豆アジが主体ですが、入れ食い。
ときおり置き竿にして、アシスト。
とはいっても底から2~3mの入れ食いなので、数秒であたりが出ます。
ここで欲をだし、もう小あじはたくさんつれたし、泳がせ釣りをしようか、ミヨシの端だしと下心をだすも、太仕掛けをもってきてないことに気づくという体たらく。
それでも、釣欲の鎌首がビンビンにたっていて、とりあえず置き竿に小あじがついたら、やや仕掛けを下げて、落とし込み釣りのような攻め方に。
いわゆる『なんちゃって泳がせ』です。
南蛮漬けサイズの小あじがかなり釣れる。
これぐらいのアジをつるわけでハリスは1.5~2号なんですが、奇跡的にマゴチやヒラメがあたったときのためにドラグはゆるゆるに。
このあたりでもう妄想がエスカレートして、カップルのオマツリをほどきながら、自分の置き竿をチラ見して、「さあ、ヒラメ、もしくはマゴチよいでよ!」みたいにいまかいまかとちらちらしていたのですが、まー、船はアジをねらっているわけで、ほぼ同じ位置から動かないのでまー難しいわけですよ。
アミ五目で波風が強いときはこのように浅場の風裏に退避してアジ主体になるのであれば、沖がちゃんと攻められる日にきたほうがいいよなーと思ったり。
それにしても船宿サイトで『アミ五目』でヒラメを釣っている人は、釣れたアジにたまたまヒラメが食ってきたのか、はたまたちゃんと、泳がせの仕掛けでやっているのかなーなどと一通り妄想して、仕掛けを回収すると・・・
・・・
・・・
・・・
眼。
うーん。
釣りって、たまにこういった残酷物語の当事者になるわけなのですが、それでもやめられない業の深い遊びだなと思います。
そんなこんなで16時沖上がりで、結果は、釣りがはじめての男女お二人とわたしの3名で90尾ぐらいでした。
小あじや小サバ・中サバの食べ方
同船の女性が、小あじや中サバの食べ方について中乗りさんに質問していて、「やっぱり揚げるのがいいよ」といわれていたのですが、それはその通りだなと。
下処理しているときに、小あじはこのサイズ感でも内臓脂肪がしっかりあるなーと感じていたのですが、10匹ほど釣れた中サバの身になってくるとやっぱりパサつくわけです。
これはもうサバの味噌煮やしめ鯖にするよりは、揚げる。
そして揚げた後に南蛮漬けやチリソース炒めあたりでアレンジするのがよいなーと思います。
小鯖や小鯵料理に迷った人は以下の記事がよく読まれているのでチェックしてみてください。
どんな魚もしっかり保冷して持ち帰り下処理して、適切な調理法を選べばだいたい美味しく食べられます。
せっかく釣れた命なので、できるだけおいしく食べたいもんですね。
余談
出船前に船長から、「サニービシ使う人いますか?」といわれて、「つかいます」といったところ、午前アミ五目でオキアミを持参して真鯛を釣った人のオキアミを引き継ぎました。ありがたや。
午前は真鯛が釣れたそうなのですが、午後は今回の結果のようなありさまで、その日の天候を見極めて午前と午後の釣りがある場合はどちらに決めるとよいよなーと思った次第です。
といっても、この初心者向け船釣りレクチャーははじめやすいように午後船だけを選んでいるんですけどね。
それにしてもアミ五目で真鯛を釣っている人は、端の席で、1本針の長仕掛けで狙っているんでしょうかね。今度聞いてみよう。
ではでは。
お世話になった船宿
予約制で週末は混みあうことも多いです。当日朝に空席があれば乗船も可能ですが、なるべく早く予約していくことをオススメします。
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関連アイテム
サニーチビライトは東京湾や相模湾のライト五目系の釣りにオススメのアイテムです。
潮受けしにくい形状がメリットの一つですが、オキアミを入れる場合、容量が少ないという点を理解しておくとよいです。手巻きリールでの仕掛け回収時がとっても楽です。