アジ船でアジを釣ることを放棄して狙ったカサゴ。
東京湾だと港湾部まわりのポイントには護岸の基礎などの根があり、アジ狙いに飽きたらイソメを長めにつけてタナを垂らせばカサゴやメバルが釣れます。
サバが釣れている季節はナイフをもっていって即席で切り身をつくって落とせばイチコロなんですが、アオイソメでも問題なく釣れます。
ただしイソメは底から吹きあがるとアジが釣れちゃうんだけども(何を釣りに行ったんだ)
カサゴの下処理
まずはカサゴの下処理からいきます。
カサゴって、深場ほど赤っぽい個体が多くなり、浅場は茶褐色系の個体が多いといわれているんですが、水深10m前後のポイントでもいろんな色合いの個体がいるなと。
なんでその色をしてるのなんて聞いてみてもわからないと思うので、だいたい人の言うとおりに深いから赤いんだといわれているわけです。
カサゴなど、棘が多い魚はペットボトルのキャップなどで鱗とりをすると、ぷすりと刺さって後悔することになるので、鱗とりは釣魚料理をするんだったら一つぐらいは欲しいところ。
棘を調理ばさみでカットすれば危険性はなくなるんですがね。ある程度重量がある鱗とりはかるく前後するだけで鱗がとれていきます。流石、専用兵器。
という具合に、鱗がとれたら、内臓とエラを除去します。カサゴの場合、血抜きをしなくても血合いが少ないですが、念入りに洗い流しておくとよいでしょう。
その後、ボールにぶつ切りにしたカサゴをいれて、塩をふって30分。
水分がでてくるので洗い流してよく水気を切っておきます。
カサゴの頭部は調理ばさみで二つに梨割にしておくとさらに出汁がよく出ます。
これでカサゴの下ごしらえは完了。
カサゴ汁を仕上げる
さあ、カサゴ汁の仕上げです。
具に何を入れるか、味付けは塩か味噌か、コチュジャンをいれて韓国風か。と、いろいろな選択肢がありますが、今回は味噌で。
具材はカサゴオンリーでもよいのですが、椎茸(自宅で栽培したのでたくさんある)・長ネギ・豆腐という布陣。
まずは椎茸とカサゴを炊いていきます。
椎茸もダシ目的なので、先に入れてしまいますが、香りなどを活かしたい場合は、軸だけ刻んでカサゴと炊いてからあとから傘部分をいれるとよいかなと。そもそも、栽培キットが菌床物なので、それほど香りもしないんですけどね。
そんでもって、ダシは昆布&カツオをベースに。
ほかに、みりん+日本酒。
これ一つのコツなのですが、魚介の汁ものは、だいたいみりん+安日本酒をドバドバいれて炊けばうまくなります。
とくに、みりんの効力たるやすさまじいものがあって、全体のまろやかさがでて旨味がたっぷり。
みりんは入れすぎると甘くなるので適度に入れて「これぐらいかな」という加減がわかればいいと思うんですが、安日本酒は1升買っておいて、ドバドバです。俺たちの筑後盛とか鬼殺し界隈でよいと思います。
具材がすべてはいったら中火で炊き、ネギがややシャキシャキ感をもっている状態で火を止める。
味噌はうんちくをいいたい場合は赤とか白とかをブレンドしておいて、「これは独自の配合で」とかいっておけばよいと思います。
最近は、無添加未加熱の赤系味噌と白みそアタリをブレンドすることが多いです。辛さと甘さが合わさってですね、と、このようになんとなくこだわっている感を演出できます。
味噌を鍋で溶かすと溶け残りなどもでてくるので、ダシを別椀にとってそこですべて溶かしてから鍋にそそぐとよいでしょう。
他に鍋の上で、濾し器をつかう方法もありますが、洗い物を少なくするためには、盛り付け用の汁椀をつかって、あとでさっとゆすいで再利用するのが最強なんじゃないかなと思ってます。
ということで、ずいぶんとやっつけでしたが、おいしいカサゴ汁ができあがりましたとさ。めでたしめでたし。
え?ほんとに旨いかって?
うまいに決まってんだろ!(@マネーの虎のなんでんかんでん川原ひろし社長)
なにが旨いかというと、カサゴの骨身からしっかり出汁がでていて、みりんや安日本酒陣による旨みのサポートがしっかりしているというやつです。
白飯とこれだけで至福。
ちなみに、余ったカサゴ汁にコチュジャンを投下しごま油を垂らせば、カサゴチゲに変化します。このカサゴチゲを白飯にかけるとカサゴクッパになるわけです。
二度三度美味しいカサゴ汁の作り方・食べ方でした。
ではでは。