メバルやカサゴなどの根魚は、煮汁にコラーゲンがかなり溶け込んで、食べ残したものを冷蔵庫で冷やすと煮凝りができます。
食べ終わって捨てる骨と一緒に煮汁を捨てるのもそれは自由なのですが、試しに煮汁だけをすすってみると、これがなんともコク深く、とりきれない骨身同様捨てるに惜しい。鶏肋。みたいな感じになります。曹操。
今回は魚の命に感謝しつつ、丸ごと食べられる料理を紹介します。
メバル・カサゴの煮凝り丼を作る
こちらがメバルとカサゴを煮汁で炊いたもの。煮つけと呼ぶか、煮魚と呼ぶかは人によって異なりますが、多めの煮汁で炊くのは煮魚かなと思っています。
メバルとカサゴの身と皮だけ食べて、半身を煮汁とともに冷蔵庫へ。
翌日・・・
こうなる。
マコガレイの煮魚もそうですが、味わい深い煮凝りです。
コーヒーゼリーっぽくみえますね。
これを残した身と薬味と一緒に丼にもりつける。
薬味は、三つ葉、小葱。大葉、七味唐辛子です。
そして、隠し味にごま油。これは好みなんですが、いれると味わいがさらに深くなります。
あとは、そのまま掻き込めばフォーユー。
薬味と煮汁の旨さをごま油がまとめ上げ、圧倒的な旨さに爆速で白飯がかきこまれます。
10秒ぐらいで完食しました。これはいい。
メバル・カサゴの骨湯
じいさんばあさんと小さい頃暮らしていた人は、多少心当たりがあるかもしれないのですが、むかしのひとは、白飯をたべたあとや、魚を食べた後にお湯や茶を注いで、残りをくまなく食べることをやっていました。質素倹約、無駄のない生活というやつですね。
飽食の時代ではそういったことも忘れてしまいがちです。
どんなきれいごとを言っても、釣りは、リリースする、キープするにかかわらず魚の命を傷つけ殺めることにつながる遊びです。
個々の信条にもよりますが、わたしはどうせなら、有難くおもって魚の命をいただきたいなと思っています。
ということで、煮魚の骨を骨湯にします。
食べ残しのメバルとカサゴの骨を器にあつめる。
熱湯をそそぎ、塩、白醤油、あたりで味を調整する。
柚子をうかべたり、昆布だしをすこし入れたり、葱油をいれてもよいです。
あとは、湯のなかでメバルとカサゴの骨身を洗うようにすると、身がほぐれ、汁がだんだんと白濁してきます。
あとは、しみじみ飲む。
シンプルな味です。
魚をすみからすみまで食べる。
骨湯は、冬の朝にすすると、じんわりと腹に染み、命を感じます。
こうすると、魚の骨以外は丸ごと味わえるので、ぜひやってみてください。鶏などを飼っていたり畑があれば骨もミキサーで砕いて有効活用できるかもしれませんね。
ではでは。
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▼骨湯に葱油を垂らすだけで、風味がさらに増すのでオススメです。