東京湾の沖釣りでスズキを狙う際は、もともとエビ餌で狙うスズキが釣り物としては有名でした。
それが今ではルアーで狙うのが一般的になっています。
専門に狙う遊漁船(小規模船)も湾奥エリアには多く、ファンも多い釣りと言えます。
晩秋から冬季にかけては、東京湾の奥地(通称湾奥)の浅場や汽水域にいた産卵がらみのシーバスが、富津沖界隈へくだって産卵行動をとります。
この季節は1年でもっともランカーシーバスが狙えるといわれています。
と、
『シーバス』ことスズキについて解説したのは理由がありましてね。
今回の釣行はランカーシーバス狙いなんですよ。
先日、アドウェイズの岡村さんが、富津沿岸で89cmのランカーシーバスを釣りましてね。
投稿が見つかりません。こちら。
デッカイ。
これをみて、うらやましいなーと思っていたら、岡村さんから、
「今週末もシーバスでも行こうかと思ってます。もしよければ来てください。」
と、誘ってもらったので、ノリノリでいくことに。
東京湾フェリーで久里浜から金谷へ
前回のアマダイ釣りの記事で、勢いあまって釣りの話題というよりも60%ぐらいが東京湾フェリーの話題という事態だったのですが、今回もあふれるフェリー愛ってことで、やはりフェリーの話題から参りましょう。
久里浜港の食堂コーラルでは、朝定食というものがありましてね。
『焼鯖定食(納豆付き)ライス大盛サービス中!』が、なんとワンコインです。
(納豆付き)というあたりが、添付資料感たっぷりなのですが、ふつーに焼きサバってうまいからなー、ここで食べようかなーと思ったわけです。
・・・
が、
今回は船内でおいなりさんとみそ汁サービスで。
最近、おいなりさんのうまさに気づきまして、気が付くと頬張っています。
おっさんになって気づく、いなり寿司の武力。
あの甘じょっぱさに酢飯が実にいい。
甘漬けの生姜もさっぱりするし、サービスのカップみそ汁がお得だなー。
ということで、いい朝です。
ものすごく関係ないのですが、子育てをしている関係上、どうしても気になるのが授乳スペースなのですが、東京湾フェリーにもありました。
階段下のシークレットスペースですが、親子で三浦半島と房総を行き来して、赤ちゃんがミルクを欲してもこれで安心ですね。
遠くにみえるのは、三浦半島久里浜界隈。
ここで興奮して、この日のルアーローテーションをイメージしておきます。
まずイワシなぶらがあったら、ジャイアントドッグXをロングキャストして、
速攻で3本。
その後、やや魚が沈んだら、ショアラインシャイナーあたりのフローティングミノーで、
着実に追加4本。
さらに表層や中層に反応がなくなったら、鉄板バイブでボトム付近をブルブルスロー巻きで、
追加3本。
はー、今日はよく釣ったなー。
ということで、合計でシーバス10本。うちランカークラス(80cm超)2本。
というような計算。
釣り人という生き物のなかには、ことあるごとに、こういった妄想をする人がいます。
が、
釣りの面白さは、そうは問屋がおろさないところでもあります。
自然が相手だと、毎度フィールドの様子はことなり、だいたい思った通りにならない。
この思った通りにならない点をなんとか攻略して成果を上げるというところが釣りの魅力なのかもしれません。
いろんな趣味はありますが、釣りほど自然環境に左右される趣味もそうそうないなと。
山登りやゴルフだって天候に左右されるものの、相手は生き物じゃないしな。
動かざること山のごとしだし、ゴルフだって玉はとまったら自分で動き出さないしな。
ふむ。
その点、釣りはもっとも難しく奥深い趣味なのだよ。
と、
釣りをやりすぎてこじらせると、だいたいこのように他人の趣味をディスる人がでてきますが、それはいただけません。
それはよくないですよ。
本当によくない。
それぞれの趣味に魅力があって、みんなちがって、みんないい。
と、
いうようなことを考えていたら対岸の内房金谷港に到着です。
・・・
今回も重装ゴルフ兵各位の表情が楽しそうでなによりです。
趣味っていいですよね。
富津沿岸でシーバス狙い
今回は右舷の船首側に立たせてもらって釣りをすることに。
11月も半ばをすぎると風も寒く、グローブ必須です。
チタニウム手袋は、OEM的な要素が強いのか、どのメーカーのものも性能はほぼ一緒なのですが、内側にチタン合金のフィルムがはられていて、これに防寒作用があります。
厚い手袋と違って薄めでもありフィット感も多いので、手感度も犠牲にならないので、冬場に釣りをする人はぜひ装備したほうがいいアイテム。
指先は細かい作業をするんであれば切れていたほうがベターです。
タックルはショア用のシーバスロッド(5Pのパックロッド=ショアガンエボルブ)+PE1号リーダーフロロ5号です。
一路ポイントへ。
この日は岡村さんの友人(釣りに詳しい)も同船。
こういった魚探反応は、イワシなんだけども中層に固まっているので魚に追われていない状態とのこと。
シーバスや青物が追い回すとだいたい表層付近に上がっていったり、群れが散らばるんだそうで。
ははーん。
素人が見ると、うわ、めっちゃ魚いるじゃないですが、ささ、はよやりましょうや!と、なりがちかもしれません。
が、魚がいればいいってもんじゃないんです。
これはマーケティングにおいても一緒です。
マーケットの母集団がいかに多くても、それが成果につながるとはかぎらないわけです。ハーバードビジネススクールのジョン・マイヤーは・・・(以下略)
さて。
この日は河川の近くにあり沿岸にベイトがたまっているテトラ際からスタート。
一同、一斉にキャストする中、Tさんにいきなりでかシーバスがヒット。
んでもって、無事ランディング。
どうやら、鉄板バイブで底付近を引いてくるとバイトがあるとのこと。
Tさん以外はペンシルベイト(水面を狙うルアーです)などをつけていたので、全員鉄板バイブに付け替えキャスト。
・・・
お、左舷の岡村さんヒット。
・・・
ゆるめに設定しているドラグがかなりの勢いでだされている状態。ロッドの曲がり具合からしてもこれは大型のシーバスか・・・
・・・
無事ランディング。
いいサイズ。
シーバス、70cmUp。
いやはやこの時期のシーバスって餌をたらふくたべてかなり太いんですね。
わたしもどこで買ったか忘れた鉄板バイブ26gをキャスト。
フリーフォールで完全に底をとってから、ボトム付近をつかずはなれずただ巻きで攻めることに。
それにしても鉄板バイブって、これまで釣れたイメージがないんですよね。
ルアーマンにとって何度か使って釣ったことがないルアーへの信頼感のなさたるやすさまじいものがあります。
もともと、多摩川河口とか激浅ポイントでシーバスをやった経験しかないというのもありながらも、今一つ釣ったことがないので信頼感が薄い。
これ、釣れんのかなー。
ブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブル。
グググン!
あ、あたったぞ。
(巻き続けよう)
ブルブルブルブル・・・
グググワーン!
と、ヒット。
うお。やった。
これはいわゆるハーモニカ食いってやつだな。
ひさしぶりにルアーで大きい魚を釣った気がします。
にしても、鉄板バイブすげー。
・・・
このように、人間の印象などすぐにかわるもんです。
結果が出れば信頼する。
ビジネスも結果が重要ですね。
プロセスをどんなにこねくり回しても、結果がでなければやがて村八分です。
Excel皮算用やパワポの無駄資料なんて、飾りなんですよ。
がはははは。
67cmぐらい。
ランカーシーバスは80cm以上なので、まだまだ遠いのですが、マッスルでいい魚体でした。
このあと、ボトムを釣っていたら、ヒラメがヒット。
写真をとってないんですが、東京湾は最近ヒラメが増えはじめているようです。
ヒラメも釣れる鉄板バイブ。
こうなると一気にエースパイロットに浮上です。
コノシロパターンのシーバスはめちゃくちゃデカイ
富津沿岸には毎年、でっかいコノシロが入ってきます。
コノシロってのは寿司ネタのシンコやコハダが大きくなったもの。
シンコ→コハダ→コノシロ。
ちなみに市場価格で一番高いのがシンコです。
でっかくなるほど価値が下がる魚なんです。
江戸前のシンコの寿司は仕入れ価格も高いし、仕込みが難しいというのがあって、貧乏人が食べられるものでなくなっています。
ヒラメとかより余裕で高価だったり。
夏にビーチで群れているのをひと網とると、それでウンマン円です。
それが成長しておっさんになると、すんごく安くなるという。
かなしいかな、かなしいかな、西野カナ。
このぐらいのデカコノシロを追いかけまわしているシーバスはランカー確定とのこと。
群れがまだ見えないタイミングで、そのあたりで引き続き鉄板バイブを投げてみます。
ブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブル。
グググン!
お、あたった。
ブルブル・・・
グググーン!
わ、これやばい。
ミディアムライトのシーバスロッドがバットから曲がって相当な重量ということが伝わってきます。
あーこれ80UPとか余裕であるなこれ、慎重にいこう。
と、口切れにそなえてドラグをゆるめてファイトしていたところ・・
・・・
・・・
・・・
フッ….
あ。
「諸行無常」
「色即是空」
えー、バレてしまった次第であります。
シーバスでもなんでもそうなのですが、重量があって首振りをする魚がかかったときに、フッキングが弱いと、トリプルフックが途中までしか刺さらず、フックが伸ばされやすくなるんですよね。
魚の重さやパワーというものはありつつも、あんまり腰をひきすぎて弱気なファイトをしてもダメなわけです。
釣りって奥が深いなー。
デカイ魚を釣るのに、筋肉体操で鍛えて、ものすごく強い道具で臨んでもつれなかったり。
ときに、剛、ときに柔。
奥深い。
ふー。
一切エラ洗いとかしなかったから相当デカイシーバスだったんじゃないかなと。
エイのような、モビルアーマー的な引きじゃなかったしな。
イワシなぶらはランカーシーバスはじめ、いろいろ釣れる
その後、マリーナ方面に引き返していくと、鳥山が。
奥にみえますでしょうか。
明らかに鳥山ってやつですね。
カモメがヒャッハー!としているところに急行して、ジャイアントドッグXをキャスト。
サバやイナダみたいなのがものすごいスピードでチェイスしてくるもののフッキングせず。
これはフローティングミノーかなーと思いつつも、鳥山がどんどん離れていくので、飛距離をかせぐために鉄板バイブをつかうことに。
もう信頼のアイテムです。
すると、入れ食い。
サバ。
セイゴ。
岡村さんに何かがヒット。
青物っぽいな。
イナダでした。
と、
海面下2~3mぐらいで、
ズーン!
と、くる引きが。
・・・
指4本サイズのタチウオ。
こんだけフッキングしてれば、ばれないでしょうなー。
ルアーが小さすぎるとリーダーから切られそう。
その後、タチウオとヒラメを1本追加。
このポイントの水深が6,7mぐらいだったのですが、
タチウオってベイトさえいればこの時期でも昼間の表層にいるんだーなと。
ヒラメはイワシがいる中層の下についていて、ボトム上30cm~1mぐらいをスローリトリーブしてピックアップする寸前にバイトしてきました。
どの魚でも、海面だと追いこんだ感があるんでしょう。
ついに、ランカーシーバスが登場!
と、大き目のシンキングペンシルをキャストしていた岡村さんの友人にヒット。
がは、
こいつはめっちゃデカそう。
ロッドがライトだとしても、エラ洗いせず、ズンズンしたにもぐってドラグがでていきます。
・・・
無事ランディング。
こ、これは、バラマンディーかよ。
みたいなランカーシーバス。
すんげー。
長さは80センチUPながらも、尋常ではないボディの厚み。
ぶっといなー。
・・・
いままでみたなかで一番太いシーバスだなー。
その後、アタリもなくなったので、マリーナ―へ帰港。
岡村さんは東京で予定があったようなので、残った3名で竹岡式ラーメンを食べて帰ることに。
こちらが竹岡式ラーメンである。
・・・
説明しよう。竹岡式ラーメンというのは、チャーシュの煮汁をスープじゃなくてノーマル湯で割り、乾麺をもさもさにふやかして、デッカイチャーシューをごろんごろんとのっけて薬味で刻みタマネギがのるラーメンを指す。
厨房をみたら婆さんが、炭火にかけたボールに大量の乾麺をいれて、その上に湯をかけて、もっさもっさにふやかしていたのが鮮烈な印象。
味は、
ふー。
こ、これは慣れが必要だなーという印象でございますなー。
一筋縄ではいかぬ味とはこのことです。
醤油をお湯でわって、そこにベビースターラーメンを投げ込みチャーシューのかたまりをメテオみたいに落とせばできあがると思ってください。
ふむ、
こういうもんなんだろうな。
世界は広いなと思いつつ、東京湾を渡って胃もたれしながら三浦半島側に帰還したわけです。
こちらが持ち帰った釣果。タチウオ1本はもらいもの。
シーバスはもっと釣れるだろうと50cmぐらいが釣れたらキープしようとしたらバイト多数ながらもヒットまでいたらず。。。
ではでは。
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コノシロについているシーバスは小型のルアーでは見向きもしないといわれています。わたしの鉄板バイブにヒットした個体はコノシロの群れを発見する手前だったのですが、基本、秋冬の富津界隈を攻めるときはデッカイルアーを装備するとよいですね。
特に発売されたばかりのメガバスのモンスター級ルアー『メガドッグ』がめっちゃ人気で釣れるとのこと。ロッドも相応のものを用意したいところです。