バス釣りの菊元プロがご自身のサイトで釣り場のライン回収について言及していました。
菊元プロとは面識がないんですが、軽妙な話し方が好きです。
「おったなー」
とか。
バス釣りは楽しいけれど
見たら気分が滅入るものもあります。
それはバスアングラーが残したとしか思えないゴミ。
特にラインはなんでこんなに長いラインを
そのままにしてるのかなと思うことがある
ブラックバスはストラクチャーとよばれる構造物についていることが多い魚です。
障害物のより奥にルアーを打ち込むことが釣果につながることも多いのですが、キャスト技術が未熟であると、水面に垂れる枝などにラインごと引っかかってしまいがち。
このバス釣りにおけるキャストは、精度という点でソルトより断然難しいところがあります。だから初心者やあまり考えないで釣りをしている人はすぐにラインをひっかけてしまうわけです。
- バックラッシュしてからんだ大量のラインをそのまま足元に捨てたもの
- 野池などにかかる電線に無数にかかっているルアーと長く垂れたライン
- 木の枝に絡んで醜く水面にたれるライン
ひっかけてしまったラインをどこまで回収するか。これは釣り人によっても異なるとは思います。
中学生や高校生のころは、野池の周りの樹にのぼってラインと大切なルアーを回収したことを今でも思い出します。5mぐらいの渓流竿を持ち出して、それの先を加工してルアーごと回収したり。
樹に登ってのルアーやライン回収は落下の危険性もあるので、誰にでもすすめられる行為ではありません。
自分で出したごみを回収しなくてはいけないという義務感が当時もあったのでしょうね。
手元でカットしたとしか思えないラインの長さでした。
最悪でも結び目から切る努力をしてほしいな。
菊元プロが言及しているように、面倒くさくなり手元からラインを切っている人は確かにいるような気がします。
ベイトタックルなど、ある程度ラインが太くなったものやPEライン系は特にそうで、回収する際に諦めてハサミで切っているのでしょう。
釣り場に立ってキャストする前に、明らかにひっかかるだろう場所、引っかかったときに回収が難しいポイントというのはある程度釣りの経験を深めるとわかるはず。
そういった場所では、回収できる立ち位置にいけるまでキャストしない。絡まっても回収できる、よりヘビーなタックルでないと釣りをしないといような意志決定も釣り人の自主規制として必要なのかもしれません。
不幸にもルアーが木の枝などにひっかかったときに、最悪でもより結び目に近いところからラインを切る努力をしたいものです。
立ち木などにラインをひっかけた場合、ボートであれば、すこし釣りの手を止めれば大体のラインが回収できるはずです。
僕はTVでも釣れたシーンの他に
ラインを回収しているシーンを
なるべく放送してほしいとリクエストしています。
ロケで釣れなくて、
てんぱっている時でも
捨てられたライン見かけたら回収に努めたい。
釣りのプロやメディアがやるべきことは、釣りの技術や道具の便利さのPRだけではなく、釣りのルールやマナーの点でファンの模範となることなのだと思います。
特にブラックバス釣りは、自治体ごとにルールがことなりますが、きわめて難しい釣り場環境であることがほとんどです。
そういった状況では、些細なルールやマナー違反が釣り禁止につながります。
釣り場が禁止になる。
バス釣りが明確に禁止される。
こういった状態によって、そもそもの釣り場や釣り人が減れば釣りのプロやメーカー、メディアにとっても競技人口が減ることを指すわけです。
ゴミを捨てないのは当然のことながら、ゴミを回収する姿を見せる。
これは釣り番組で最初や最後に必ず放送するというのでもよいと思います。
プロでなくてもよいので、YouTubeで釣りの動画を公開している人も、みんなやればよいと思います。
釣りは確実に水辺にごみを残す。
この事実から逃げず、釣り人ひとり一人が清掃活動をする。
そういった姿がものすごく”かっこいい”と若者(特に)に伝っていけば、いつか釣り場に出る人の多くがゴミ拾いを自然としていくような気もしています。
年齢を重ねると、頭がかたくなり、ゴミを拾うという行為に対しても斜に構えがちですし、大人になってゴミを捨てる人は息を吸って吐くかのようにゴミを捨てます。
これからの釣り業界は、そういったごみを捨てる人にフォーカスするよりも、釣り場に捨てられたごみを積極的に回収する人に光をあてるとよいかなと思います。
釣りはだれしも自然にゴミを残すものなので、すこしでも環境の負担を減らすという意識がさらに深まればよいですね。
それが自分たちの気持ちよい釣りにつながってくるはずです。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
▼釣りメディアORETSURIでは、#fishonehand というハッシュタグをつくってみました。ゴミを拾ったらタグをつけて投稿してみてください。同志がいろいろコメントをくれるはず。
画像と文章出典:菊元俊文オフィシャルブログ