「青蟹」はどこいるのか?三種の夜蟹獲り(タイワンガザミ・イシガニ・モクズガニ)

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タイワンガザミのオス
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「ほほほほ。梅雨時の6月7月はガザミ類の産卵シーズンにあたるので、カニがとりやすいんですよ」

ということを、RPGにでてくる村人Aのようにいい続けてきたんですが、これはほんとです。

前回の夜蟹獲りでは抱卵したメスしかいなかったのですが、抱卵していないメスのガザミや「青蟹」とも呼ばれる巨大なオスはいないのか。

こうなると、昼間も気になってならないわけです。

さて、この日も大潮だからいってみるかと。

大潮干潮タイミングに蟹場へ

目次

抱卵した「タイワンガザミ」しかいない件

さて、「蟹場」に到着。

え?そうです。

「蟹場」ってのは蟹がいる場所って意味です。ぜひつかってみてください。スタバみたいなもんですよ。

まずは浅瀬から。

「はい用意できた方からどうぞー。水深20cm。蟹、根周りについてるけど、砂にもぐってるのもいるからよくみてやってみてください。根がかりはしないところなんでー。」

と、釣り船的アナウンス。

干潮時の浅場って、警戒心が高くなるのか砂に半分もぐっているようなガザミ類を目撃することがあります。あとは、浅いからこちらの動きからくる振動によって、埋伏の計をつかうんでしょう。

と。

今、あやしい触覚とゴツゴツが砂にもぐっていったような。

・・・

こちら。

写真でみにくいんですが、ややトゲトゲした甲羅みたいなのが砂からでていたんです。

こういう地形では、網やトングではなく、軍手をはめた手掴みがベスト。

片手だと挟まれたときに逃げられやすいので両手がいいんですが、こちとらiPhone持ってるんでね。防水処理したやつ。

少林寺拳法の修行よろしく、砂に深さ10cm程度まで手をいれる。

む!

いた!

見事、蟹を捕獲。

ありゃ。タイワンガザミメスの抱卵個体。

今回は抱卵個体は全部リリースする方針なので、さいならー。

「はい顔みましたー。砂にもぐっているのが多そうなんでしっかり探ってみてください」

ここにも。

ガザミ類の砂潜りの速さはほんと見事。

すすすー、ってな具合に砂に消えていくのです。

が、余人は逃しても、このわたしの眼から逃げることはできませんぞ。

南無片碗金剛力!

わ。

またタイワンガザミメスだ。

すまそ。お騒がせしました。

さようならー。

なかば砂にもぐっている個体だと、抱卵しているかどうかがわからんのですよ。

そこ!

・・・

ギィ。(タイワンガザミメス)

ふぅ。

砂地と岩場の切れ間には抱卵したメスしかいないのか。

オスはどこにいるのかね。

ギィ。

すこし離れた岩場の際を網でとっても、抱卵メス。

時期が遅すぎたのかな。

と、今日一サイズ(タイワンガザミメス)が堂々と岩陰に鎮座しているのを発見。

水深的に手づかみでは難しいので、挟みたも網の術でゲット。

お、これは抱卵してない。ほくほく。

内子があってこれから産卵なのか、産卵後なのかは不明。

ノーマルガザミに似てるんですが、タイワンガザミメスです

いいぞいいぞ、いいサイズ。

そこにも!

ギィ。(抱卵したタイワンガザミメス)

・・・

お、岩の上で対空姿勢をとっている個体がいますね。

が、余裕でネットイン。

こちらはイシガニ・オス。

たも網の網にはナイロン製とコーティングされているものがあるんですが、前者のほうが蟹に逃げられないものの、一旦捕獲すると網と絡みやすく、手返しがかなり悪くなるんですよね。

む!

そこにも!

こちらはコーティングされた小さめのたも網。

こちらだとすくいやすく、カニを取り外しやすい(絡まない)。タモ枠自体も小さいので岩が隣接しているような小磯チックなエリアでも使いやすいと言えます。

その後も、順調にとれていく蟹たち。

ギィ。

タイワンガザミメス。もうそろそろ孵化ですかね。お大事になさってください。ではではー。

・・・

ちょっとゴッツイのがいたぞ。

やや深いからオスかメスかわからん・・・

ギィ。

メスでしたー。こちらはイシガニのメス。

イシガニも大きくなるとこのように、赤紫×茶っぽくなってきますね。

あれ、潮がひいて露になった護岸のブロックの上を歩いている蟹が・・・

ちょ、待てよ。

モクズガニのメス。

夏場に海にいるのもめずらしいな。

こちらは抱卵していないタイワンガザミメス。

抱卵していない個体の比率は明らかに低めの様子。6月前半ぐらいまでがちょうどよかったのかも。来年もまたその次も獲りつづけるためには、すくすく育ってもらうことも必要なんですけどね。

いったいぜんたい、タイワンガザミのオスはどこにいったんだろうか。と、広大なサーフへ捜索範囲を広げていくことに。

ときおり、フライパンサイズのアカエイ地雷が埋設されているなかで、なんだか鮮やかな青い物体が。

あ、いたよ。タイワンガザミのオスだよ。砂浜で、青ってのは目立つんですよね。

二刀流網で囲い込んでっと。

・・・

と、このタイワンガザミ氏交尾の真っ最中だったようで、下にメスが・・・

これはダブルゲットまったなし。いや、行為中はちょっとかわいそうかも。

と、一瞬の躊躇が物事の結果を左右するわけです。

網の角度問題でメスは、しゅーん、と、横泳ぎで素早く離脱。

ガザミ類って本気になるとかなりのスピードで逃げるんです。一旦、砂にもぐられ、埋伏地が定かでなくなったらだいたい終わりという。

タイワンガザミ雄。「男はつらいよ」とのこと

ということで、今回唯一のオスのタイワンガザミをゲット。

「青蟹」とも呼ばれるだけあっていい青してますな。美しい。

タイワンガザミって外来種におもわれがちなんですが、立派な在来種で、温暖化や海流の変化などによって生息域が北上してきているのです。

持ち帰りは、

  • タイワンガザミ3杯(オス1杯・メス1杯)
  • イシガニのオス2杯
  • モクズガニのメス1杯

という結果でした。

タイワンガザミの抱卵個体は7、8杯ぐらいはリリースした気がします。

「アキアミ」っぽい群れを追い回す魚たち

続いて、沖目がややさわがしいなとおもったら、人差し指ぐらいの魚が興奮して何かを捕食している状態。

魚体のシルエットから、水カマスことヤマトカマスかな?

すくってみたら・・・

サヨリの幼魚。

すかさず、目の前を横切る群れに、流したも網斬。

するとこのように、大量にサヨリがとれる。

本気になれば100尾ぐらいは余裕でとれてしまいそうなシチューエ―ション。

これはこれで、唐揚げ&南蛮漬けにしたらうまいのかもしれないんですが、今回はリリース。またいつかやりたいところ。

闇の海面を素早く行き来しているサヨリ。

この群れとはちがって、散在して青い蛍光色でぷかりぷかりうかんでいるのは、おそらくトウゴロウイワシの抱卵個体。

いちおうすくってみよう。

す。

この通り。

トウゴロウイワシは寝ているのか、エサをとっているのかは不明ながらも、動きがあまり速くないのです。

「トウゴロウイワシ」はイワシじゃないとかいわれても知らんよ俺

この通り、トウゴロウイワシ。

イワシと名前がついているものの、ボラのなかまという。

貴公、「トウゴロウボラ」でよかったんじゃないかとおもったけども、そんなん俺知らんよという表情。このまま泳がせ釣りをしたいながらも、竿もってない&釣れてもアカエイだろうな。

この魚たちが食べていたのはシラスかとおもったらどうやらそうでもなくて、アミエビの一種のようでした。種類は不明ながらも、ライトを照らすと一気に無数の個体があつまってきて、目の細かい網ですくって、佃煮にしたくなってきたものの、網からすり抜けるアミってやつで。

闇に蠢く「貴殿」の名は・・・

砂浜に移動。

水深1m。

すると、海底と海面あたりをうねうねいったりきたりしている長物が。どうやら海中をただよっているシラス類を捕食している模様。

うむ。貴公、ホタテウミヘビ氏とお見受けした。

いざ尋常に勝負!

さ。

む。

ウミヘビ界隈はいろいろ噛みつくのがすき

き、貴殿でしたか(ダイナンウミヘビ氏)

ま、ホタテもダイナンパイセンもかわんないか。

両氏は意外と夜の海だと積極的に活動しています。だれも興味ないだろうけど、夜行性なんでしょうな。

ヘッドライトを照らすと、海底から「∧」状の頭をだしていたり。

蟹の活き締めの方法解説

こちらがもちかえった三種の蟹(タイワンガザミ・イシガニ・モクズガニ)

タイワンガザミ(メス)

タイワンガザミ(オス)

ガザミ類の腹は白いのでタコ釣りをするときに目立ちやすく有効のようで。

タイワンガザミ三連星。右のメスはデカイな。

イシガニ三連星。最大サイズのイシガニはもっと大きい。

モクズガニ(メス)。もうちょっと上流にいればつかまらなかったのにね

カニ類でもモクズガニはもっとも汚れが付着している気も

さて、ここからカニを活き締めしていきます。

締めないで茹でたり冷凍すると手足がもげたりするので、気になる人は締めておきましょう。

蟹類を活き締めするときは、だいたい3つ方法があります。

  • 酒類につけこむ(焼酎・紹興酒・日本酒):臭みを消し旨みを追加する効果も。10分ぐらいで完了
  • 氷水で締める:手軽。10分ぐらいで完了
  • 鉄串などで締める:蟹の苦悶を見るためそういったのが苦手じゃない人向け。30秒いないで完了

今回は鉄串締め策をとることに。

蟹を寝かして片手で挟まれないように押さえつけ、口から鉄串を差し入れる。

このとき、すーっと串が入る場所があります。甲羅と垂直に差し入れるのがポイント。

串を差し入れたあとに、串を左と右に傾けると、それぞれ左右の爪を動かして暴れ絶命します。

イシガニも鉄串締めで処理。

▼動画でみるとこの通り。片手撮影なので、やや甲羅と平行になってますが、甲羅と垂直に串をいれて左右に串を傾けたほうがよいです。

鉄串で締めると、カニが放尿したりぬるぬるする体液をだすので、流水でしっかり洗い流しておきましょう。

タイワンガザミ雄の出す粘液は片栗粉をとかしてやや青色を足したような色合い。

この通り、締めてしまえば爪がぶらりとなって挟まれません。

このまま1日以内に食べる場合は冷蔵庫でもよいんですが、カニ類はすぐに腐り黒くなってくるので、ゴムで爪や脚を整えて冷凍庫にいれとくのがよいと思います。腐った蟹はほんと食中毒になるので注意です。馬路で。

ガザミ類をケジャンにするときも、念のため冷凍したほうがよいかと。

ガザミは河川を登らないので、よいんですが、モクズガニは河川を登って、カワニナやその他をたべて肺吸虫がいるので、ケジャンにはしないほうがよいですね。加熱調理で。

ガザミ類はそれほど臭くないので、とったらする締めて冷凍でよいんですが、モクズガニは臭いです。

逃げられないような容器胃に水道水をいれ、泥抜き(排泄物をぬく)をしましょう。

甲羅が半分でている状態だとエアレーションをしなくても酸欠になりません。だいたい3日ぐらいまで水がものすごく臭くなるので、1日2回ほど水を変えるとよいと思います。

エサをあげなくても7日ぐらいは生きてますが、その分筋肉を自己消化していくはずなので、味は落ちていきます。モクズガニの泥抜きは3日ほどがよいかなと。

泥抜きをしたあとは、鉄串締めで、すぐにたべなければ冷凍。このあたりはガザミ類と一緒ですね。

まとめ

7月中旬での蟹獲りでしたが、どうも、外子持ち個体が9割ということで、今年のベストは5月から6月ぐらいだったのかもなと思い、スタート時期を見誤った感もありました。

唯一みつけた雄のタイワンガザミはサーフエリアで交尾中だったので、もうちょっとサーフをさがしてみれば出会うかもと思うんですが、高水温時期は膝下水深でもアカエイがうようよいるのでちょっと気が引けるんですよね。

湾内にはいったタイワンガザミはオープンエリアの砂浜で交尾して、メスが岸壁や岩場などの障害物際まできて、岩を背負うように産卵準備に入るということなのかもしれません。

これだけ外子をもったタイワンガザミがいれば、来年も我が「蟹場」は安泰かなーと思いました。

ガザミは、カニクリームパスタ・ケジャン・ガザミの炊き込み飯あたりにしてみようかなと思ってます。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata)

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▼カニを網ですくうときは、網目が細かくコーティングされているほうが蟹が絡まないので手返しが速いものの、ナイロン網のほうがホールド性が高いという。2本もっていくと挟み撃ちもしやすいので推奨です。

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タイワンガザミのオス

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