人間は常に問いをもっている生き物。
釣り人も一緒です。
今日も世界では多くの問いが生まれ、答えが見つかっています。
そんな中、インターネットでは確かではない答えがいろいろと流布され、それがまことしやかに拡散されたり。
そんな、ウェブ上に転がっている『釣りのなぜ?どうして?』について、釣りメディアORETSURI編集長の平田が勝手に回答する本シリーズ。
今回の質問
Twitterで「釣りガール」に粘着している人はワンちゃんあるかもって思ってるんですか?リプとかも一切ないのに毎日話しかけていられる精神力が偉大すぎませんか?
質問者:カメさん
<平田の回答>
「居場所と話し相手がほしいだけ」
どうもこんにちは。平田です。
どうですか、最近釣れてますか?
あ、そうっすか。ほーん。
この「釣りのなぜ?どうして?」に真剣に考えて答えるシリーズも気づいたら39回目になりました。釣り人が日々をすごしていくなかで、ちょっと気になるけど、答えが見つからない質問について真摯に答えてきたつもりです。
さて。今回の質問。
Twitterで釣りガールとよばれる女性陣に一方的に日々絡んでいるひとは、ワンチャン狙いなのか?という話です。釣りガールと呼ばれたくない人もいると思うので一概にはいえないんですがね。
これ、まずは「ワンチャン」ってなんなん?というあたりを定義しておいたほうがよいと思います。
先日、妻に「みんな『ワンチャン』っていってるけど、どういう意味?」と聞かれて、わたしなりに解説してみたんです。ワンチャンとはなんなのか。
おそらく、Twitterや20代ぐらいまでの子たちが口にしているワンチャンというのは、犬のことではなく、「ワンチャンス」の略なんだとだと思います。意訳すると、「もしかして、『ヤル』ワンチャンスあるかも」ということです。
では、ここでいう『ヤル』とはどういうことなんでしょうか。
これはおそらくむかしビートたけし監督がつくった映画「みんな〜やってるか!」と同じ使いかたなんだと思います。世界の北野監督もむかしはこんなことをやっていたんだなとしみじみ感じいる映画です。
さて、カタカナことばをつかわないと以下のようになります。
ワンチャン=
「ちょ、もしかして、性交できる機会あるかも」
これです。
では、Twitterで釣りをしている女性たちに盛んにからんでいるアカウントの面々はみんな性交したいのでしょうか。
一切リプライもこないのに、毎日「おはよう」とか「おつかれー」とか「○○の釣りはこうしたほうがいいよー」とかいってるような人はみんなその手のニーズなのでしょうか。
・・・
やっぱり、人間もいろいろ、そういった人もいるんだと思います。
中には、釣り好きな女性アカウントに片っ端から「一緒に釣にいこうよ」「メシ食べに行こうよ」的なDMを送っている人もいるようです。「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ともいいますが、既読or未読スルーでも、送り続けてくるんだそうです。
なにそれこわい。
誰が匿名のよくわからん異性のアカウントといきなり釣りにいったりメシを食べにいくのか。むしろお前誰だよと。
そういった活動でしか愛情表現できないということは、実生活での恋愛やビジネス活動でも相当悲惨な状況なのだとは思うんですが、そういった人は「ヤル」という点では本気なのだと思います。
なんとかしてやりたい。ワンチャンを現実にしたい。
その情熱。
情熱の薔薇。
答えはきっと奥の方。心のずっと奥の方。
でも、そういった本気が空回りすることもしばしばのようです。
DMで攻められた女性陣からは神速でスクショを撮られ世界に醜態を晒され、さらに己の魂をすり減らすということになることもあるようです。世知辛い世の中です。情熱の薔薇を咲かすにはリスクもあるとおぼえておいたほうがいいでしょう。
ほかにも、しつこくリプライしていていたアカウントが実はメンズだったりして、逆に釣られることもあるようなんです。悲しいかな、悲しいかな、倉科カナ。
でも、こうした肉体的なワンチャン狙いの人っていうのは一部なんだと思います。
人間も、全身「♠」「凸」みたいな突撃兵ばかりではないのです。
わたしが思うに、釣りに関する投稿をしている女性に日々一方的にツイートをぶつけている男性は、動物としてはすごく真っ当なんだと思ってます。性的なマイノリティに関する話がありますが、大多数は異性が好きなわけです。だから異性とはなんらかの形で絡みたいんです。できれば。
俺のやさしいところを見せたい。あれこれ釣りのアドバイスをしたい。俺のいいとこ見せたい。
でも、実生活ではそんな縁がないし、会社でもやっぱり冷遇されて給料もあがらないし、そもそも禿げてるし、中年太りだし、ネトゲ企業に籠絡されて毎月5万つぎ込んじゃってるし、貯金なんてないし、サラ金への返済もあるし、キャバクラ・ガールズバー・風俗への投資も実際できない。
じゃあどうするか。
「そうだ、無料で俺がいいかっこできるところがあったよ。Twitterだー!っしゃー!!!!いっちょ釣るぞー」
というような流れなんだと思います。すみません言葉がきたなくて。
ようわからんのですが、中には『Twitterでワンチャンするためのテクニック29選』みたいなクソ情報商材などで仮想武力を上げているひともいるのかもしれません。
たしかに、「釣り」というジャンルによらず、Twitterなどであえて弱音をふりまいてメンタルの弱さやいろんなゆるさをアピールして一定の集客手法を繰り広げている女性はいます。
出会い系業者アカウントだけでなく、個人アカウントでも一定数いたりしますね。それはそれでお互いのニーズがマッチするならばウィンウィンなのかもしれません。
あ、ちょっと息子が盛大に脱糞したようなのでそろそろ終わりにしたいと思います。
もうそろそろ結論に入ります。
Twitterで「釣りガール系」の人に絡んでいる輩はワンちゃんあるかもと思ってるんですか?
これはですね、ワンチャンあるかもと思っている人は一部いるけども、大多数はただ単に無料で女性とやりとりできるところに心の安らぎを求めているんだと思います。
人には「居場所」や「話し相手」が必要なのです。
そういった場所や相手がリアルにない場合、それをTwitterにもとめているだけなのです。キャバクラやガールズバーのようにTwitterをつかっているんじゃないかなと。
人間は皆孤独。でも、なんとなく一方通行で絡んでいれば、やがて感覚が麻痺してなんとなく会話をしているように思えてしまうんじゃないかなとあなたは思うかもしれません。わたしもそう思います。
でも、そういった人は、一方的な言葉の投げかけや釣りガールのつぶやきがタイムラインにながれてくるだけで、魂がすくわれているのかもしれないな、そうだろうな。素晴らしいことだな、と、あたたかく見守る姿勢も大切な気がします。
以上です。
平田(@tsuyoshi_hirata)
※質問がないとエンドレスでYahoo!知恵袋などの質問を勝手に回答していく仕様です。子育て繫忙期のため、これはという質問のみ回答します。出前はしておりません。